ロシア利権と「山本丈夫」の詐欺商法

ロシア利権と「山本丈夫」の詐欺商法(1)

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ソチ五輪で山本丈夫が仕掛けた詐欺事件

「千年の杜」(現クレアホールディングス)がロシアの「ホマル」社との間でソチ市に人工島を建設するという合意書が締結されたのは平成20年2月14日のことだったが、この情報が実は同社の株価を吊り上げるための“材料”だったのではないか、という疑いは当初より流れていた。それから4年後の平成24年年5月15日、同社は成果も無く事業からの撤退を表明したからである。

ソチ市で第22回冬季オリンピックが開催されることが前年の平成19年7月に決定したことに呼応して、東京都内のホテルで露日投資フォーラムが開催された際に、前述の「千年の杜」と「ホマル」社による人口島の建設が発表され、埋立費用として必要とされた数百億円のうち100億円以上の資金が、香港系投資ファンドに発行した新株予約権が同年の5月から6月にかけて行使されたとの発表があった。その結果、人工島開発構想の発表前の平成20年1月には19円に過ぎなかった株価が、翌月の2月21日には一時期570円まで急騰した。

こうした株価急騰の裏で暗躍していた一人が山本丈夫(写真)だった。山本は自ら「平成3年頃から、ロシアの航空宇宙雑誌『アエロスペース』をモスクワと日本で発行する会社を経営していた」といい、「モスクワ郊外にある惑星探査機の製作を請け負う宇宙関連公団の副社長と懇意になり、同公団から実物大の惑星探査機の模型をアジア圏で販売する許可を得た」ことから「惑星探査機模型を販売する展示会を兼ねて『ロシア宇宙博』を企画し、大々的に惑星探査機模型の展示を開始しようと考えた」と周辺に語っていたが、どこまでが本当の話なのかは不明だった。

そして、「アエロスペースのつてで、ロシアのソチ市の関係者から『ソチオリンピックのためにホテル建設の発注で耐震建築技術に強い日本の会社を紹介して欲しい』と頼まれ、日本の有力者を紹介したところ、その有力者は東邦グローバルアソシエイツをソチ市に紹介し、同社がホテルの建設プロジェクトを行うことになった」と熱心に同社の株を買うよう勧めたのだった。山本が周囲に語っていたホテル(コンドミニアム)建設が、実際の発表では規模が巨大な人工島の建設になったわけだが、山本から株の購入を勧められた債権者によると、株価が500円前後まで値上がりしても山本が売らせようとしなかったために同社株を買った関係者全員が、株価が急落する中で多額の損失を被ったという。他にも山本は債権者にリゾートマンションの最上階をプレゼントするとも言っていたが、実行されることはなかった。

(写真下:確約書)

「山本は周囲の人たちを“提灯”にして、自分は売り逃げる算段だったに違いない。山本は自分が負っていた債務を『株で得た利益で相殺していただけませんか』と依頼して大量の株を買わせただけでなく、株価が500円前後になっても売らせなかった」(関係者)

その結果、この債権者はさらに2億円の損失を抱えることになった。「山本は『今、売られると非常にまずい』と言って、当初は1株500円で買い戻すと約束していた話が『1株300円ならば問題なく責任を持ち年末までに必ず実行します』と書類まで作成したが、その直後に姿をくらませ連絡も取れなくなった」という。

山本丈夫。この男も他の例に漏れず“大ボラ吹き”の謗りを免れないような話を債権者や関係者たちに振り撒いては、そのための活動資金名目で借り入れを起こすという手口を常習としていた。山本が持ち歩いた投資話はほぼ全て嘘と言っても過言ではない。本人が持ち歩いたほとんどのプロジェクトは「途中で頓挫した」というより、空想のような話を実名を多用して信用させていた。

例えば、先の「ロシア宇宙博」についてみると、山本は「この模型一式は世界に一つしか無いものとしてプレゼントするので、息子さんにでも将来常設展示場を経営させたら、それだけでも大きなビジネスになります」と言って債権者に約束して融資を受けながら、模型販売の売上金が振り込まれる予定の銀行の通帳と印鑑を債権者に渡して「この口座に金がどんどん振り込まれますので、お好きな時に下してください」と言った。また「宇宙に墓地を造る」といったありえない話をもっともらしく自信を持って笑顔で話したが、模型を持って来ることも口座への入金も一切無く、全てが嘘だった。山本からある有力者を紹介して欲しいと何度も頼み込まれ、債権者が紹介すると、宇宙博やインドの美術展の会場用地を探していると言って有力者に物件を探させたにもかかわらず、事業計画が頓挫しても詫びることもなかった。

(写真下:「ブローカー要注意人物」リストに山本の名がある)

過去には「デマントイドジャパン」という会社で代表取締役を務めた平成19年ごろに「日本ウラル鉱山」を吸収合併して以後、ロシア資源開発と宝飾品の販売を同社の事業目的にしたが、同社は投資詐欺で警視庁生活経済課に元社長が逮捕されたバルチックシステムとの関係が取りざたされた経緯がある。

デマントイドとは石の名前だが、そもそもデマントイド石がレアメタルではない上に、同社が会社案内に「金融商品取引法につきましては、株式会社JSKパートナーズを通じて、金融庁関東財務局へ第二種金融商品取引法の届け出を提出済み」と記した文章について、「届出を提出しただけでは投資勧誘はできない。受理されれば登録番号が発行され、それを掲示しなければならない。ちなみに金融庁の登録業者リスト(PDF)には、デマントイドジャパンという業者は登録されていない。なお、『第二種金融商品取引法』という法律はない。おそらく『第二種金融商品取引業者』の間違いだろう」(「ホンネの資産運用セミナー」より)という指摘があった。

「同社の株券を担保にします。最低でも10億円以上の評価があります」と言って、山本は債権者に持ち込んだが、実際には前述の通り二束三文の価値しかなかった。先の関係者が言う。

(写真下:金銭借用証書(10億3000万円))

「こうした類のウソはいくつもあって、土地や別荘等の不動産、リゾート施設の会員権など多くを担保に持ってくると言いながら、実行されたためしがなく、また実兄(山本克彦)がブリヂストンに勤めていて、『いずれ社長になることが内定している』と言っていたが、それも嘘だった。山本との関係は、20年以上も前にゴルフ場の工事代金名目で3億円を山本に貸したのが始まりだった。この時は約束通り3ヶ月程度で返済されたため、その後も友好的な関係が続き、多い時には週に3回以上、少なくても週に1回くらいの割合で銀座や赤坂の高級クラブ等で飲食を共にした」という。そうした付き合いの中で、山本はいくつもの事業計画を持ち込んでは債権者から借り入れを行っていた。

