悪のレジェンド「種子田益夫」に新たな訴訟(2)

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「あなたの信用で知人から借りて」
「種子田の人柄や考え方、過去の事業歴が一部でも分かっていれば、融資はもちろん付き合い方も変わっていた」と関係者が言うように、種子田の実態は、事業家としての顔などあくまで表面的なものに過ぎず、ゴルフ場の経営は赤字続きで火の車状態にあり、会員権は裏で5000人前後も募集と販売をしていたのが実情だった。しかし、種子田はその事実を世間には隠し、唯一利益が出始めていた病院経営をさらに拡大するために周辺から借り受けた資金を集中的に投下していたのである。

(写真は手形小切手の一部)

しかし、実際の種子田の日常は株式市場で仕手戦を仕掛ける相場師への資金融資でハイリスクハイリターンによる利益獲得を目指し、それを業とするほどにのめり込んでいたから、法的にも問題のある行動を繰り返していた。その一つの例が平成14年2月に東京地検特捜部が着手した、志村化工(現エス・サイエンス)の株価操縦事件だった。あるいはベンチャー企業の、株式市場での上場による資金調達に関わり、企業の決算対策で不良債権を引き受けて粉飾に加担するようなことも平気で引き受ける人物であることが次々に判明していったのだ。

種子田による債権者への猛烈なアプローチがさらに強まる中、種子田より依頼され12億円の融資を実行した直後からも連日のように債権者の会社に電話をかけてくるかと思えば、予約も無く唐突に訪ねてきて債権者に面会を求める様になった。そして、次から次へと「手形が回ってきた」と言う理由で金策を頼むようになった。

「債権者は、自身の性格や生き様から、一旦口に出して約束したことは必ずやるということを信条としてきたから、種子田氏の融資の要望にも可能な限り応じていた。
とはいえ種子田氏の金策の要求が五月雨式に繰り返され、正月の元日にも部下の大森という社員を債権者の自宅に使いに出すことさえあった。こうして、返済が一切ないところでエスカレートしていく種子田氏の要求に対して、さらなる融資に応じることが難しくなり、『これ以上の融資は無理だ』と伝えたことが何回もあったほどだ」

ところが、種子田はひるむことなく「社長の信用ならば可能だから、他から引っ張って欲しい」と言って、債権者の友人たち数人の名前を出して依頼することさえあったという。友人たちの名前をどこで調べたものか、債権者は呆れて、とんでもないことを言う人だと思いながらも、その度に種子田が土下座して、涙を流しながら「何とか助けて下さい。お願いします」と頭を床に押し付けながら繰り返し懇願したため、債権者も折れて協力する方法を考えざるを得なかったという。(以下次号)

2019.11.16
     

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