鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士に答えてもらいたい、鈴木には真実を語ってほしいという趣旨の読者からのご意見、ご質問を「鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士への質問状」としてお届けする4弾目である。もとより、本誌の特集記事に一度も反論していない鈴木が真正面から答えるとは思えないが、参考までに本誌の把握している事実関係を述べることにした。
1 A氏側の代理人(利岡正章)が暴漢に襲われた事件は、本当に青田光市が仕組んだことだったのか?
〔本誌〕利岡を襲った暴漢は稲川会習志野一家の構成員で、青田は同一家のNo.2の楠野伸雄とは30年来に付き合いがある。利岡は全治3か月の重傷を負ったが、示談を申し入れてきた暴漢の組長に対しては退院後に事件の真相を明かすよう迫ったが、これはうまくいかなかったものの、青田が楠野に対して「自分との付き合いはなかったことにして欲しい」と口裏合わせを依頼したり、平林弁護士が同一家の木川孝始総長に最低でも2回以上も面談している事実が判明していることから、青田と鈴木の事件への関与が極めて濃厚であることは間違いない。(注:取材では稲川会の別の組織の幹部の何人もが証言しているが、ただし、同じ稲川会のことなのでと困惑気味だった。青田が依頼したことは間違いないと言える)
2 A氏が金銭面でどれほど鈴木の窮地を救ってきたか、鈴木自身で自覚していることだけでも挙げてみろ。鈴木は土下座をして涙を流しながら「このご恩は一生忘れません」と言った。A氏に感謝する場面を順番に思い出してみるが良い。それでも、今までと同じくA氏を悪者にしたままでいるのか?
〔本誌〕平成9年8月頃に西が鈴木をA氏に紹介してから、平成10年5月28日までの約10か月で、A氏が鈴木に貸し付けた金額は約28億円になる一方、合意書を交わした後、鈴木と西が開始した株取引でA氏が出した株価の買い支え資金は総額で207億円にも上る。鈴木が獲得した利益は、鈴木が西に指示して大量の株購入をさせ、株価が高値になったところで紀井が株を売り抜けた結果であったから、A氏の協力が無ければ鈴木の利益は確保されなかった。そうした経緯を含めれば、全てがA氏のお陰と言って良いものを、鈴木は自らの強欲を満たすためにA氏を足蹴にするような真似をしてきた。それは絶対に許されることではない。
3 平成10年5月28日までに鈴木がA氏から約28億円を借りたのは、手形はコピーとしても、借用書ほかの書証類がA氏の手元に全て揃っているから間違いないと思う。それに手形も、エフアールの決算対策で原本を渡すときに「債権債務はない」という確認書をA氏に便宜的に書いてもらったものを鈴木が悪用した。鈴木は何故、元金約28億円の債務を15億円で「完済した」と言えるのか?
〔本誌〕鈴木が悪用した「確認書」(平成11年9月30日付)はA氏がエフアールの決算対策のために便宜的に作成したもので、そもそも同日に金銭の授受はなかった。それに、西が同日、A氏に宛て「鈴木に渡した確認書は便宜上作成したものである」との確認書を書いている。前年にも天野常務から手形を預かりたいという申し出があり、A氏は応じたが、天野は当然だったが監査終了後に返却した。鈴木の言う15億円は返済金ではなく、株取引の利益分配の一部であって、西が持参したのは平成11年7月30日だったから、期日も金の趣旨も違う。
4 鈴木は本当に度を越した悪党と思う。金銭の貸借で借金の5%とか10%の金額を「今なら、知人から借りてでも返せるが、この先は無理だ」と貸主に言って、貸主の足元を見るかのような交渉をするのが常套手段という。そんな手法をどこで身に着けたのか? しかも、後腐れが無いように、貸主に預けた借用書ほか書類の一切を回収するという話を自慢気に側近に話しているという話を聞けば、鈴木が「債務は完済した」とか「合意書に基づいた株取引はなかった」という話などウソだらけにしか聞こえない。鈴木はいい加減に真実を明らかにしたらどうか?
