取材データから読み解く「鈴木義彦」の株取引を巡る真実(1)

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これまで長期にわたって鈴木義彦に係る取材班の多くの記者が関係者たちから聞き取りを何回も重ねて集めた取材データを十分に精査したうえで整理して公開する。

《鈴木は証拠の残らない方法でA氏から融資を受けていた。後日トラブルになることを想定して、A氏の貸付が現金だったのを悪用して、担保価値のないエフアールの手形を振り出し、借用書での貸付は2回しかなかった。銀行からの振り込みであれば、もっと早い時期に鈴木の嘘は発覚していたが、鈴木は最初から全て銀行を通すことは嫌っていた》

《「合意書」は銘柄欄が空白で、ただ「本株」とだけ書かれていたことを裁判官は「合意書の要件を満たしていない」と言ったが、書面に記載した「本株」が宝林株であることに疑いはない。また「今後、本株以外の一切の株取扱についても、本合意書に基づく責任をそれぞれに負う」と明記していて、それは西と鈴木が継続的に株取引を実行する意思表示であったと同時に、鈴木と西がA氏に対して株取引の収支を明確にして全てを清算して3人で合意書の終了確認をしない限り、合意書に基づいた3人の責任は継続することになっていたはずである。しかし、鈴木と西は最初の宝林株からA氏を裏切っていたが、西はさらに鈴木に裏切られた末に自殺してしまった》

《西が東京地検に逮捕起訴され、保釈された直後の平成14年6月、A氏が貸金と株の話を西にしたところ、「株取引の利益がこれから大きくなるので鈴木の債務を圧縮して欲しい」と西がA氏に懇願したのでA氏は了解した。西は、相場操縦の容疑を一人で被ったことやA氏への借金を圧縮して安くすることの了解を取れば自分の立場が優位になると思ったようだが、西は鈴木に完全に取り込まれていただけで、鈴木は巧妙にも西を使って40億円超(金利年15%を含む)の債務を25億円に減額させたが、裁判では「その日(平成14年6月27日)はA氏には会っていない」と言い「西に債務の減額を依頼したことはない」と否定した。鈴木は本当にずる賢い、というよりここまで何重にも嘘を重ねる人間はいない。鈴木が西に10億円を渡したと言うのでA氏は了解し、西が10億円、鈴木が15億円の借用書を書き、当日付の確定日付を取った。鈴木は裁判の後半では「西に10億円を渡したとは言っていない」まで言い出したが、そうであれば西が何故10億円の借用書を書く必要があったのか。後日判明したが、この10億円は合意書破棄のための礼金だった。このことは紀井氏が西の運転手の花館氏に渡していた事実が発覚しそうになったからではないか。いずれにしろ当日の模様は全て録音されている》

《平成18年10月16日の和解協議後に、鈴木はA氏に何度も電話を入れて和解書で約束したことを追認したり、さらに10月23日にはA氏の会社を一人で訪ねていた。裁判官はそうした事実を何故無視したのか。電話では「西の買い支え損は約70億と言っていたが、正確にはいくらですか?」とA氏に尋ね、それを確認すると「全体の利益よりその分を差し引いて3等分しないといけませんね」と鈴木はそこまで追認していた。鈴木はその後にA氏に送った手紙の中でも「海外に口座を作って下さい」とも言っている。和解協議で認めた支払の約束を果たす意思を何回も見せていて、何故それが強迫や心裡留保となるのか。裁判官の認定は全くおかしい》

《鈴木は物品を持ち込み、A氏はそのたびに言い値で買ってあげていた。ピンクダイヤモンドとボナールの絵画も言い値の3億円でA氏に買ってもらっていた。その際に絵画は持参しなかったが、現物を見ないで絵画を言い値で買うというのは有り得ない。またダイヤモンドにしても鑑定もせずに、これも言い値で買うということもあり得ない。つまり、A氏が買って上げたのは鈴木の資金繰りに協力したという以外には有り得ないことで、鈴木はそのことに感謝もせず逆に現品を返さず返金もしなかった。絵画は他の債権者の担保に入っていたことが後日判明したというが、それだけでも信じがたい話で、鈴木は本当に許されない人間だ》

