《鈴木の株取引は、表向きには投資であるかのように見せかけつつ、実際にはA氏に株の買い支えとして支援させた資金を株式市場を通して詐取する計画と言える。A氏に買い支え資金を安定的に提供させるため、「協力がなければ私も西会長も社長からの借入金の返済ができません」と強引な説得を行い、合意書を締結させた。宝林株から始まった全株取引で得た利益は総額で約470億円であり、その中にはA氏が買い支え資金として提供した207億円も含まれていた。鈴木はこれを独り占めにしようとする暴挙に出たが、これはまさに計り知れない詐欺行為である》
《志村化工株事件後、鈴木と西の関係には決定的な亀裂が生じていた。香港での殺害に失敗した鈴木は、和解協議の場で西の顔をまともに見る事が出来なかったであろうが、西は西で香港事件の首謀者は鈴木だと確信してはいても、香港渡航が株の利益金を受け取る目的であった為にA氏の前では、藪蛇になる事を恐れて、鈴木に対して言いたい事を言えなかったと思う。それと西としては、香港事件の決着を鈴木に付けさせる為にも、暴露は程々にしておく方が得策であると思ったはずだ。西は利益金を諦めてはいなかっただろうから》
《鈴木は「A氏からの資金提供が必要だから」と西に言われA氏に資金支援を懇願し、合意書にも署名指印したが、株取引については、「A氏とは株の話は一切していない」と主張した。しかし、「利益を出すには株の買い支え資金が必要で、その支援がなければ社長への借金も返済できなくなる」と述べたのは鈴木自身ではないか。宝林株で予想外の利益が出ると、A氏との株の話を避けるためにわざと報告義務を怠り、西に代理をさせてA氏との面会を回避していた。これほどの虚偽が裁判では何のお咎めも無いということに驚く》
《清廉潔白と思われがちな裁判所組織にも機密費という裏金があるらしい。裁判所は三権分立の一翼を担っている割には予算配分が少ないと言われている。個人的な蓄財ではなく、社会的な常識の範囲で機密費は必要悪なのだという事は理解できる。裁判所は人事異動時期にかかる費用や、その他の経費を節約しながら裏金を確保していると言う。警察(特に公安)や検察は捜査上、領収書のない経費が必要なため、機密費が豊富らしいが、予算の多少が、役所の力加減と比例しているような気もする。永田町も霞が関も、金の力で発言力が決まっているのではないかと思う。そういう点では裁判所は肩身が狭い立場にいるようだ。しかし、役所の裏金が公然と語られていて暗黙の秘密になっているようではこの国は不正国家だ》
《裁判所の実態について、元東京高裁判事の証言によれば、控訴審で正当に審議しつつ一審判決を覆すのは労力が膨大であり、多くの裁判官が負担を軽減するために控訴を棄却し、審議を省略して一審判決を支持採用しているとのこと。多くの人々にとっては、人生の行方を左右する裁判において、膨大な費用をかけて戦う中で、この事実は驚愕すべきものである。野山高裁裁判長もまた、鈴木の控訴審で誤字脱字の修正だけで事を終わらせたことは、はっきり言って手抜き裁判といえよう》
《悪徳弁護士の代名詞となった長谷川幸雄だが、鈴木の裁判終結後、自ら弁護士バッジを外し懲戒処分を免れた。流石に逃げ足も早いが、長谷川の過去の黒歴史は消える事は絶対に無い。逆に逃げたと取られ、余りにも酷い弁護のやり方に、死ぬまで批判を受ける事になるだろう。鈴木から裏で高額な報酬を受けただろうが、残り短い余生を楽しむ事など有り得ない、どころか家族にまで永久に迷惑をかけることになる》
《西の死に対する鈴木の態度は非情だ。鈴木は反省の兆候を見せず、逆に西の死を悪用し、弁護士の長谷川と共謀してA氏の信用を傷つけようとした。西の言葉を捏造し、「質問と回答書」(乙59号証)を裁判に提出した。鈴木の心に西の改悛の情がどれほど響いたかはわからないが、その後の行動は悪質極まりない》
《A氏には毎日多くの来客があったらしい。その中には株に投資している人もいる。その中に「鈴木という男が株相場で莫大な利益を挙げているらしいが、そのスポンサーはA社長らしいですね。私も株には詳しいですからスポンサーになってくれませんか」と言う人もいたらしい。この頃は鈴木からの連絡が途絶えた頃だったのでA氏は驚いて西に確認した。西は「兜町の噂は当てになりません。気にしないで下さい。鈴木は1DKのマンションで1人頑張っています。長い目で見てやって下さい」と平然と答えていたらしい。自分の名前が出ない様に気を使っている鈴木だが、噂になるほど派手に株売買を繰り返していたようだ。しかし、A氏には一切報告は無かった。後日、紀井氏の証言で明らかになったが、宝林株で隠匿した資金を元手に、宝林株相場で知り合った大物相場師の西田晴夫グループと組んで複数の銘柄を手掛けて莫大な利益を上げていた時期だったようだ。鈴木はこの頃にFRの相場で知り合っている霜見と親密になり、ファンドマネージャーを任せる関係になった》(関係者より)(以下次号)