〔本誌〕鈴木は、和解協議の後でA氏に何回か電話を架け、直接A氏の会社を訪ねて、「和解書」で約束した支払いを追認していた。その時点では鈴木にも約束を守るという意識が少しはあったと思われるが、A氏に2通の手紙を送って、約束を留保して支払いを留保すると言ったところから豹変が始まった。A氏の関係者によれば、青田が「Aにそんな金を払うことはない」とけしかけたことで、鈴木の強欲に火が付き、さらに平林英昭弁護士も報酬目当てで「確認書」を最大限に悪用する手はずを整えていったに違いない、という。仮にそれが事実としても、鈴木が約束を守らなかったことが一番の問題で、青田や平林が作り上げたでたらめのストーリーに同調してウソにウソを重ねた鈴木が最悪の選択をしたのは間違いないのだ。乙59号証にもある通り、長谷川弁護士は、鈴木の嘘を補強するために「西から聞いた話」としてもっともらしい作り話を構築したが、正に死人に口なしを悪用した最たるものだった。「反社会的勢力をバックにした高利の金貸しで、約束を守らないと殺される」等という作り話を、何故裁判官は鵜呑みにしたのか、全く不可解である。貸付けをしても担保を取らず、催促もしない、さらに相手が困っていれば金利をゼロにすることもあったA氏を指して「(A氏に)家族ともども殺される」などという長谷川と鈴木の造り話を真に受けたかのような判決を出した裁判官に対して、裏取引があったのではないかと思われても仕方のないことである。鈴木という人間は、自身の強欲のためにどれほど多くの人間を犠牲にしたことで人格を疑われているか、知るべきだ。
5 鈴木が警視庁に逮捕される3日前にA氏を訪ねたのは、鈴木自身に逮捕される自覚があってのことだったのか?
〔本誌〕平成10年5月28日に鈴木からA氏に電話が入ったが、何の前触れもなかったことで、鈴木が「少し時間を取って戴けませんか」と言った。A氏にはすでに鈴木が逮捕されるという情報が入っていて、鈴木が訪ねてきた際にそれを伝えると、鈴木は持参した借用書を出して8000万円をA氏から借りた上に、言い値の3億円で買ってもらっていたピンクダイヤモンドと絵画を「売らせてほしい」と言ってピンクダイヤモンドを持ち出した。絵画は一度も持参しなかった。間もなく逮捕される鈴木にそこまでやってくれる人間は絶対にいないが、一方で、鈴木は金に換えようという思惑しかなかったに違いない。借用書に書かれた返済日は数日後の6月3日で返済は実行不可能だったし、またピンクダイヤと絵画の持ち出しでは「念書」を用意していたが、そこには鈴木はもちろんエフアールが責任を持つと書かれており、鈴木はいざとなれば自分の責任を放棄してエフアールに全てをかぶせる算段をしていたのだ。そして、実際にもA氏との対立が表面化した後の鈴木は、エフアールの責任を強調した。しかし、貸付の相手は最初から鈴木個人と分かり切ったことで、A氏はエフアールの大石高裕、天野裕という鈴木の2人の側近とは面識も無ければ電話で話したことも無かった。
6 乙59号証はいくら何でもひどすぎる。反社会的勢力を背景に債権債務の二重払いをA氏に強要されたとか、人としてやってはいけないことばかりを鈴木は述べているが、判決を書いた品田裁判長は鈴木側に確認もしなかったのか? 確認書を盾に「完済した」と言った手前、平成14年6月27日付の借用書の整合性を取るために、長谷川と2人で乙59号証を作成したが、このようなやり方は許されるはずがない。鈴木にとって他の都合の悪い部分も全て乙59号証のひどい嘘で打ち消そうとしている。
〔本誌〕鈴木は証人尋問で陪審の裁判官から15億円の借用書(平成14年6月27日付)について聞かれた際に、乙59号証を追認するように「西が殺されるというようなことを言って、自分に危害が及ぶというのもありましたけど、よく考えれば、払わなくても良かったのかもしれない」と答え、さらに「暴力団の名前とか出ましたけれど、それはどれくらい現実味がある話なのか」と聞かれると、鈴木は「(信ぴょう性が)ありました」とまで答えた。品田裁判長たちは明らかに鈴木と長谷川が創作した乙59号証を重要視したために、あえて鈴木に質問したと思われる。鈴木と長谷川には深刻かつ重大な責任が発生しているというのは、まさにA氏の請求が棄却された大きな原因を、この乙59号証がもたらした点にあるといえるが、ここまでやれば、犯罪ではないのか。絶対に許されないことだ。
7 これまでの鈴木に関する記事を読むと、鈴木は何故一つも反論をしていないのかが不思議でならない。今の時代、一旦情報がネット上に拡散すると、その情報が定着することはあっても消えることはないから、反論すべきは反論しなければいけないと思う。先ごろにもネット上での炎上で自殺とみられる犠牲者が出て話題になったが、痛ましいと思うと同時に本人の家族にも多大な影響が出る。そういうことを鈴木や長谷川は何も考えず、ただ陰に隠れ逃げ回っているようだが、家族や身内の将来を一切考えていないのではないか?