《合意書を破棄させることで西に支払った総額10億円を、鈴木は「社長への返済の一部として西に渡した」ととんでもない嘘をついたが、西はもらったことを認めたが、なぜA氏への報告を誤魔化していた事実を明らかにしなかったのか。その話があったのは平成14年6月27日で、西は直前に保釈されたばかりだったから絶好の機会でもあったはずだが、鈴木に目先の金でコントロールされていたのだ》

《天野裕(エフアール常務)は赤坂のクラブでA氏と数回会ったが、A氏の席まで毎回挨拶にきて、一緒に来ていた取り巻きに「鈴木が今あるのは全てこちらの社長(A氏)に数百億円の資金をお世話になっているお陰」と言っていたという。鈴木はエフアールで何度もCBの発行や第三者割当増資を行っていたから、天野もまた鈴木の手口を知り尽くしていたのと数百億円の金がA氏の金だと鈴木が説明していたことから、A氏に会ったときにそういう言葉が出たのだろう。周辺の誰もが株取引の実態を知っていたのに、それが裁判で否定されるという理由が分からず、何故、鈴木の主張に裁判官が疑念を持たなかったのか、この裁判官たちは本当に信用できない。日本の法曹界は馴れ合いとも言われているが、この事件は正に当てはまる。天野氏が出入りしていた2軒以上の店の店長やママほか何人もの従業員から取材班の何人もが聞いていることで間違いはない》

《西義輝は遺書の中で鈴木義彦が稼いだ利益は470億円以上あった、と言って和解書に署名指印することに反発したと書いているが、鈴木が和解協議で提示した金額がA氏と西にそれぞれ25億円、別にA氏に20億円だったことから考えれば、総額で1/6にも満たない金額で収めようとしたことがよく分かる。しかし、A氏を裏切って鈴木にそれだけの隠匿を許してしまった西の責任は大きいが、西はいったん清算した後に買い支え損もあるので私に任せてくださいと独り言のように言っていた。和解協議の場でもA氏には利益の総額を言っていなかったことが問題を解決どころか混乱させた。その理由は、鈴木と西が勝手に作った密約の書面(利益を2人で折半するという英文の書面)が関係していたようだが、それは不正の証でもある》

《志村化工株の相場操縦事件で、西は鈴木が逮捕されれば、執行猶予の身であることから株取引の利益のことが心配になったとして、自分が全責任を取り鈴木を守ることにしたと遺書に書いている。西は鈴木が必死になって口裏合わせを依頼して土下座までしたことで、鈴木が利益分配に応じると考えたのだろうが、鈴木の金銭への執着が異常に強いということを嫌というほど見てきたはずだから、A氏に報告するべきであった。それをしただけで、事態は大きく変わっていたはずだ》

《裁判官が紀井氏について「そもそも紀井は被告(鈴木)の指示に基づいて株式を売り、売買代金を保管するという立場に過ぎず……」と認定しているが、紀井氏が株の売りの全てを担当していることを強調しているのに何故裁判官は逆の判断をしたのか。我々取材班は多くの関係者から全ての聞き取りを進めたが、裁判官の判断は異常としか考えられない。弾劾裁判の話があるが、当然である》

《裁判官はピンクダイヤと絵画、高級時計の販売預託について、判決では上代40億円という高級時計を4億円で委託することが、経済的に不合理で、販売価格の決定過程に対する客観的で合理的な説明がないとして無効とする認定をしているが、原告に求めれば分かりやすい説明があったはずだ。それに金額を安くしたのは、鈴木を助けるためだったことが何故分からないのか。ピンクダイヤと絵画のことでも十分に理解できるはずだ。問題は鈴木が資金繰りのためにA氏から高級時計を預かり、その後、代金を支払わず返品もしなかったことだ。つまり、販売委託をした事実を打ち消すだけの認定が判決では説明されていない。それで、少なくとも4億円の債権を無効にされたA氏や関係者にとっては全く理解できる話ではない。それにピンクダイヤと絵画についても責任はエフアールにあって鈴木にはないとした認定はもっとおかしい(A氏、天野氏、西の3者面談内容で十分理解できる)。裁判官としてこのような判決は有り得ないことだ》

《鈴木がウソにウソを重ねるような主張を裁判で繰り返したのは、とにかく金を払いたくないという一心からだろうが、そもそも鈴木が自己破産や自殺の選択肢しか残っていなかったときにA氏が手を貸したからこそ助かったことを考えれば、本当に人でなしだ。鈴木はそう言われても痛くも痒くもないと言うかもしれないが、これだけネット上で情報が世界中に拡散していて、何一つ反論できない状態が続けば、それこそ身の置き所が無くなるのは間違いない。長谷川も同様だ》

