金の亡者 名家滅亡への道(9)

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前号で予告したとおり、今号からG社長の実名を明らかにして記事を掲載する。G社長とは太平エンジニアリング社長の後藤悟志である。空調設備工事とビルメンテナンスサービス事業で年商約700億円を誇る企業のトップである後藤個人の脱税疑惑にまつわる問題について本誌では、関係者の証言と共にいくつかの物的証拠を今後必要に応じて開示する。

(写真:後藤悟志社長 金銭欲が激しく脱税疑惑が浮上)

後藤による犯罪の一つに会社を舞台にした架空発注がある。これは後藤にとっては日常的なことで、知人や下請けたちの法人へ仕事を発注したかのように見せかけ、送金した金を後藤個人にバックさせるという、昔から知られたB勘定にする手口だが、会社に損害を与える特別背任であり、後藤は受け取った金は当然申告をしていないから脱税も加わる。
そして賭けマージャンでの所得隠し。後藤は昭和32年11月12日生まれで現在62歳になるが、10代の頃から賭けマージャンは常習で、これまでにも触れている通りプロ級の腕前で、後藤は毎日のように会社の幹部や社員、下請会社の社長、業界及び取引先の関係者に声をかけては雀卓を囲み、後藤がこれまでに得た金は累計で億単位になるというが、この金が女性へのプレゼントや遊興費に変わるのだから、雀卓を囲んだ相手が歯噛みする姿も見えてきそうだが、これはもはや接待麻雀の域を超えた犯罪だ。
さらに、本誌でも後藤の資産として紹介した高級外車数台やクルーザーを使った脱税もある。車やクルーザーの減価償却は6年から7年だが、十分な減価償却をした後に第三者に販売した形を取り、後藤にキックバックするという手口だ。後藤は最近、6億円のクルーザーを買っているが、減価償却を利用してしっかり裏金も稼いでいる疑いが持たれている。後藤はその一部もまた若い女性を口説くためのブランド品の購入や遊興費に使っているのだから、始末に負えない。家族や親族(特に大手ホテルチェーンを傘下にする企業グループのトップに君臨する実兄)は、どこまで後藤の事実上の犯罪行為を把握しているのだろうか。後藤をめぐるスキャンダルは金銭への度を越した執着に根差しているだけに、表面化した時の衝撃は大きく、後藤の家族や親族を見る周囲の目も大きく変わるに違いない。特に今は社会人で一流証券会社に勤務する未婚の娘への影響は甚大であることは間違いなく、後藤はそうした世間の評判というものを自覚すべきだ。実兄の場合も企業グループが上場を果たした8年ほど前から話題になり、特定の女性をターゲットに取材を続ける媒体もあったほどだ。

太平エンジニアリングは「一友会」という下請会社を束ねる会(加盟社約1000社)に一定の支払いサイトを設定している。また下請会社同士の見積もりによる競合を強いているので、仕事を取ったとしても下請会社に余裕などない。後藤は下請会社を完全に支配し、さらに本社の利益を確保するために、下請会社から会費を徴収するだけでは飽き足らず、子会社の太平フィナンシャルサービス(以下太平FS)というファイナンス会社を使って下請会社に対するファクタリング制度を設けている。
支払いサイトを長期にすることで、下請会社は資金繰りのために太平FSを利用するが、その際に担保となるのが太平エンジニアリングから下請会社への支払代金で、太平FSは決して取りっぱぐれがない。問題は太平FSが設定している手数料で、金利換算すると年24%(月2%)相当にもなる暴利なのだ。太平エンジニアリング、というよりも後藤からすると大幅なコスト削減につながる仕組みだが、これらのファクタリング収益が太平エンジニアリングの年商約700億円にどれほどの成果をもたらしているか、詳細を明らかにしていないが、公正取引委員会や厚生労働省は後藤が優越的地位を乱用して収益を確保しているかを徹底的に調べるべきではないか。そして、東京国税局もまた後藤個人の申告を洗い直すべきだ。太平エンジニアリングやグループ会社を隠れ蓑にして毎年の申告を誤魔化しているだけでなく、私財を増やし続けている手口について、さらに明らかにしていく。(以下次号)

2020.07.07
     

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