財務省警告の「基幹産業育成資金」に「松尾憲之」「早川充美」が関与か(4)

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〔松尾が再び失踪〕

松尾が早川と昨年の4月13日に面談した際の面談記録がある。会社社長が早川の約束がいつ実行されるかについて松尾を質し結果、松尾が早川と面談したときのものだ。

録音記録は、早川が松尾から連絡がありながら面談の機会をなかなか作れなかったことを詫びているところから始まっているが、山本との交渉は全部を松尾に任せたと言いながら、「山本にコンプライアンスの問題あれば、570億円は全てFATFで吸い上げることになる」と言っている。

また、会社社長の松尾への貸付金についても、3月末には200億円を100%払うと言っていたにもかかわらず「1億円で話はつけられる」と言ったり、松尾から持ちかけた調査案件の件で「1500万円を自分が払ったが、ゲンコツだった」と約束していないことを言ってみたりして、勝手な後付けの作り話ばかりしていた。言っていることには真実は何一つ無く、早川の話には本当の話が全くなかった。

松尾と早川はこの面談の後の4月20日、新宿のヒルトンホテルで会社社長と面談の機会を持ったが、4月13日の話では「社長にはっきり言う」と早川は言っていながら全く違っていた。200億円の支払については、会社社長が質すまで早川から説明することは無く、また説明を求められても苦し紛れの言い訳をした後で「今後は社長と直接話をしたい」と言っていた。

ところが、5月30日に松尾が再び失踪したのである。松尾の失踪以後から早川もまた連絡が取れない状況が続いていることから、2度目の松尾の失踪にも背後で早川が糸を引いているのではないかという疑念が強く、そうであれば当然のごとく早川は全責任を取らざるを得ないことになる。

ちなみに松尾と早川の所在が不明になってからすでに半年以上が経過しているが、「早川が会社社長に説明をしないまま逃げ回っても、早川が胸を張って約束した責任は回避できるものでは無いから全責任を取ることになる。早川が松尾の後見人であるかのように振舞ったことは何人もの人間が承知していることだ。昨年の3月末から数えて9ヶ月以上も放置して一言の謝罪も無いで済むはずが無いことも誰だって分かるはずだ。しかし、早川にその気配が見られない状況では、松尾と早川に対して法的措置はもちろん、やるべき事は全てやるしかない」(関係者)

「特に松尾に関しては、絶対に許されない状況を自ら作っている。口先だけの謝罪ならば話にならないが、それさえも出来ずに姿をくらませている。早川や山本との問題では『一心同体で協力してください』と何回も頼んでおいて、そのためにどれだけの時間を取ったか、40年以上にもわたって同様のことを繰り返してきたことへの真の謝罪がなければ許されるはずはないが、松尾は何も分かっていない」と多くの関係者は強い口調で言う。

M資金まがいの「育成資金」の話を振り回して松尾の債務返済の約束を早川自身がしてきたことに業を煮やした松尾の子息は「毎日のように警察署の捜査員に相談し、また父は社長には以前より『早川も山本も一筋縄では行かないので、一心同体と思って協力して下さい』と何回も頼んできた経緯があったので、警察署も警視庁本部も早川や山本に対しては相当の不信感を持っていて、いつでも事件化する情報を持っているのではないかと思われる」と言っていた。

「早川は、自分のバックには巨大な組織があって、何でもできるような口ぶりで、土田氏の件についても『長野県松本の山中で携帯が見つかった』とさも拉致され殺されたのではないかと思わせるような言い方をしていた。松尾が5月30日に2回目の失踪をした件でも、その後に『関係者の中で死人が出る』という話をしているので、関係者たちが早川の話を調査したが、何一つ本当の話は無かった」

今回の早川や松尾の言動が原因で一人の人間が死亡しているという事実が判明している。ただし、それは早川が言う土田某のことではない。それを早川と松尾はどのように責任を取るのか。両人の状況は極めて深刻だ。

早川が松尾の失踪の理由をでっち上げて、さらに会社社長や松尾の子息との面談の際に「関係者はみんな携帯を公安に盗聴されているから、連絡の際は名前を出さないように」と釘を刺したというが、こうした早川の言動は「虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて人の業務を妨害する」という、警察に対する偽計業務妨害罪 (刑法 233条 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金) に当たる可能性が高い。「流布とは、犯人自身が公然と文書、口頭で伝達するほか、口伝えに噂として流す行為も含む」からだ。

早川はよほど念の入った作り話が好きなようだが、それで松尾の子息や多くの関係者がどれほど被害を被っているか、まるで分かっていないようである。

そして一番重要なことは、早川が松尾が負っている債務を会社社長や松尾の息子の前で堂々と胸を張って「私が責任を持って支払う」と約束したことである。その約束を反故にして、何の説明も無いままただ逃げ回っていても、何も解決はしない。早川が周囲に振り撒いてきた巨額資金プロジェクトなるものの実態を含め、態度を鮮明にしなければ、いずれ事件化するのは目に見えている。

関係者によると、「松尾自身も会社社長には40年以上、何から何まで世話になり、自身が2度も3度も命を助けられ、何十回にも及ぶトラブルを解決してもらったにもかかわらず、これ以上逃げ隠れするのであれば、債権譲渡を含めできる手段は全て取ることになる」(多くの関係者)という。そして「関係者が広く松尾の行方を追いかけるような状況になってからでは、もう松尾には言い訳ができる余地はないはずだから、よほどタイミングを間違えないことが肝要だ。しかも松尾の債務は子息の慎介が連帯保証をしているから、家族ぐるみで影響が出ることになる」とも言う。

早川にしても松尾にしても、過去にも多くの人たちに詐欺まがいの話を振り撒き、多大な迷惑をかけているに違いないと思われる。読者からの問い合わせも殺到するに違いない。(以下次号)

2020.01.10
     

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