中古車ブローカー「倉持茂」が会社役員を襲わせた動機(6)

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平成30年12月11日に会社役員が自宅のあるマンションの玄関先で暴漢3人組に襲われた事件は、実行犯2人がそれぞれ7年以上の実刑判決が言い渡されている。実行犯らの控訴は高裁で棄却されそれぞれの刑が確定したというが、襲撃を教唆した疑いが強く持たれ状況証拠から判断しても間違いはない倉持茂に対して、会社役員は民事訴訟の後に刑事告訴する予定であるという。

(写真:倉持茂)

倉持が会社役員に負っている負債は多額で、借入金のほかテナント事業に伴う連帯保証、展示用に借り受けたスーパースポーツカーの借受条件(整備や塗装等に係る損害等を総合して精査すると、それだけでも6000万円以上となり、総額で25億円を遥かに超える莫大な金額(うち約18億円はFX取引の資金)になっている。それに加えて5連結ガレージやフェラーリのヘッドライト、大理石の返却を会社役員は倉持、そして一部は倉持と中古車の販売ほかで協働してきた新井康弘に求めてきた(新井には他に飲食店開業に係る賃料、光熱費等の未払いがある)が、一向に埒が明かないために訴訟に踏み切っているが、倉持は過去25年以上にわたって会社役員に何もかも世話になっておきながら、会社役員の所有するビルのテナント事業で無責任な対応を繰り返して迷惑をかけ、中古車販売ではオークションで仕入れた車を会社役員には無断で勝手に売却してしまい、仕入れの原資となる2000万円を含め車の売却代金を横領するなどして一切の連絡を絶ってしまった。それに前後して起きたのが襲撃事件だったから、倉持の関与(教唆)が強く疑われるのは当然のことだった。

倉持は会社役員との連絡を絶つ前後から、会社役員に対する負債について「俺には(暴力団の)大物がついてくれたので、何も怖くはない」と周囲に語っていることが、後日、会社役員の耳に入ったという。新井もまた倉持に同調するように、会社役員が前述した5連結ガレージ等の返却を求めた際に暴力団(Tという)の名前を出して「Tさんと話をして欲しい」と言って一切の対応を拒否したので、会社役員はTに電話をしようとしたが、所轄の新宿警察署より「連絡は一切しないように」ときつく注意をされたため一度は断念したが、その後、ガレージゼロに倉持がいることが分かったので、民事のことであれば良いというアドバイスからTの電話番号を調べて電話をすると、Tは「会いたくない」と言って電話を切ったという。新井の対応は倉持の話に連動しているように思われる。というより倉持がいずれ自ら事件を起こしたり何らかの事件に巻き込まれて警察沙汰を引き起こす危険性を自分から招いてしまったことを何も分かっていないからだ。そのきっかけとして会社役員への襲撃が企図されたのなら尚更ではないか。

倉持は今、家族と離れて単身住まいのようだが、家族や身内は倉持の行状をどこまで承知しているのか。離婚した後も倉持姓を名乗る前妻の澄子や病院で看護師をしている長女の春香、消防局に勤める長男の大成が、それぞれに倉持の悪事が事件化して公になった際にどれほどの影響を受けるか、倉持は何も考えていないのではないかとさえ思われる。倉持は長男の大成に高額の時計やログハウスをプレゼントとしているという話もあるが、それほど余裕があるのなら、早期に会社役員に対して謝罪を含めた問題解決のアクションを起こすべきであるし、また時計やログハウスが悪事の上で得た“戦利品”であるなら、既に子供を事件に巻き込んでいることになる。現状のままでは倉持だけでなく倉持に暴力団を紹介したとみられる福島明彦(金澤)と暴力団にも影響が出ると思われる。(つづく)

2021.01.29
     

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