ロシア利権と「山本丈夫」の詐欺商法(8)

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山本丈夫との25年以上の付き合いの中で、債権者は山本の金銭的な頼み事には快く応じてきたが、山本は借りる一方で、返済は皆無に近かった。山本の横着さはそれだけではない、山本は週に何回も債権者と銀座や赤坂で飲食を重ねた中で、もちろん、債権者も山本に払わせようとしたことは一度もなかったが、山本が自ら進んで飲食代を払おうとしたことは一度もなかった。山本が極めて悪質であるのは、債権者に持ち込んだ金銭に絡む頼み事が全て虚偽あるいは期待させるような成果など全くないものばかりだったことだ。

(写真:山本丈夫)

ロシア宇宙博開催という架空話や、評価が3000万円程度でしかないインドの美術工芸品数百点を仕入れ値18億円と言っての融資依頼等、実際には詐欺行為そのものだった。インドの美術工芸品に至っては、担保に供すると言いながら、「倉庫の家賃の滞納で大家に取られた」などという言い訳さえ繰り返した。揚げ句の果てに山本は、債権者を騙して「東邦グローバル」(旧千年の杜)の株式を大量に買わせた上に巨額の損失を出させたまま行方知れずとなった。債権者が憤りを隠せないのは当然のことで、山本が所在を不明にして以来、今日まで一度も債権者の前に現れず、謝罪の一言も発していない。
債権者が山本を訴えた裁判で山本が主張したことは「暴力団が背景にあることを示唆して強迫され債権債務を捏造された」ほか全てがでたらめで、「(債権者から)借入をした者は複数に及び、同様に(債権者から)高利で金を貸し付けられ、強迫を受けていた」ととんでもない嘘を並べ立て、そこには何一つ真実も事実もなかった。中でも東邦グローバル株(旧千年の杜)の投資にしても、山本は「債権者に株の購入を勧めてもいないし、売り時を間違えたとすれば自己責任なのに、執拗に補てんを求められ、脅されて確約書の作成に応じさせられた」などという嘘を並べ立てたのである。債権者にした約束を反故にして何年も逃げ隠れしていた人間が、法廷という公の場で平然と嘘を並べて憚らないのだから、山本丈夫がどれだけあくどいかが分かる。
山本側の主張書面を見ると、「被告が事務所に出向くと、被告と同じように原告(債権者)から呼び出され、取り立てを受ける者が複数待機していた。そこで被告は、原告がその者らに殴る蹴るの暴行を行っているのを目撃した」という文面があり、そこまで山本が事実を捻じ曲げて債権者を誹謗している事実には驚き以上に憤りが強烈に沸き上がったに違いない。裁判では、当事者が自己を正当化するためにどれだけ嘘をついても偽証が適用されないとはいえ、山本の債権者に対する誹謗中傷はあまりにも度が過ぎていた。また山本はロシア宇宙博の利益を(債権者が)横取りしようとした」とも言うが、そもそも、山本がロシアの航空宇宙雑誌「アエロスペース」をモスクワと日本で発行する会社を経営していたという話は山本の名刺に刷り込まれた肩書意外に実態が不明で、事実は山本が債権者から寸借を繰り返すための小道具でしかなかった。現に山本が繰り返した宇宙博なるものが開催された事実は一度もなかった。このように、山本側の主張書面には「暴力団」や「強迫」「畏怖」などと言う言葉が何度も繰り返し使われており、そうやって自身の言い分を正当化しようとした行為はあまりに卑劣極まりない。ちなみに山本自身が反社会的勢力から「嘘つきの詐欺師」で唾棄すべき存在として相手にもされていないというから、債権者を誹謗中傷する文言は山本がトラブルを起こした際に日常的に反論する言葉として用意されていたものとさえ思われる。