「千葉県内の山林を担保に融資の依頼があって、実際に融資したそうだが、その山林には道路がないという情報が山本を債権者に紹介した男から聞こえてきたので、債権者がその話をすると、山本は慌てて『誰から聞いたのですか?』と尋ね返したので紹介者と答えた。すると、後日、山本が紹介者にひどく噛み付いたという話が聞こえてきたそうだ。おそらく山本はその山林で債権者からさらに借入をしようと狙っていたのだろう」という話もあったようだが、それでも「債権者は山本の話を聞いてやり、頼み事は全て聞いてやっていた」と多くの関係者が口を揃えて言う。(以下次号)

ロシア利権と「山本丈夫」の詐欺商法(2)

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〔右翼活動は片手間で本領は詐欺師〕

「インドの仏像を借金の担保にするということで、東京・品川の倉庫に見に行ったことがあったが、仏像関係100体くらいの他に工芸品等もあって、山本は『18億円で購入した』と言う。しかし、こちらで鑑定をしてもらうと、3000万円~5000万円程度の評価でしかなかった。しかも、その後、山本に仏像がどうなっているかを尋ねると、『倉庫代の未払いのため取られた』と言い訳をしてうやむやにしてしまった」

(写真下:山本が担保にしようとしたインド仏像、工芸品)

山本が吹聴した「プロジェクト」では、アフリカのチュニジアでカジノを開設する計画を持ち出していたが、これについては「千年の杜」株で実害を蒙らせた直後から長期間姿をくらませて、関係者と連絡を取らなかった際の“言い訳”にした可能性が高く、実体があるかどうかも不明だったという。

不動産を担保に金融機関から融資を受ける際、不動産の価値に応じて融資の上限が決められるが、山本は債権者に「鎌倉カントリークラブのオーナーの長男である手塚氏より13億円が入金になるので、この金額を上限に貸していただきたい」と言って、借用書1枚で億円単位の金を何回かに分けて借り入れた。ところが、後日、債権者が山本の言う13億円について山本が紹介した弁護士に確認をすると、山本の話とは全く違って嘘だということが判明したため、それまでに貸し付けた金銭について公正証書を作成することになったものの、貸付金の総額は元金のみで7億5000万円余りになっていたという。ただし、これには先に挙げた株式の損失は含まれてはいない。

この債権者は2年ほど前に山本に対して1億円の返還を求める訴訟を提起したが、これは債権総額の1/10にも満たない一部請求でしかなかったにもかかわらず、山本は「そのような金は一切借りたことはない」などととんでもない否認を繰り返した。さらに東邦グローバル(千年の杜)の株式を買い取る「確約書」を作成していながら「ソチオリンピックに向けたホテル建設の情報を聞きつけた本人が株の購入を決めたもので、(山本は)一切関与していない」とまで開き直り、揚げ句に「(株式を)売るタイミングを教えろと繰り返し言われたが、その度に『私は分からない』と答えたにもかかわらず、株価が急落すると、『損した分をお前(山本)が補填しろ』と強迫され、結果、債務承認書に署名押印させられた」という陳述を法廷に提出して、債権者を誹謗中傷する陳述を並べ立てつつ貸金不存在の理由とした。山本は強迫されたと言うが、関係者によれば「債権者は山本と付き合っている中で呼び捨てにしたことは一度もない。まして年上の人に対してオマエ呼ばわりをする人間ではないことは周囲の誰もが承知している」と言う。山本にすれば、すぐにも警察に被害相談ができたはずである。警察に相談しなかったのは矛盾しているし、よくここまで嘘が言えると関係者が全員口を揃える。

(写真下:債務承認書)

 

しかし、山本と債権者の関係が20年以上も続く中で、資金面だけでなく飲食代や目先の経費さえ一度も払ったことなど無い山本の頼み事に、債権者が全面的に応えてきた事実を周囲の10人以上の知人、友人たちが承知していたから、裁判での山本の嘘だらけの主張を見て「ここまでの悪党はいない」と大変驚いていた。ある大物の誕生会に山本がどうしても出席したいということで、何とか了解を取ったことがあったが、山本は裁判で「無理やりに連れて行かれた」とまで証言したのを聞いて、「ここまで嘘をつく人間とは思わなかった。頼み事を全て聞いてもらいながら謝罪も無い。このような人間は初めて」と怒りを露わにする関係者が全員だった。もちろん、裁判官は山本の主張を認めず、請求金額の支払を命じた。訴訟の過程では、山本の代理人が300万円での和解を申し出たことがあったが、債権者側の代理人に就いた上原光太弁護士が何を考えたのか、その和解の申し出を積極的に債権者に受けるよう勧めたという場面が何回もあったという。訴訟は一部請求ではあったものの、債権者が山本に対して7億円を超える債権を有している事実を全面的に認めるという判決からも明らかな通り、余りに低額の和解金を呑めるはずなどないことは、上原弁護士も承知していたはずで、それ故に債権者には不信感が残った。

「山本は過去に北海道で右翼活動をしていたが、詐欺師で有名だった」とか「山本のような男は絶対に許してはいけない」と知人、友人たちは口を揃えるが、山本は未だ所在を不明にしたままで、関係者に謝罪する気配さえない。なお、山本が所在を不明にした後、不可解な事態が起きた。関係者によると、「債権者の命を狙っているという情報を持った男が、突然、債権者の会社を訪ねてきた。債権者は事情が分からず、その男が知っている限りの情報を教えて下さいと言って聞き質したが、どうやら山本が頼りにしている『朝堂院』とかいう人物に債権者に対する脅しを依頼した模様で、結果としては何も無かったが、山本はやることが卑劣すぎる」

