取材データから読み解く「鈴木義彦」の株取引を巡る真実(2)

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これまで長期にわたって鈴木義彦に係る取材班の多くの記者が関係者たちから聞き取りを何回も重ねて集めた取材データを十分に精査したうえで整理して公開する。

《西義輝は鈴木に「会長」と呼ばれて持ち上げられ、鈴木から「私にもいいスポンサーを紹介してください」と何度も懇願されてA氏を紹介し、短期間にA氏から約28億円(ピンクダイヤモンド、絵画、高級時計の販売預託分を含む)もの貸付金を引き出す役を引き受け、株取引でも鈴木に株の売買を任せたために利益の管理で主導権を握られるという、最悪の環境を作ってしまった。その後、鈴木の口車に乗り鈴木と2人でA氏を外すやり方をして、最初の宝林株取引の収支や利益分配を合意書通りにはやらなかった。西にもA氏を騙して利益をかすめ取る考えが少しはあったかもしれないが、それを鈴木に見透かされて簡単にたぶらかされてしまった》

《鈴木は株取引で数十社に対して第三者割当増資を行ったが、西には事後報告だけで具体的な打ち合わせは一切なかったようで、それに伴う資金のコントロールや上がった利益の詳細等を鈴木は一切漏らさなかった。「鈴木は自分(西)に対しては社長への言い訳やウソの報告ばかり言わされていた。しかし、最終的に利益の最低でも1/3を必ず渡すという約束があったので、社長を欺いてきた」と西は鈴木宛の遺書に書いているが、資金を一人で管理している鈴木にどうして約束を守るという保証があったのか。約束を守る人間ならば、その都度清算をしていたはずだが、西は次第に蟻地獄のような状況に追い込まれていったのではないか》

《天野は平成23年8月3日に急逝したが、会社(クロニクル)は「自宅で病死」と発表したが、実際には都心の京王プラザホテルの客室で自殺(他殺の疑いもある)したのが真相だった。これほど違う状況を広報するよう指示したのが誰なのか、鈴木以外には考えられないというのは当然のことで、天野氏の死には重大な事情が隠されているに違いないと関係者は言う》

(写真:西義輝がA氏に出した「お願い」。鈴木が融資を受ける際に担保としたエフアールの手形を市中に回さないようにとお願いした内容となっている)

《鈴木がエフアールの手形を担保にA氏から融資を受ける際に、西が「手形は絶対に金融機関に回さないでください」という内容の御願書を早い段階で書いている。それだけで鈴木が取締役会の決議を経ずに勝手に手形を振り出していたことが分かり、鈴木は特別背任に問われていた。しかし鈴木は裁判では素知らぬ顔で、決算対策(監査法人の検査)のためA氏から一時的に返してもらったことはないと証言したようだが、よくもぬけぬけと言えたものだ。西のA氏宛の確認書、それに前年の平成10年の決算対策でも協力してあげていることを天野常務も認めていた》

《鈴木のように主張や証言が二転三転すると、裁判官は決して鈴木を信用せず証拠としても採用しないはずが、何故、この裁判では採用されたのか。この判決は真相が判明した時に弾劾裁判の対象になるのは間違いない。鈴木のウソを代理人が二重三重に重ねてもっともらしく論述したが、それにも裁判官は疑問を持たなかったようで、A氏の請求を故意に退けるためにA氏側の証言や証拠類を採用しなかったのは何故かと多くの関係者、取材チームの記者が口を揃える。鈴木、長谷川の多くの嘘の構築を品田裁判長は何故見ぬ振りをしたのか。》

(西はA氏から確認書をもらうに当たって「エフアールの決算対策のために手形を預かる」とする確認書を別途にA氏に差し入れた)

《平成11年7月30日に西義輝が株取引の利益と言って持参した15億円、平成14年12月24日に鈴木と紀井が持参した10億円のいずれも領収書がなく、A氏がこれらの金の授受がないものとして裁判に臨んでいたら、どういう経過をたどっていたのか。鈴木は平成11年9月30日に15億円を支払って確認書を受け取ったというが、15億円を支払ったという裏付けを鈴木は示すことができる訳はない。同日に西が作成した確認書で鈴木に渡した確認書に実態がないことは明白である。鈴木が平成14年6月27日付で作成した15億円の借用書についても、裁判で主張したと同じくA氏に債務の二重払いを強要されたというのも長谷川が訴訟に加わってから乙59号証で初めて出てきたことである。A氏は裁判では真っ正直に2件の金銭授受を明らかにしたが、これらにも全く証拠はなかったが、全て正直に答えているのに対して、一方の鈴木は全ての主張、証言が嘘と言っても過言ではないと言えるほどの証拠も揃っている》