「山本は周囲の人たちを“提灯”にして、自分は売り逃げる算段だったのは間違いない。山本は自分が負っていた債務を『株で得た利益で相殺していただけませんか』と依頼して大量の株を買わせただけでも責任は重いのに、株価が500円前後になっても売らせなかったことが証明している」(関係者)
その結果、債権者はさらに2億円の損失を抱えることになった。「山本は『今、売られると非常にまずい』と言って、当初は1株500円で買い戻すと約束していた話が『1株300円ならば問題なく責任を持ち、年末までに必ず実行します』と書類まで作成したが、その直後に姿をくらませ連絡も取れなくなった」というのだ。山本は雲隠れしている中で、海外にいるためにすぐに対応できない等の内容の手紙を送ってきたことがあり、それで債権者もしばらく待つことにしたが、その後には具体的な動きがなく、また塩谷と名乗る弁護士が電話をしてきて、「(山本から)入金すればすぐに支払う」と言い、「関係書類が欲しい」とも言うので、債権者が一件書類のコピーを用意し「説明が必要なので取りに来てほしい」と連絡したが、塩谷は現れず電話にも出なかった。
また、令和元年11月に債権者が山本に対して2度目の裁判を起こした際にも、山本は裁判所に「代理人を立てる」と連絡しながら、その後、一切その動きを見せないまま裁判にも出廷しなかった。そのため裁判は2ヶ月後の令和2年1月に判決が下され、債権者側の請求が満額で認められることになった。ただし、山本に対する請求は一部であったので、山本が負う債務総額から見れば1割にも満たない。このように、山本は、東邦グローバルの株式購入を強く勧めながら騙し続けた結果、債権者ほか何人にも莫大な損害を与えたのだ。
山本は自ら「平成3年頃から、ロシアの航空宇宙雑誌『アエロスペース』をモスクワと日本で発行する会社を経営していた」といい、「モスクワ郊外にある惑星探査機の製作を請け負う宇宙関連公団の副社長と懇意になり、同公団から実物大の惑星探査機の模型をアジア圏で販売する許可を得た」ことから「惑星探査機模型を販売する展示会を兼ねて『ロシア宇宙博』を企画し、大々的に惑星探査機模型の展示を開始しようと考えた」と周辺に語っていたが、どこまでが本当の話なのかは不明だった。
そして、「アエロスペースのつてで、ロシアのソチ市の関係者から『ソチオリンピックのためにホテル建設の発注で耐震建築技術に強い日本の会社を紹介して欲しい』と頼まれ、日本の有力者を紹介したところ、その有力者は東邦グローバルアソシエイツをソチ市に紹介し、同社がホテルの建設プロジェクトを行うことになった」と熱心に同社の株を買うよう勧めたのだった。山本が周囲に語っていたホテル(コンドミニアム)建設が、実際の発表では規模が巨大な人工島の建設になったわけだが、山本から株の購入を勧められた債権者によると、株価が500円前後まで値上がりしても山本が売らせようとしなかったために同社株を買った関係者全員が、株価が急落する中で多額の損失を被ったという。他にも山本は債権者にリゾートマンションの最上階をプレゼントするとも言っていたが、実行されることはなかった。
山本は過去に北海道で右翼団体に属していたようで、債権者が詐欺被害に遭った経緯から山本の経歴等を調査する中で判明したのが、山本が反社会的勢力の関係者の間でも有名な詐欺師であり、それで北海道にいられなくなったことや、大手企業の総務部が警察を含めて組織している連絡会で作成したとみられる「要注意ブローカー」というレポートに山本の名前が載っている事実も判明した。
こうした、債権者による山本の所在確認や調査を進める過程で、あろう事か山本が反社会的勢力の暴力団員を使って債権者に危害を加えようとした事件も起きた。これは、山本から依頼された人間(実行犯?)が事前に債権者に情報を提供してきたために事件にはならなかったが、山本という人間がどれほどあくどく凶悪な人間であるかが分かる一例だ。

山本は都内の賃貸アパートに住所地に住民登録をしているが、実際には住んでおらず、姑息にもただ目くらましや郵便の受け取り目的に借りているようなことを過去10年近くも続けている。そして令和2年の年末以降、債権者の関係者が、山本が隠れ潜んでいるとみられる自宅を訪ねていた。その家は山本と偽装離婚したと思われる前妻が住むマンションだが、前妻は弁護士を介して15年以上も前に離婚して、山本とは一切音信不通であり、連絡先も知らないと通知してきたが、その住居は都心にある高層マンションで、毎月の家賃が30万円近くもかかるところだけに、前妻が単独で住めるようなものではない。
しかし、前妻はともかく許せないのは山本である。悪質極まりなく逃げ回り、いずれは債権者が諦めるとでも思っているのかもしれないが、それは大きな間違いであることを自覚するべきだ。いつまでも債権者と向き合おうとせず、謝罪の言葉一つも発しないでいることが、どれだけ債権者の怒りをかき立てているか、山本は本当に分かっているのか。債権者が刑事告訴に踏み切れば、山本は海外に住んでいた期間が長いので時効には問題が無く、あるいは債権譲渡する検討もなされている。「謝罪が無ければトコトン山本を追及するべきだ」と言う関係者の意見が圧倒しているという。これまで債権者は山本に対する債権を第三者に譲渡していないが、そうなれば、山本自身だけでなく兄妹他身内全員に取り立てが始まり、誰もが日常の生活を送れなくなってしまうのは明らかだ。山本はその時、親族への責任をどうやって取るというのか。その時には一切の申し開きはできないことを、山本は肝に銘ずるべきだ。(つづく)

2024.07.28
     
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