山本が言う「朝堂院」とは朝堂院大覚(本名は松浦良右)といい、過去に空調大手の高砂熱学工業に対して業務提携などを強要したという容疑で平成4年に有罪判決を受けた経歴がある。その後、法曹政治連盟を組織するなどして政界や反社会的勢力にも幅広い人脈を有しているとされるが、山本が朝堂院の名前を頻繁に出すことから、債権者が「その朝堂院氏が、山本さんの債務について責任を持つということですか?」と質す場面があったという。すると、山本は慌てて「いや、そういうことでは無い……、朝堂院にはそんな器量はないし、大したことはない」と否定した。山本は朝堂院の名前を出すときには「この人には警察もヤクザ者も関係ない。ヤクザ者のトップ連中が相談で訪ねることも多い」という話をよくしていたという。山本は債権者の前では付き合いがあるという人物の名前を出すが、友人や知人を含め誰一人債権者に引き合わせることはなかった。「それが詐欺師に共通する特徴で、山本は穏やかで優しそうな雰囲気を漂わせて人を騙す根っからの詐欺師だ」と周囲の人間が口を揃える。

(写真下:山本が債権者に宛てた手紙)

ちなみに、以前、関係者の友人が山本の行方を探したところ「公文書偽造の容疑で愛宕署に逮捕されていた」という情報を数年前に聞かされたという。また金融機関においても山本はブラックリストに名前が乗っている。見かけの優しさで平気で人を騙すと関係者全員が口を揃える中で「山本が逃げ隠れしても見つけるまで公開で捜索をかけてでも探し出す。山本の身内に協力してもらうこともする」と関係者たちの意思は固い。さらにいくつもの刑事事件についても、海外に行っている期間は除かれるため告訴する考えのようだ。(以下次号)

ロシア利権と「山本丈夫」の詐欺商法(3)

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本誌(令和元年11月11日付、同年12月24日付)で既報の通り、山本丈夫が債権者を騙して所持を不明にして、自らの責任を果たそうとしないため、令和2年11月に債権者が改めて貸金の一部5000万円の請求を求める訴訟を提起した。住民登録地に実際には居住していない山本は、それから間もなくして裁判所に「弁護士を選任する」という連絡を入れたものの、裁判所が指定した期日には弁護士すら現れなかった。東京地裁はその場で結審し、債権者が求めた請求額を満額で認める判決を言い渡した。これを見ても分かるように、山本は極めて無責任な人間である。

(写真:山本丈夫)

その前にも、債権者が平成29年3月に債権の一部1億円を請求する訴訟を提起して、この時も東京地裁は債権の満額を認める判決を下したが、山本は債権者が直後に代理人弁護士を通じて支払いの請求をしても今日まで放置してきたのである。裁判で支払い命令が出ても、一切知らぬ振りを決め込んでいれば、いずれは債権者が諦めるとでも思っているのかもしれないが、それは大きな間違いであることを自覚すべきではないか。
債権者が憤りを隠せないのは、山本が所在を不明にして以来、今日まで一度も債権者の前に現れず、謝罪の一言も発していないことにある。特に、山本が債権者に勧めて大量に購入させた「東邦グローバル(千年の杜)」株については、株価が利益を出す価格になっていながら売らせなかったために、債権者は売り時を失して大きな損失を抱え込む状況になった。そこで、山本が債権者に約束した1株500円での買い取りを求めたところ、山本は了解して「確約書を書きます」と言ったが、その際、買い取りの価格について「1株300円でお願いします」と言うので債権者も同意した。ところが、確約書で約束した期限の平成20年12月末日前後から債権者との連絡を絶って、所在を全く不明にしてしまったのである。
株の買取に係る総額は約7億円になり、山本は当時進行中の仕事での入金があり、それを買い取り資金にすると債権者には言っていたが、所在を不明にしたままで山本が言っていた仕事の内容も不明では、山本の約束自体が虚偽であったと考えざるを得ないのは当然であった。

債権者が山本と知り合って以来20年以上を経る中で、山本は週に何回も債権者と銀座や赤坂で飲食を重ねたが、その時の飲食代を払ったことは一度もなく、債権者も山本に払わせようとしたことは一度もなかった。
それだけではない、山本の金銭的な頼み事にも債権者は応じてきたが、山本は借りる一方で、返済は皆無に近かった。山本が債権者に持ち込んだ金銭に絡む頼み事は全てが虚偽あるいは期待させるような成果など全くないものばかりだったのである。実際には詐欺行為そのものだったと言っても過言ではない。例えばロシア宇宙博や鎌倉カントリークラブのオーナー一族からの13億円の返金の話、あるいはインド美術・工芸品の担保提供等だったが、ロシア宇宙博では、山本自身が豪語していた惑星探査機模型を販売する展示会を兼ねた「ロシア宇宙博」そのものが開かれず、会場に展示するはずの惑星探査機模型を債権者に無償提供すると言いながら一切実現しなかった。また鎌倉カントリークラブのオーナー一族からの13億円の返金の話についても、山本はその13億円を担保に債権者から融資を受けたいと言っていたが、実際に債権者が弁護士に照会すると、山本の言っている話が全くの虚偽であることが分かった。このように、山本は債権者から借りた金銭の返済を怠り、あるいは先延ばしにするために新たな作り話を持ち込んでいたのである。

東邦グローバル株の買取の約束を反故にしたまま所在を不明にしたことで、債権者が貸付金の返還を求めた訴訟を提起すると、山本は、あろうことか「債権債務を捏造された」とか「債権者に脅された」ほか債権者を誹謗中傷する陳述ばかりを行った。判決は前述の通り債権者の請求が満額で認められたが、山本は裁判所の命令を無視して知らぬ振りをきめこんできたため、債権者の多くの関係者が債権譲渡や差し押さえ等あらゆる方法を講じて、今後は徹底的に責任を追及するという。
関係者の一人が言う。
「債権者は山本に対して、不本意ながら十分な時間を与え、理不尽な言い訳を聞いてきた。ところが山本は債権者の心情を逆なでし続けてきた。「仏の顔も三度まで」という言葉があるが、債権者の我慢も限界に達している。山本の身勝手な言い訳についても、債権者はこれまで山本が改心することを期待していたが、今では無駄な時間を過ごしてしまったことを後悔している」
関係者の多くが、山本が何処にいようが、必ず見つけ出すと言うが、山本は本当に債権者に謝罪することを真剣に考えた方が家族や身内のためにも良いのではないか。(以下次号)

ロシア利権と「山本丈夫」の詐欺商法(4)

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(写真:山本丈夫)

