自民党の安倍政権で次から次へとスキャンダルが噴出し、政権の維持を脅かしている。黒川弘務東京高検検事長のマージャン賭博による解任、河井克行・案里夫妻の公職選挙法違反は、どちらも事件としては微罪なのに、誰もが安倍政権の崩壊を予感するほど大きなダメージとなった。その原因は全て、揺るがない権力を保持しているという奢りにあると誰もが指摘している。
堰を切ったように事件が頻発する背景には、コロナ禍で動きようがなかった司法当局が緊急事態宣言の解除により威信を取り戻すべく一気に攻勢に出たことが窺える。
G社長の場合はどうか。G社長は次男でありながら創業会社の跡取りとして何一つ不自由のない状況の中で、好き勝手放題に金銭への執着を強めてきた。事実上は裏金となる下請会社からの上納金、累計でも億円単位となる賭けマージャンの勝ち金、不動産取引で得た利益10億円(取引自体が反社会的勢力を憤らせる権益の横取りだったために利益供与という犯罪まで実行した)など、これらはすべてG社長個人の脱税の裏付けになっている。
G社長をめぐるこうした脱税疑惑が発覚したとき、本人はもちろん認識しているだろうが、堅実な生き方で今や大手ホテルチェーンを傘下にする企業グループのトップに君臨するG社長の実兄は、守銭奴そのものでブランド品のプレゼント攻勢で女性を漁りまくっている実弟G社長の実態を知らないはずなので、相当にうろたえるに違いない。実弟のG社長が刑事事件を起こせば、実兄もタダでは済まないことくらいすぐに分かる。G社長はすでに8年前後も前から実兄が企業グループのトップに上る中で実兄をおびやかす存在であった模様で、マスコミの関心事でもあったが、なかなか裏付けが取れなかった経緯があった。
これまで本誌は、G社長を匿名で扱い、顔写真も背景を加工して掲載してきたが、それは、G社長との関係は不明ながら、某団体より記事化しようとするたびに圧力がかかっていた経緯があったからだが、それも最近になって「Gに関しては一切関知しないことにした」との通知を受けた。何があったのか、本誌が関知することではないが、これまで抽象的な形でしか記事化できなかったG社長をめぐる脱税疑惑、反社会的勢力への利益供与、賭博行為、さらには数多くの女性スキャンダルについて、全てを具体的に明らかにしていく。これまでのような生ぬるい記事にはしない。それは、本誌が特集しているほかの記事を参照すれば一目瞭然のことだ。
読者諸兄にG社長が何者であるか、そして、恥知らずな事件の詳細を明らかにするタイミングがようやく来たのである。これで、東京地検への告発を前提にして情報収集に動いてきた国税当局と確信的な情報共有ができる。(以下次号)