F1・絵画・競走馬ほか「鶴巻智徳」が夢に賭けた1200億円(8)

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〔言動はほぼ全て嘘にまみれ実印も偽造〕

岡田瑞穂は鶴巻が死亡した後も債務処理を主とした残務整理を続けていたが、債務の連帯保証をしていたこともあって、債権者自身の仕事に協力をすることで少しでも役に立てれば、ということであったが、そこでも岡田特有の嘘が頻繁に起きた。

(写真上:岡田瑞穂 写真下:鶴巻の債務を承認する「念書」 )

例えば債権者が所有していたビルのテナント付けという業務である。岡田は平成19年から同22年頃にかけて娯楽施設、医療施設、専門学校等のテナントとの交渉が進み契約締結まで至ったと言って書類を用意したが、これらの施設との交渉は早い段階で終了していたから契約に至ることはないということが分かっていたにもかかわらず、岡田はその事実を隠して嘘を言い続けたために、他に貸すこともできず賃料収入等でさらに大きな損失を被った。

特に棚娯楽施設がビルの1階から3階(1、2階の一部と3階の全部)を借り受ける契約については、既存のテナントに退去して貰うための交渉から違約金の発生など多くの手続を伴うことになったが、岡田が「実際は最初からの作り話で、条件をどんどん煮詰めていると嘘の報告を繰り返していた」(本人の証言)ために、遂には既存テナントが退去する合意を結ぶところまで行き着いてしまった。しかし、その時点でも岡田は知らぬ振りを決め込み、出店する会社と正式に契約を締結するに際して、弁護士が作成した「契約書」に岡田は出店会社の社印と代表社印を偽造して押捺してやり過ごしてしまった。そして、既存テナントから出店会社への引渡しの段になって、岡田は出店が嘘であることをようやく認めたのだった。当然、債権者は既存テナントから入るはずだった家賃収入や将来的な賃料も見込めなくなる損害を被り、さらに日常の資金調達予定にも大きな狂いが生じたという。岡田は新たなテナントを確保するまでの賃料に相当する金額(月額約150万円)と既存テナントの立ち退きにかかる費用(182万円)を補償する責任を負った。不可解なのは、娯楽施設との架空契約で岡田にはデメリットしかないのに、何故、相手会社の社印と代表社印を偽造して契約書に押捺するまで嘘を突き通したのか、ということだった。少なくとも、既存テナントとの退去交渉の時点で真っ当に話をしていれば、リスクは最小限で食い止められていた。そして、その後の医療施設、専門学校等とのテナント交渉でも岡田は同様のことを繰り返して多くの書類を偽造した。

(写真下:岡田がビルのテナント付で保証した「約定書」)

岡田が何を目的に関連書類を偽造してまで嘘をつき続けるのか、債権者にも不可解でならず、債務返済で誠実な対応を見せかけようとしたと考えてもデメリットの方が大きく、嘘をつき続ける理由が全く分からなかった。

ある時、債権者が「私に何か言いたいことがあるのか?」と尋ねても、岡田は「全く何もありません」と答えるのみだったという。岡田の虚言癖が留まるところを知らないために、100歳にもなる実母は永らく勘当を解かず、未だに岡田を許していないという。家族からも見放されている状態にあるのが実情だ。ちなみに岡田の妻も、岡田の虚言癖がこれほどとは思っていなかったようで、ほんの一部の事実を知らされただけでも、その驚きようは尋常ではなかった。

岡田が債権者に持ち込んできた競走馬60頭の売却や種付け権約1億円の売却、道子が所有していると言っていた株式の売却、さらには東京目黒や軽井沢、福島県会津に所有していた土地の売却等による資金調達で債務を返済するという計画について、それらのいずれもがすでに売却済みであったり交渉すらなかったことが後に判明するのだが、岡田は返済計画が現に進行していることを裏付けるかのような書類、伝票類を偽造することも平然とやってのけていたのである。その金額はトータルすると100億円にも達する。これらは、岡田と森、鶴巻の家族による責任分担に関わるが、岡田は個人で借り入れた分も25年以上返済していない。

ちなみに、鶴巻の代理人を務めていた松本憲男弁護士は、鶴巻が振り出した手形について「全責任を持つ」と3回以上も言って依頼返却をさせながら、いざ、鶴巻が自己破産を申し立てると、債権者には通知すらしなかった。さらに申立では債権者の鶴巻に対する貸付金5億5000万円を「鶴巻からは1億5000万円と聞いていた」と偽るなど、こうした行為は弁護士としての資格を剥奪されるほど重大な過失であり、懲戒の対象となる。

鶴巻の妻道子が訴訟審理の場に提出した陳述書の中で「鶴巻が『岡田に会社をめちゃめちゃにされた。あいつとは二度と会いたくない』と語っていた」と述べていたが、債権者はそれとは比べ物にならないくらいの大きな被害を受けた(債権者の子息の留学に岡田が便宜を図ると言いながら3、4年を無駄にさせた、という例もある)。岡田が負った責任はすでに物心両面で少なからず親族にまで及んでいるという深刻な事実を決して忘れてはならない。すでに鶴巻の債務だけでなく、岡田自身の負債についても「子供たち(長女藤井由紀子、長男岡田寿彦。次女庄内由美子)を保証人にする」という書面を岡田の妻も同意の上で作成しているという。岡田が実行した悪事は十数件に上るが、今後、それらの一つ一つを具体的に取り上げていく予定である。(以下次号)

2020.06.06
     

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