本誌(令和元年11月11日付、同年12月24日付)で既報の通り、山本丈夫が債権者を騙して居所を不明にして、自らの責任を果たそうとしないため、令和2年11月に債権者が改めて貸金の一部5000万円の請求を求める訴訟を提起した。住民登録地に実際には居住していない山本は、それから間もなくして裁判所に「弁護士を選任する」という連絡を入れたものの、裁判所が指定した期日には弁護士すら現れなかった。東京地裁はその場で結審し、債権者が求めた請求額を満額で認める判決を言い渡した。これを見ても分かるように、山本は極めて無責任な人間であるが、このままで済むはずはなく、また時間が経てば後付けの言い訳も全く通用しなくなる。
その前にも、債権者が平成29年3月に債権の一部1億円を請求する訴訟を提起して、この時も東京地裁は債権の満額を認める判決を下したが、山本は債権者が直後に代理人弁護士を通じて支払いの請求をしても今日まで放置してきたのである。裁判で支払い命令が出ても、実際に住んでいる所を知られずに知らぬ振りを決め込んでいれば、いずれは債権者が諦めるとでも思っているのかもしれないが、それは大きな間違いであることを自覚すべきではないか。
債権者が憤りを隠せないのは、山本が所在を不明にして以来、今日まで一度も債権者の前に現れず、謝罪の一言も発していないことにある。特に、山本が債権者に勧めて大量に購入させた「東邦グローバル(千年の杜)」株については、株価が利益を出す価格になっていながら売らせなかったために、債権者は売り時を失して大きな損失を抱え込む状況に陥った。そこで、山本が債権者に約束した1株500円での買い取りを求めたところ、山本は了解して「確約書を書きます」と言ったが、その際、買い取りの価格について「1株300円でお願いします」と言うので債権者も同意した。ところが、確約書で約束した期限の平成20年12月末日前後から山本は債権者との連絡を絶って、所在を全く不明にしてしまったのである。
株の買い取りに係る総額は約7億円になり、山本は当時進行中の仕事での入金があり、それを買い取り資金にすると債権者には言っていたが、所在を不明にしたままで山本が言っていた仕事の内容も全て不明では、山本の約束自体が全くの虚偽であったと考えざるを得ないのは当然であった。
債権者が山本と知り合って以来20年以上を経る中で、山本は週に何回も債権者と銀座や赤坂で飲食を重ねたが、その時の飲食代を払ったことは一度もなく、債権者も山本に払わせようとしたことは一度もなかった。
それだけではない、山本の金銭的な頼み事にも債権者は応じてきたが、山本は借りる一方で、返済は皆無に近かった。山本が債権者に持ち込んだ金銭に絡む頼み事は全てが虚偽あるいは期待させるような成果など全くないものばかりだったのである。実際には詐欺行為そのものだったと言っても過言ではない。例えばロシア宇宙博や鎌倉カントリークラブのオーナー一族からの13億円の返金の話、あるいはインド美術・工芸品の担保提供等だったが、ロシア宇宙博では、山本自身が豪語していた惑星探査機模型を販売する展示会を兼ねた「ロシア宇宙博」そのものが開かれず、会場に展示するはずの惑星探査機模型を債権者に無償提供すると言いながら一切実現しなかった。また鎌倉カントリークラブのオーナー一族からの13億円の返金の話についても、山本はその13億円を担保に債権者から融資を受けたいと言っていたが、実際に債権者の弁護士が鎌倉カントリークラブの手塚氏を調査すると、山本の言っている話が全くの虚偽であることが分かった。他にも、山本はデマントイドジャパンという会社の株券を「10億円以上の価値がある」と言って担保に供することもあったが、全てが詐欺にも等しい話でしかなかった。
このように、山本は債権者から借りた金銭の返済を怠り、あるいは先延ばしにするために新たな作り話を持ち込んでいたのである。山本という男は、過去に北海道で右翼を名乗っていた時代にも周囲の人間から詐欺師と呼ばれていたようだ。

東邦グローバル株の買取の約束を反故にしたまま所在を不明にしたことで、債権者が貸付金の返還を求めた訴訟を提起すると、山本は、あろうことか「債権債務を捏造された」とか「債権者に脅された」ほか債権者を誹謗中傷する陳述ばかりを行った。判決は前述の通り債権者の請求が満額で認められたが、山本は裁判所の命令を無視して知らぬ振りをきめこんできたため、債権者の多くの関係者が債権譲渡や差し押さえ等あらゆる方法を講じて、今後は徹底的に責任を追及するという。関係者の多くが言う。
「債権者は山本に対して、不本意ながら十分な時間を与え、理不尽な言い訳を聞いてきた。ところが山本は債権者の心情を逆なでし続けてきた。「仏の顔も三度まで」という言葉があるが、債権者の我慢も限界に達している。山本の身勝手な言い訳についても、債権者はこれまで山本が改心することを期待していたが、今では無駄な時間を過ごしてしまったことを後悔している」
関係者の多くが、山本が何処にいようが、必ず見つけ出すと言うが、山本は本当に債権者に謝罪することを真剣に考えるべきだ。「これだけ会社役員に世話になりながら、裁判でもでたらめな話ばかりする人間はまずいない」と、会社役員と山本の両人を知る関係者全員が口を揃えて言う。
ちなみに、山本は前妻とは15年以上も前に離婚しているが、当時から関係者の間では「偽装離婚」が当然のように語られていた。山本は郵便物を取りに行くためだけにマンションを借りていて、どこに居住しているかを明らかにしていないが、多くの関係者が「前妻が居住する中央区佃のタワーマンションに隠れ住んでいるに違いない」と言う。前妻が単独でタワーマンションを購入する資金的余裕があるとも思えないというのが理由だが、山本は離婚したとはいえ前妻まで嫌疑をかけられ、巻き込んでしまっている事実を真剣に考えた方が良いのではないか。山本が知らぬ振りを続ければ、それだけ影響を被る親族や身内が増えるだけなのだ。すでに山本の顔写真が掲載されているため、様々な情報が寄せられている。山本が隠れ潜む場所はどこにもない。(以下次号)

ロシア利権と「山本丈夫」の詐欺商法(5)

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所在不明から10年以上 それでも「必ず山本丈夫を見つけ出す」
山本丈夫は、東京の浅草に住民票を置いているが、そこに住んでいるわけではなく、郵便物等の受け取りのためだけにアパートを借りているというのが実情だ。山本が何処でどのような日常を過ごしているのか、恐らく限られた人間にしか明かしていないのだろうが、人の目から隠れるような生活を、この先、死ぬまで続ける積りなのか。