〔本誌〕本誌の記事に対しては、先に「記事削除命令に対する本誌の見解」と題して、4回にわたり特集を組んだ。そこにも触れている通り、申立人(鈴木と思われる)は卑怯にも通信業者に対して記事削除を申立てただけで、本誌には一切抗議も反論もない。というよりも、鈴木には一切反論できないと考える。鈴木が唯一よりどころにしている訴訟の判決は、A氏の請求を棄却したからと言って、鈴木の主張は誰が見ても決して認められるものではない。つまり、本誌が再三指摘している、裁判官の事実認定に誤りがあるという点に判決は何も答えていないのだ。
8 鈴木や長谷川のウソがはっきりとしたとき、この2人や他に平林弁護士、青田はどういう責任が取れるのだろうか?
〔本誌〕長谷川幸雄が弁護士登録を抹消して、自分には責任がないかのような対応をするつもりでいるなら、それは大きな間違いであることを指摘してきた。何よりも重要なことは鈴木自身が自らの非を認めてA氏をはじめ、鈴木の周囲で犠牲になった人たちへ謝罪をすることだ。そして、全ての真実を明らかにして果たすべき償いをすることは人間として最低やることだ。少しも家族や身内のことを考えないのは不思議に思う。鈴木に係る情報は決して消えることはなく、逆に拡散する一方である。
9 辻田頭取に対する美人局の仕掛けは青田光市が深く関与したとのことだが、そもそも青田とはいつ、どのような経緯で知り合ったのか?
〔本誌〕青田光市の名前が鈴木から出たのは親和銀行の辻田徹元頭取に対する美人局で、ラブホテルでの女性との場面を盗撮したのが青田だったと西が鈴木から直接聞いていた。青田は元興信所に勤めていたというが、口が軽い。多くの事件で本当にいい加減な対応しかできず、最悪な人間だという評価しかない。
10 宝林の筆頭株主が持ち株800万株を売却するという話を西から聞いた時、何を考えた? 刑事被告人の身で大っぴらに活動できないと思ったか? 第一、債権者から身を隠している中で株の購入資金をどうやって調達できると思ったのか?
〔本誌〕全ての交渉を西に任せ、西はA氏にしつこく懇願したが、その後のやり方は普通のあくどさではない。誰もが驚くだけでは済まないほどの事件で、歴史の1頁に残るのは間違いない。
11 フュージョンアセットマネージメントという会社とはどんな付き合いがあったのか? タックスヘイブンに拠点を置くペーパーカンパニーを多数用意して西と株投資に臨むというのは誰の発想か? 宝林株の取引だけでも3~5社も用意したようだが、最終的に利益が160憶円以上も上がって、どうやって隠しこんだのか?
〔本誌〕海外にペーパーカンパニーを数多く用意して、それぞれ役割を持たせながら利益を隠匿する、という手法は鈴木だけの知恵でできるものではないはずで、フュージョン社の協力は不可欠だったに違いない。日本国内では茂庭進や吉川某に管理や利益の“運び屋”をやらせた。全てが鈴木の指示だった。
12 株取引で獲得した利益が証券担保業者からマンションの一室に運び込まれた時、札束が詰まった段ボール箱が積み上がっていくのを見て、何を感じていたのか? SECや国税当局の目を逃れて、利益を海外に流出させるノウハウは誰から教えてもらったのか?
〔本誌〕宝林株の取引で約160億円という巨額の利益を出して、西も鈴木も目がくらんだのは間違いない。鈴木は自分の強欲さから「この金は俺一人のものだ」とでも考えたか。実際にそれを実現させていったのが弁護士の杉原正芳や茂庭進ほかであった。こうした一人一人の知恵が結集して鈴木もノウハウを身に着けたものと思われる。そんな鈴木を誰が許せると思うか、という投稿が多数寄せられている。(以下次号)