海外流出資金470億円は今や1000億円超(4)

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〔捻じ曲げられた信義〕
交渉の場や裁判で変転している鈴木義彦の主張、証言を以下に挙げる。
(1)平成11年9月30日付で、A氏がエフアール宛に出した「確認書」は、鈴木が融資を受けるためにA氏に振り出した手形(13枚)を、同社の監査の都合上、どうしても一旦お借りしたいという鈴木の依頼に応え、A氏の温情で手形の原本と共に渡したものだった。もちろん、それまでに貸付金の返済は一切ない。ところが、鈴木はこの「確認書」を悪用して、「A氏に対する債務は完済された」という主張を当事者間の交渉だけでなく、法廷の場にも持ち込んだ上に、「債務者はエフアールで、被告は関知しない」とまで主張したが、そうであるならエフアールも鈴木も関係ないことになる。

しかし、手形の原本と「確認書」をA氏から預かるに当たって、当時、西はA氏に「借用書」と「確認書」を作成して渡していた。そして何より、当時のエフアールは、経営が危機的状況にあり、手形を持ち出した経緯から見ても、鈴木個人の責任は大きすぎた。A氏が貸したのは鈴木個人であって、会社であれば実務の全てを仕切っていた天野が対応しなければならなかったが、A氏は当時、天野とは面識すらなかった。そもそも9月30日に金銭の授受は一切なく、その後の天野との面談でも天野は「会社に債務を返済する資力は無く、『確認書』は便宜的なものだった」と認めていた。なお、鈴木はA氏の手元にある「借用書」や「預かり書」等の多くの書類の全ての原本を「回収漏れ」と言ったが、鈴木を知る誰もが「鈴木は返済済みであれば、相手方にある書類の一切を回収することに執着する男で、回収漏れなど絶対にあり得ない」と言う。

(2)鈴木が資金繰りのためにA氏に言い値の3億円で買ってもらったピンクダイヤモンドとボナールの絵画について、平成10年5月28日にA氏の会社を訪れ、「売らせてほしい」と言って「念書」まで渡しピンクダイヤモンドを持ち出した(絵画は別の債権者に担保として入れていた)。しかしその後、売却代金も払わず現品も返却しなかった件について、鈴木は、それ以前に融資を受ける際にA氏に渡した借用書で「原告より買ったものだ」と主張した。ピンクダイヤモンドをA氏から預かる半年以上も前のことである。まったく支離滅裂な主張でしかなかった。

(3)前記(2)に関連して、5月28日に鈴木がA氏の会社を訪れた目的は、借金の申し込みとピンクダイヤモンドを「売らせて欲しい」と言って持ち出すことにあった。鈴木は、「私から手形を受け取っているにもかかわらず、当時のエフアールの常務の天野に絵画やダイヤの念書を連名で書かせろとA氏が念書を要求した」と主張した。しかし、A氏は金融業の免許は所持しているが、本業としているわけではなく、鈴木が予め念書を用意して持参したので預かったまでのことであった。A氏は鈴木の逮捕情報(親和銀行商法違反事件)を伝えた時、鈴木の依頼に応えて8000万円を貸し付けた。近日中に逮捕される人間に金銭を貸し付ける金融業者などいるはずがない。
鈴木側代理人は裁判の場でA氏を「金融のプロ」と呼称して、A氏の心証を悪くさせようと躍起になっていたと思われるが、しかし事実は全く逆である。(以下次号)

2020.09.08
     

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