(写真:山本丈夫)

山本が前妻と離婚したのは15年以上も前になるが、前妻は中央区佃のタワーマンションに単身で住んでおり、しかもこのマンションは賃貸だから家賃が毎月30万円は下らないとされているため、山本が所在を不明にした平成20年頃から関係者の間では「偽装離婚」が当然のように語られていた。山本は郵便物を取りに行くためだけにマンションを借りていて、どこに居住しているかを明らかにしていないが、その一因が債権者から身を隠すことにあるのは明らかだ。
山本が債権者に勧めて大量に購入させた「東邦グローバル(千年の杜)」株については、株価が利益を出す価格になっていながら売らせなかったために、債権者は売り時を失して大きな損失を抱え込む状況に陥った。そのため、山本が債権者に最初に約束した1株500円での買い取りを求めたところ、山本は了解して「確約書を書きます」と言ったが、その際、買い取りの価格について「1株300円にして戴けませんか」と言うので債権者も了解した。ところが、確約書で約束した期限の平成20年12月末日前後から山本は債権者との連絡を絶って、所在を全く不明にしてしまったのである。

これまでに、債権者は2度訴訟を起こし、いずれも山本に対して債務の支払い命令が出ているが、山本は一切対応していない。これほど無責任な話は無いが、債権者の関係者が前妻に山本の行方を尋ねても知らぬ振りを決め込んでいる中で、山本が前妻のマンションに隠れ潜んでいるのは間違いない、という情報で前妻への協力を強く求めているところだが、前妻が山本の所在を知りながら故意に知らぬ振りをしている可能性も高いことから、関係者による前妻への追及はさらに強くなるに違いない。関係者が前妻宛に手紙を送り、「山本が債権者から騙し取った金で貴女の生活も成り立っていたはずで、現に今も高額な家賃のタワーマンションに住み続けているではないか。そうであれば債権者に連絡を取るよう山本を説得しなさい。それでなければ今後も何度でも連絡を取らせて戴く。それが貴女自身の責任を果たすことではないか。そして、そんなことを続けられたら貴女自身がたまらないと山本に伝えなさい」という内容を書いたという。前妻は関係者が手紙を送るたびに弁護士を通じて返事をしているようだが、「山本とはもう関係ない」という内容に終始しているという。山本は、すでに前妻まで嫌疑をかけられ巻き込んでしまっている事実を真剣に考えた方が良いのではないか。山本が知らぬ振りを続ければ、それだけ影響を被る親族や身内が増えるだけなのだ。

山本は本当に債権者に謝罪することを真剣に考えるべきだ。「これだけ債権者に世話になりながら、裁判でもでたらめな主張ばかりする人間はまずいない」と、会社役員と山本の両人を知る関係者全員が口を揃えて言う。
「山本が何処にいようが、必ず見つけ出す」
10年以上も所在を不明にして、債権者から逃げ回っているような卑怯な真似はいい加減にしておかないと、債権者が本当に怒った時には債権が何人もの第三者に分割譲渡され、山本だけでなく親族や元妻との間の子供をも巻き込んだ影響が出るのは必至だ。山本はそれを本当に分かっているのか。(つづく)

ロシア利権と「山本丈夫」の詐欺商法(6)

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ロシアのソチでオリンピックが開催されることが決まった平成19年、オリンピックを詐欺の小道具にして暗躍したブローカーの一人が山本丈夫である。山本は捜査当局が作成したと思われる「ブローカー要注意人物」というタイトルのリストに記載されている人間で、債権者と面識を持つずっと以前から詐欺の常習者として有名だった。山本の活動の現場は北海道であったようで、右翼団体に所属しながら、その看板を悪用して詐欺を常習的に働いてきた。債権者は後で知ったことだが、山本の悪質さは反社会的勢力にも浸透していて、付き合えば碌なことにはならない人間というラベルが貼られていたのだった。

(写真:山本丈夫)

山本が「デマントイドジャパン」という会社で代表取締役を務めた平成19年ごろ、同社はロシアの資源開発と宝飾品の販売を事業目的にしていたが、投資詐欺で警視庁生活経済課に元社長が逮捕されたバルチックシステムとの関係が取りざたされた経緯がある。
デマントイドとは石の名前だが、山本は周囲に希少鉱石のように触れ込んでいたが、実際にはレアメタルでも何でもない石ころだった。また、同社が会社案内に「金融商品取引法につきましては、株式会社JSKパートナーズを通じて、金融庁関東財務局へ第二種金融商品取引法の届け出を提出済み」と記した文章について、「届出を提出しただけでは投資勧誘はできない。受理されれば登録番号が発行され、それを掲示しなければならない。ちなみに金融庁の登録業者リスト(PDF)には、デマントイドジャパンという業者は登録されていない。なお、『第二種金融商品取引法』という法律はない。おそらく『第二種金融商品取引業者』の間違いだろう」(「ホンネの資産運用セミナー」より)という指摘があった。山本の話は何もかもがでたらめでウソばかりであることが分かる。

平成20年2月14日に東京都内のホテルで露日投資フォーラムが開催された際に、「千年の杜」と現地の「ホマル」による人口島の建設が発表され合意書が締結されると、すかさず埋立費用として必要とされた数百億円のうち100億円以上の資金調達で、香港系投資ファンドに発行した新株予約権が行使されたとの発表があった。その結果、平成20年1月には19円に過ぎなかった千年の杜の株価が、翌月の2月21日には一時期570円まで急騰した。
人工島の建設という情報が、実は同社の株価を吊り上げるための“材料”だったのではないか、という疑いはすでに流れていたが、それから4年後の平成24年5月15日、同社は成果も無く事業からの撤退を表明した。ちなみに千年の杜は創業時には高杉建設といい、その後、キ―イングホーム、千年の杜、東邦グローバルアソシエイツ、クレアホールディングスと商号変更し、現在は中小企業ホールディングスと名乗っている。