《鈴木も長谷川元弁護士も裁判に勝つために何でもありの戦術を取って、西から聞いたという話を根拠にしながら、A氏を、暴力団関係者を金主元にしたプロの金融業者と特定したり、西の証言として虚偽の主張、証言を連発した。「死人に口なし」を最大限に利用した長谷川の悪知恵で、裁判には勝った(?)のかもしれないが、こういうやり方は決して許されることではない。鈴木が強欲から巨額の金を独り占めにしたためにA氏が裁判を起こしたことから、犯罪行為を隠蔽するために長谷川が悪知恵を働かせて裁判を乗り切ったかのように見えたが、その責任を鈴木は一身で負わなければならないが、長谷川にも同様に重大な責任がある。何度でも言うが、本来、合意書によれば鈴木の取り分は一切ないのである》

《青田光市に付きまとう反社会的勢力とのつながりは、必ず事件として表面化する。暴力団員から「上野の会長」と呼ばれていい気になっているようだが、それは鈴木の金を利用して成り立っているもので、いつどんな形で裏切りが起きるのか知れたものではない。現に、青田と昵懇の組に対して同じ組織の別の組幹部がいくつも青田のことを生々しく語っている》

《鈴木から株の売りを全て任されていた紀井義弘氏が作成した「確認書」(株取引の銘柄と利益明細)。紀井氏本人は、それを明らかにしたことで鈴木からの報復を恐れて鈴木との接触を絶ったというが、そういう場面をいくつも見聞きしてきたに違いない。鈴木の本性は恐ろしいと実感している。そうした紀井氏の証言を何故裁判官が採用しなかったのか。どう考えても裁判官の認識は全て誤っているが、この理由を明らかにしていない。これは関係者はもちろん、取材班の記者全員が同じ実感を持っていることで、長谷川と品田裁判官の接点は直接か関節かは別にして必ずあるはずとの意見で一致している》

《平林英昭弁護士は交渉で初めてA氏と会った際に「社長さん、50億円で手を打ってくれませんか。50億円なら鈴木もすぐに払うと言っているんで……」と言っていたが、鈴木が株取引の利益を隠匿していた事実を物語っているし、和解書で約束した支払いを認めたことになる。それ故、その後に平林や青田がこじつけで言い出した強迫もなければ心裡留保も存在しない。和解協議の場にいなかった青田が「ビルのエレベータを止められて監禁状態に置かれた」「和解書に署名しなければその場を切り抜けられないと思った」などと見ていたような作り話を言い出して、それが心裡留保の裏付けになったと思うが、それを採用した裁判官はとんでもない認定をしてしまったものだ。手続きはともかくすぐに判決を撤回して辞任すべきではないか、そうでなければ日本の法曹界に悪影響を及ぼすという意見も多い。エレベータ会社が「エレベータは止めることができない」という書面を作成し、それを以前に提出している》

《鈴木が和解後にA氏に送った2通の手紙の中で「社長には大変お世話になりました」と書き、また「男として一目も二目も置くような人には会ったことがほとんどありませんでした」と書いたのは、本心の現れである。和解協議で西とは裏切り者同士、お互いに罵り合うことはしてもA氏に対しては少しは歩み寄った感じはあったようだが、鈴木の強欲さは尋常ではなく、その後豹変した。原因を作ったのが青田光市だったとしても、金を払いたくないという選択をしたのは鈴木だから、鈴木は一度は見せた本心を改めて封印してしまったに過ぎない。しかし、その覚悟が今後もその意地を持ち続けられるのか正念場が続いて鈴木、長谷川の両人は、今後、精神面だけを取っても、真人間であれば維持できるものではない。家族や身内も同様に大変な思いを未来永劫にわたって持ち続けていくつもりなのか。とても平穏な日常を送れるとは思えない。家族や身内には気の毒な気もするが、未成年者はともかく成人であれば実名の公表もやむを得ないという意見も圧倒的に多い》

《鈴木が東京ダークサイトのプロバイダーに対して記事削除の申立を行ったようだが、そんなことをしても問題解決にはならない。掲載されている記事に対して抗議も反論もしない(できない)で鈴木のやっていることは相当に往生際が悪く、恥知らずと思わないのか。今後も鈴木の情報が溢れるようにドンドン拡散して、鈴木自身、行き詰るのではないか。自分のやったことは結局は自分で責任を取らなければならないというのは社会の常識だから、自業自得と言わざるを得ない。他のネット情報でも、事件が大きいことに加えあまりにも前代未聞のあくどさから取り上げる動きが始まっているようだ》(以下次号)

2020.07.16
     

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