《合意書を交わした平成11年7月8日に、鈴木はA氏に株価の買い支え資金を安定的に出してほしいと懇願したが、そのとき、鈴木は「これ(株取引)が成功しないと、私も西会長も社長への返済ができません」と言った。そして宝林の株取引で約160億円という予想外の利益が転がり込むと、鈴木は一気に強欲の本性を丸出しにしてA氏への返済を無視しただけでなく西を騙して合意書の破棄を執拗に迫った》

《鈴木が委任した杉原正芳、平林英昭、そして長谷川幸雄の3人の代理人に弁護士を名乗る資格は無いと思う。杉原は外資系投資会社の常任代理人を務めてきたことで、それらの会社が実体のないペーパーカンパニーであることを承知して鈴木の犯罪行為に加担しているし、平林と長谷川は弁護士の倫理観や誠実義務を放棄して鈴木の強欲を満たすために虚偽の論述を繰り返した。まさにやりたい放題だが、いくら報酬に目がくらんだとしても限度をはるかに超えている。罰則がないからと言って懲戒で済まされることではない》

《鈴木が確認書(平成11年9月30日付)で「債務は完済された」と言っているが、A氏が課した総額が約28億円(年15%の金利で40億円を超えていた)で、どうして15億円で完済になるのか。それに鈴木が支払ったという15億円は同年の7月30日に西が持参した株取引の利益分配の一部であった。鈴木は確認書に「債権債務は無い」と書いてあるということを理由にしているが、A氏はそれまでに金利分を含め一切の返済が無いので「確認書を書くのは無理だ」と断ったが、西が先にその場でA氏宛に確認書を書いたので仕方なく作成したものである。その後、西が会社に戻って鈴木に確認書を渡したとき、西からA氏に電話がありA氏が出ると鈴木に代わり、「本当に無理なお願いを聞いて戴いて、有難うございました」と礼を述べた。その後、A氏に鈴木が額面15億円の借用書を書いたのは平成14年6月27日のことで3年も後のことで、それも株取引の利益が大きくなるからという西からの懇願をA氏は聞いてあげた結果だった。その数日後の三者会談(A氏、西、鈴木)の時に「西に返済金の一部10億円を渡した」という鈴木のウソと株取引の利益分配がA氏に実行されなければ減額は無効になっていた。そういう経緯があっての15億円で、確認書そのものが、A氏が鈴木の依頼に応えて便宜的に作成し交付したことが分かる。裁判官が本当に細部にわたって鈴木の主張(ウソ)を検証したとは言えない》

《裁判官が鈴木の主張や証言がコロコロと変わっていることに疑問を感じていないのは何故なのか。日常でも言動が変われば「嘘つき」とか「信用できない」となるが、東京地裁の品田裁判長以下2人の裁判官は何も違和感を持たなかったのか。判決はA氏の主張までも無視したが(紀井氏の確認書も無視している)、それで良いはずがない。鈴木が海外に隠匿した金は1000億円を超えるとみられるというが、それが犯罪の繰り返しで蓄積されたものであれば、なおさら裁判官の責任は重い。単に事実認定の誤りでは済まない、犯罪の隠ぺいではないか》

《鈴木は株取引で得た利益の中から親和銀行へ約18億円、山内興産(末吉和喜)へ4億円超を和解金として払っているが、合意書に基づけば収支の報告義務に違反していて、当然、A氏の了解を取っていないから、これは横領に当たる。鈴木は山内興産が買い占めたタカラブネ株約20億円分を利益を出すと言って騙して預かりながら、山内興産には無断で市場で売却してエフアールの資金繰りに充てていたもので、これも場合によっては刑事事件に発展していた。鈴木(エフアール)が犯罪を犯してでも資金繰りをしなければならないほど窮地にあったかが分かる。和解金が支払われなければ実刑は免れなかったと思われる。これらもすべてA氏のおかげであることは鈴木にも分かっていたからこそ、和解後の手紙に「大変お世話になった」とか「男として一目も二目も置く」と書いたのではないか。それを、代理人が就いたことでここまで多くの嘘を構築して、人間としてこのやり方は絶対に許されないことである》(以下次号)

2020.07.15
     

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