債権者が山本と初めて会ったのは、債権者の会社の代理店の一つだった会社の社長であった鷲尾義文が山本を連れて来た時だった。山本は挨拶もそこそこに、債権者へ3億円の融資を依頼した。群馬県の中山城カントリークラブの権利を主張するために、どうしても緊急で資金が必要ということだったため、債権者は融資に応じ、これは約束の3か月で全額返済されたが、山本はその時、債権者が現金を所有しているという実感を強くして、それ以後も頻繁に債権者の会社に出入りするようになった。しかし、山本が債権者に持ちかけた投資話は全て嘘だった。
山本は「平成3年頃から、ロシアの航空宇宙雑誌『アエロスペース』をモスクワと日本で発行する会社を経営していた」と自称し、「モスクワ郊外にある惑星探査機の製作を請け負う宇宙関連公団の副社長と懇意になり、同公団から実物大の惑星探査機の模型をアジア圏で販売する許可を得た」ことから「惑星探査機模型を販売する展示会を兼ねて『ロシア宇宙博』を企画し、大々的に惑星探査機模型の展示を開始しようと考えた」と債権者を始め周辺に語っていたが、どこまでが本当の話なのか、誰にも真偽は分からなかった。
そして、「アエロスペースのつてで、ロシアのソチ市の関係者から『ソチオリンピックのためにホテル建設の発注で耐震建築技術に強い日本の会社を紹介して欲しい』と頼まれ、日本の有力者を紹介したところ、その有力者が東邦グローバルアソシエイツ(旧千年の杜)をソチ市に紹介し、同社がホテルの建設プロジェクトを行うことになった」と熱心に同社の株を買うよう債権者や関係者に勧めたのだった。前述した千年の杜の株投資への勧誘である。
債権者や関係者が山本から勧められた株を購入した後、株価が500円前後まで値上がりしたが、このとき山本は「1株500円で買い取るので、売るタイミングは私に任せて欲しい」と言って、山本が売らせようとしなかったために同社株を買った関係者全員が多額の損失を被ったのだった。

山本が債権者に持ちかけた投資は先に触れたロシア宇宙博のほか、アフリカのチュニジアでカジノを開設する計画(これは山本が債権者との連絡を絶った後に債権者に送りつけてきた書面で明らかにしていた)、債権者が山本と知り合って間もなく山本が持ちかけた鎌倉カントリークラブの債権者一族からの13億円の返金の話、さらには数百点にのぼるインド美術工芸品の担保提供等さまざまにあったが、全てが嘘であった。

東邦グローバル株について言えば、株価が利益を出す価格になっていながら山本が売らせなかったために、債権者は売り時を失って大きな損失を抱え込む状況になった。それで、山本が債権者に最初に約束した1株500円での買い取り(総額は10億円以上になる)を求めたところ、山本は了解して「確約書を書きます」と言ったが、その際、買い取りの価格について「1株300円でお願いします」と言うので債権者も同意した。ところが、確約書で約束した期限の平成20年12月末日前後から山本は債権者との連絡を絶って、所在を全く不明にしてしまったのである。
ロシア宇宙博についても、山本自身が豪語していた惑星探査機模型を販売する展示会を兼ねた「ロシア宇宙博」そのものが開かれず、会場に展示するはずの惑星探査機模型を債権者に無償提供すると言いながら、それも一切実現しなかった。鎌倉カントリークラブの債権者一族からの13億円の返金の話についても、山本はその13億円を担保に債権者から融資を受けたいと言っていたが、実際に債権者が山本をよく知る弁護士に照会すると、山本の言っている話が全くの虚偽であることが判明した。インド美術工芸品に至っては、品川の倉庫に仏像100体以上を含め工芸品等が数百点保管されていて、全てを担保にすると山本は言っていた。しかし、購入価格の18億円は全くのマユツバで、債権者側で鑑定をしてもらうと、せいぜい3000万円から5000万円程度の評価でしかなかった。しかも、その後、山本に仏像等がどうなっているかを尋ねると、山本は「倉庫代が未払いのために取られてしまいました」と言い訳をして、話そのものをうやむやにしてしまったのである。

債権者が山本と知り合って以来20年以上が経つ中で、山本は週に何回も債権者と銀座や赤坂で飲食を重ねたが、その時の飲食代を山本が払ったことは一度もなく、債権者も山本に払わせようとしたことは一度もなかった。
それだけではない、山本の金銭的な頼み事にも債権者は快く応じてきたが、山本は借りる一方で、返済は皆無に近かった。山本が債権者に持ち込んだ金銭に絡む頼み事は全てが虚偽で、期待させるような成果など全くないものばかりだったことは見て来た通りである。実際には詐欺行為そのものだったと言っても過言ではない。関係者の友人が山本の行方を探したところ「公文書偽造の容疑で愛宕署に逮捕されていた」という情報が寄せられたり、金融機関においても山本がブラックリストに名前が乗っているのは、先にも触れた「ブローカー要注意人物」に指摘されている通りだ。しかも、後述するように山本が反社会的勢力の人間を使って債権者を殺害しようとした事実も関係者より伝えられている。

山本が所在を不明にしてから5年前後が経過した平成26年6月21日付で、山本から一通の封書が届いた。山本が書き送ってきた書面はワープロで清書されていたが、現在はアフリカのチュニジアにいて、カジノ建設に奔走しているという内容だった。そして長期間にわたって所在不明にしたことを詫び、「もし、もう一度チャンスがいただけたなら二度と連絡が取れなくなるような事は致しません」として、もし債権者が許してくれるなら「山本の配当(山本が債権者に約束した東邦グローバル株の買い戻しと思われる)に関しては、塩谷先生に話をし、了解をもらいます」と、この部分は手書きであった。債権者はすぐにも部下に指示をして山本が書き添えた塩谷弁護士に連絡を取ったが、しかし、塩谷安男弁護士は要領を得ないばかりか、山本の連絡さえ覚束ない様子だったのである。封筒には書面とともにカジノ場内の風景が写るカラー写真が十数枚同封されていたが、それには何の説明もなく、山本が書き連ねていたカジノ建設との関りを裏付けるものは一切なかった。そして、山本からの連絡は、この実態不明の書面一通で再び途切れてしまった。山本がチュニジアに滞在中に使用している電話番号が書面に記載されてはいたが、山本がその電話に出ることは無かった。
また、山本が所在を不明にした後、不可解な事態が起きた。関係者によると、「債権者の命を狙っているという情報を持った男が、突然、債権者の会社を訪ねてきた。債権者は事情が分からず、その男が知っている限りの情報を教えて欲しいと言って聞き質したが、どうやら山本が、債権者に対する脅しを依頼したのは間違いなく、結果としては何も無かったが、山本はやることが卑劣すぎる」という。
山本は債権者の前では付き合いがあるという人物の名前を出すが、友人や知人を含め誰一人として債権者に引き合わせることはなかった。関係者によれば「それが詐欺師に共通する特徴で、友人知人を紹介すれば、そこから自分の素性や嘘がバレる事を避けているからだ。山本は穏やかで優しそうな雰囲気を漂わせて人を騙す、根っからの詐欺師だ」と言い、周囲の人間もまた口を揃える。

