渡辺新領の悪事は底知れない。どうして、こんな悪人が罪に問われないのか、逆に不可解でならないが、債権者との関係を例に挙げても、知り合ってから数年して、債権者が創業した会社に「働かせてほしい」と言ってきた際に、わざわざ債権者が新会社を設立までしたうえに、社員の給与を保証しただけでなく、債権者の会社に勤務するベテランの女子社員一人を派遣するなど手厚い対応をしたにもかかわらず、わずか1年足らずで新会社を破綻させてしまった。その際に債権者が被った実害は甚大で5000万円以上の赤字が出たが、本人はろくに出社もせず給与を70万円も取っていた。債権者は渡辺が自身の不始末を詫びて退職したため、その責任を追及することもなく許したが、その後も渡辺が会社を何回も訪ねてきて債権者から寸借を重ねても応じて来た。飲食もどれだけ連れて行ったか分からないほどだった(渡辺が支払ったことは一度もなく、それは、渡辺が全盛期の時でも同じだった)。
渡辺は無責任にも返済を長い間放置して逃げ回って来たが、以前には関係者が渡辺の家を訪ね、実際に翌日、渡辺が債権者の会社を訪ねた際には、その場で自ら進んで借用書を書き、「2~3日以内に女房を連れてきて、保証人にします」と言って反省した様子で帰ったにもかかわらず、数日後に渡辺が勤務するタクシー会社の顧問弁護士より書面が届いて、渡辺が自己破産をするということで関連の書類が同封されていたのだ。これほど無責任で非常識な振る舞いをする人間はそういるものではない。しかも、渡辺はその後に改めて関係者が勤務先のタクシー会社を訪ねると、夜逃げ同然で行方をくらませてしまった。渡辺が自分から借用書を書くと言い、妻を保証人にすると言い出したにもかかわらず、約束を破っただけでなく、前記の弁護士よりの書面の中では「(社長に)何回も架空の領収書を切らされた」とかありもしない虚偽の理由を渡辺が並べたてていたことは、債権者にとっては絶対に許すことができないものだった。この人間は、人に迷惑をかけるだけかけて行方をくらませ、謝罪すら一切ないのだから本当に恥を知らないとしか言いようがない。
関係者が渡辺の自宅を訪ねると、同居人と思われる女性が応対に出たが、あまりにも態度が悪く、何を聞いても「知りません」とか「いません」と言うだけで、極めてぶっきらぼうな対応に終始したため、連絡先の電話番号を書いて渡したが、それでも渡辺は応じていないのである。以前に別の関係者が訪ねた際には、警察からすぐに関係者に電話が入ったこともあったというが、関係者が「刑事さんが中に入ってくれるなら有難いので是非お願いします」と言うと、「民事には関われないので、言い分があるなら話し合いをしてください。私どもは関知しません」と言われたという。
債権者にとっては債権の回収はもちろんだが、それ以上に渡辺自身が謝罪しなければ、いつまでも気が収まらないのは当然のことだと思われる。今後も渡辺が逃げ隠れを続けるのであれば、関係者たちは本気で渡辺に対応する構えを見せているようだ。渡辺は債権者以外にも多くの人間に迷惑をかけてきたに違いないが、本誌ではまだまだ明らかにすべきことが多々ある。渡辺がこのままの状態を続けるならば、さらに渡辺の悪事を明らかにする。(つづく)