(写真:山本の詫び状。チュニジアでのカジノ事業を伝えていたが真偽は不明、というより信用する根拠がなかった)

山本の書面が送られてから3年が経ち、業を煮やした債権者は平成29年7月5日付で山本に対し貸金返還請求の訴訟を起こした。平成27年9月1日時点での貸金総額は元利込みで約64億円にも上っていたが、これは金利が年15%、遅延損害金が年30%という約定に基づく計算で、判決でも満額で認められた。この計算では令和3年12月末時点で約188億円にもなっていたが、訴訟での請求額は一部の1億円に留められた。一部請求にしたのは、もとより山本に満額での返済能力が見込めなかったからに過ぎなかった。
ところが、債権者が貸付金の返還を求める訴訟を提起すると、山本は、あろうことか「債権債務を捏造された」とか「債権者に脅された」と主張しただけでなく、債権者を誹謗中傷する陳述ばかりを行ったのである。
東邦グローバルの株式を買い取る「確約書」を山本は作成していながら、「ソチオリンピックに向けたホテル建設の情報を聞きつけた本人が、株の購入を決めたもので、(山本は)一切関与していない」とまで開き直り、揚げ句に「(株式を)売るタイミングを教えろと繰り返し言われたが、その度に『私は分からない』と答えたにもかかわらず、株価が急落すると『損した分をお前(山本)が補填しろ』と強迫され、結果、債務承認書に署名押印させられた」という陳述書を法廷に提出して、債権者を誹謗中傷する文言を並べ立て、それを貸金不存在の理由としたのだった。
裁判を傍聴した債権者の側近が言う。
「山本の裁判での主張や証言は全部デタラメで、しかも嘘の程度が悪過ぎた。自分からしつこく連れて行って欲しいと懇願した北海道への旅行等でも、いつも往復の交通費ばかりか記念日の祝儀まで債権者に出させておいて、無理やりに連れて行かされたとか、平日の夕方に債権者の会社に頻繁に顔を出して、債権者の顔を窺っては、銀座や赤坂での飲食に誘われるのを待っている。それでいて、山本が飲食代を払ったことなど過去20年以上一度もなかった。山本はそれほど浅ましい人間で、しかも自分の責任を放棄したり転嫁して一切取ろうとしない。それが、裁判では全て嘘の主張や証言になっていた」
東邦グローバル株にしても、山本が自分から「儲かるので、是非買って下さい」と何度も債権者に勧めたにもかかわらず、売却のタイミングを故意に外して損失を出させ、利益確保のための買取約束も反故にして行方知れずにしておきながら、裁判では全く逆どころか債権者を誹謗中傷する主張や証言に終始したことでも、山本の悪質さがよく分かる。債権者は友人知人数十人に金銭の貸付があったが、金額の大小ではなく、山本丈夫と小野敏雄が群を抜いて悪質だと多くの関係者は言う。ちなみに小野敏雄は10代の頃より右翼の世界に身を置いて以降、現在も大幹部のようで、山本もまた北海道で右翼団体で活動していたというが、関係者の誰もがこの2人は右翼の面汚しだ、男として最低最悪の人間だという。

当然、裁判でも山本の主張には何一つ根拠が無く認められることは無かった。貸金の一部である1億円の返還請求に対して、判決は債権者の請求を満額で認めたが、山本は裁判所の命令を無視して知らぬ振りを決め込んできた。
令和2年11月に債権者が改めて貸金の一部5000万円の請求を求める2度めの訴訟を提起した。住民登録地に実際には居住していない山本は、それから間もなくして裁判所に「弁護士を選任する」という連絡を入れたものの、裁判所が指定した期日には弁護士すら現れなかった。東京地裁はその場で結審し、債権者が求めた請求額を満額で認める判決を言い渡した。これを見ても分かるように、山本は極めて無責任極まりない悪質な人間で、このままで済むはずはなく、また時間が経てば後付けの言い訳も全く通用しなくなる。
債権者や関係者が山本に対して憤りを隠せないのは、山本が所在を不明にして以来、今日まで一度も債権者の前に現れず、謝罪の一言も発していないことにある。裁判での山本の言い分には本当の話は一つとしてなかった。
山本は前妻とは15年以上も前に離婚しているが、当時から関係者の間では「偽装離婚だ」と当然のように語られていた。山本は郵便物を取りに行くためだけに東京台東区内にマンションを借りていて、そこに住民登録をしているため、どこに実際に居住しているかが不明となっているが、多くの関係者が「前妻が居住する中央区佃のタワーマンションに隠れ住んでいるに違いない」と言う。前妻が単独でタワーマンションの高額な家賃を支払う資金的余裕があるとは思えないというのが理由だが、山本は離婚したとはいえ前妻にまで嫌疑をかけられ、巻き込んでしまっている事実を真剣に考えるべきではないか。これまで同様に隠れ潜んで日常を過ごすことなど、いつまでも続けられる訳がない。まして山本が知らぬ振りを続ければ、それだけ影響を被る親族や身内が増えるだけなのだ。
すでに、債権の全てを分割して譲渡して山本に思い知らせるべきだという声が関係者の間から上がっているが、そうなれば山本は本当に身の置き所が無くなってしまうことを真剣に考えるべきなのだ。(つづく)

ロシア利権と「山本丈夫」の詐欺商法(7)

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(写真:山本丈夫)

山本との25年以上の付き合いの中で、債権者は山本の金銭的な頼み事には快く応じてきたが、山本は借りる一方で、返済は皆無に近かった。そして山本の横着さはそれだけではない、山本は週に何回も債権者と銀座や赤坂で飲食を重ねた中で、もちろん、債権者も山本に払わせようとしたことは一度もなかったが、山本が自ら進んで飲食代を払おうとしたことは一度もなかった。山本が極めて悪質であるのは、債権者に持ち込んだ金銭に絡む頼み事が全て虚偽あるいは期待させるような成果など全くないものばかりだった。ロシア宇宙博開催という架空話や評価が3000万円程度のインドの美術工芸品数百点を仕入れ値18億円と言っての融資依頼等、実際には詐欺行為そのものだったと言っても過言ではない。インドの美術工芸品に至っては、担保に供すると言いながら、「倉庫の家賃の滞納で大家に取られた」などという言い訳さえ繰り返した。

そして、揚げ句の果てに債権者を騙して株式を大量に買わせた上に巨額の損失を出させたまま行方知れずとなった。債権者が憤りを隠せないのは当然のことで、山本が所在を不明にして以来、今日まで一度も債権者の前に現れず、謝罪の一言も発していない。

裁判で山本が主張したことは全てがでたらめで、何一つ真実も事実もなかった。中でも東邦グローバル株(旧千年の杜)の投資にしても、山本は「債権者に株の購入を勧めてもいないし、売り時を間違えたとすれば自己責任なのに、執拗に補てんを求められ、脅されて確約書の作成に応じさせられた」などという嘘を並べ立てたのである。債権者にした約束を反故にして何年も逃げ隠れしていた人間が、法廷という公の場で平然と嘘を並べて憚らないのだから、山本丈夫がどれだけ悪どいかが分かる。

「山本は周囲の人たちを“提灯”にして、自分は売り逃げる算段だったに違いない。山本は自分が負っていた債務を『株で得た利益で相殺していただけませんか』と依頼して大量の株を買わせただけでなく、株価が500円前後になっても売らせなかった」(関係者)

その結果、この債権者はさらに2億円の損失を抱えることになった。「山本は『今、売られると非常にまずい』と言って、当初は1株500円で買い戻すと約束していた話が『1株300円ならば問題なく責任を持ち年末までに必ず実行します』と書類まで作成したが、その直後に姿をくらませ連絡も取れなくなった」というのだ。山本は雲隠れしている中で、海外にいるためにすぐに対応できない等の内容の手紙を送ってきたことがあり、それで債権者もしばらく待つことにしたが、その後には具体的な動きがなく、また塩谷と名乗る弁護士が電話をしてきて、「(山本から)入金すればすぐに支払う」と言い、「関係書類が欲しい」とも言うので、債権者が一見書類のコピーを用意し「説明が必要なので取りに来てほしい」と連絡したが、塩谷は現れず電話にも出なかった。

また、令和元年11月に債権者が山本丈夫に対して2度目の裁判を起こした際にも、山本は裁判所に代理人を立てると連絡しながら、その後、一切その動きを見せないまま裁判にも出廷しなかった。そのため裁判は2ヶ月後の令和2年1月に判決が下され、債権者側の請求が満額で認められることになった。ただし、山本に対する請求は一部であったので、山本が負う債務総額から見れば1割にも満たない。

山本は、東邦グローバルの株式購入を債権者に強く勧めながら騙し続けた結果、莫大な損害を与えた。山本は自ら「平成3年頃から、ロシアの航空宇宙雑誌『アエロスペース』をモスクワと日本で発行する会社を経営していた」といい、「モスクワ郊外にある惑星探査機の製作を請け負う宇宙関連公団の副社長と懇意になり、同公団から実物大の惑星探査機の模型をアジア圏で販売する許可を得た」ことから「惑星探査機模型を販売する展示会を兼ねて『ロシア宇宙博』を企画し、大々的に惑星探査機模型の展示を開始しようと考えた」と周辺に語っていたが、どこまでが本当の話なのかは不明だった。

そして、「アエロスペースのつてで、ロシアのソチ市の関係者から『ソチオリンピックのためにホテル建設の発注で耐震建築技術に強い日本の会社を紹介して欲しい』と頼まれ、日本の有力者を紹介したところ、その有力者は東邦グローバルアソシエイツをソチ市に紹介し、同社がホテルの建設プロジェクトを行うことになった」と熱心に同社の株を買うよう勧めたのだった。山本が周囲に語っていたホテル(コンドミニアム)建設が、実際の発表では規模が巨大な人工島の建設になったわけだが、山本から株の購入を勧められた債権者によると、株価が500円前後まで値上がりしても山本が売らせようとしなかったために同社株を買った関係者全員が、株価が急落する中で多額の損失を被ったという。他にも山本は債権者にリゾートマンションの最上階をプレゼントするとも言っていたが、実行されることはなかった。

山本は過去に北海道で右翼団体に属していたようで、債権者が詐欺被害に遭った経緯から山本の経歴等を調査する中で判明したのが、山本が反社会的勢力の関係者の間でも有名な詐欺師であり、それで北海道にいられなくなったことや、大手企業の総務部が警察を含めて組織している横断的連絡会で作成したとみられる「要注意ブローカー」というレポートに山本の名前が載っている事実も判明した。

こうした、債権者による山本の所在確認や調査を進める過程で、あろう事か山本が反社会的勢力の暴力団員を使って債権者に危害を加えようとした事件も起きた。これは、山本から依頼された人間(実行犯?)が事前に債権者に情報を提供してきたために事件にはならなかったが、山本という人間がどれほどあくどく凶悪な人間であるかが分かる一例だ。

令和2年の年末以降、債権者の関係者が、山本が隠れ潜んでいるとみられる自宅を訪ねていた。その家は山本と偽装離婚したと思われる前妻が住むマンションだが、前妻は弁護士を介して15年以上も前に離婚して、山本とは一切音信不通であり、連絡先も知らないと通知してきたが、その住居は毎月の家賃が30万円近くもかかるところだけに、前妻が単独で住めるようなものではない。

しかし、前妻はともかく許せないのは山本である。悪質極まりなく逃げ回り、いずれは債権者が諦めるとでも思っているのかもしれないが、それは大きな間違いであることを自覚するべきだ。いつまでも債権者と向き合おうとせず、謝罪の言葉一つも発しないでいることが、どれだけ債権者の怒りをかき立てているか、山本は本当に分かっているのか。債権者が刑事告訴に踏み切れば、山本は海外に住んでいた期間が長いので時効には問題が無く、あるいは債権譲渡する検討もなされている。「謝罪が無ければトコトン山本を追及するべきだ」と言う関係者の意見が圧倒しているという。これまで債権者は山本に対する債権を第三者に譲渡していないが、そうなれば、山本自身だけでなく兄妹他身内全員に取り立てが始まり、誰もが日常の生活を送れなくなってしまうのは明らかだ。山本はその時、親族への責任をどうやって取るというのか。その時には一切の申し開きはできないことを、山本は肝に銘ずるべきだ。(つづく)

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