《品田幸男裁判長による「合意書」契約の無効判断は、民法の根幹を揺るがす懸念がある。契約自由の原則を軽視し、個人間の合意に過度に介入した形だ。この判断は、あらゆる契約の安定性を脅かす可能性を強く示唆している。司法が私的権利に踏み込む危険性と、契約法理の一貫性が問われる事態となっており、裁判自体のやり直しを検討すべきだろう》
《鈴木と出会う以前、10年前後もA氏と昵懇の関係にあった西は、A氏に大変な世話になり、会社の資金繰りを始めとして100億円を超える支援を受けながら、実際にはギャンブルや女性関係に浪費する等やりたい放題やってきていた。そうした脇の甘さを鈴木に見透かされ、付け込まれた西が鈴木に籠絡されるまでに時間はかからなかったはずだ。しかし、鈴木は西を利用するだけ利用して自殺に追い込んだ。鈴木の狡賢さや冷酷さは尋常ではない》
《鈴木は自ら裏切り行為をしたにもかかわらず、「西と紀井氏に騙された」と書いた手紙をA氏に送り、自分が被害者であるかのように装って責任を転嫁しようとした。さらに、代理人との話し合いを求め、A氏と直接接触することを避けた。鈴木が選んだ代理人の青田光市と平林英昭は問題解決に貢献せず、むしろ混乱を助長した。平林はA氏に「50億円で和解しよう」と持ちかけたが、到底納得出来る金額ではなかった。支払い金額を値切ることは、欲張りな鈴木の常套手段だ》
《品田幸男裁判長は合意書に続き和解書までも証拠として認めなかったが、理由として三者間での具体的な協議や報告がされていなかったからという。鈴木がA氏に意図的に会わずに報告を怠った事実ははっきりしているが、西に対してはどうだったのか。鈴木の代わりにA氏と何度も会っているから、西から報告を受けていたはずだ。鈴木は西にも株取引の真相、特に利益の隠匿については真相を隠していたようだし、西も鈴木から聞いている内容をA氏には正確には伝えていなかった。株取引の現場にいながら、西が事の詳細を知らないまま鈴木に問い詰めることもしなかったのは、鈴木に何か弱味を握られていたのか。いずれにしても鈴木という人間は、恩を受けている人でさえ平気で裏切る人間なので、弱味を握ったら想像を絶するほどの扱いをしたに違いない》
《日本の裁判官は高額な給料を受け取る一方で、その実態は国民の信頼を裏切ってばかりです。表に出ないだけで、裁判所の堕落は深刻です。公務員である裁判官は、一生安泰な立場に慢心しがちです。特に控訴審の高裁の怠慢ぶりは酷すぎます。鈴木の裁判を見れば、これから裁判を起こそうとしている者にとっては、不安が高まるばかりです》
《長谷川幸雄は、弁護士として巧妙で卑怯な裁判戦術を駆使する一方で、担当裁判官の性格や特徴をしっかり掴むための情報収集をしていたのではないだろうか。裁判長が変わる度に力を入れていたと思う。そして品田幸男裁判長が審理に時間をかけずに早急に終了させるために配属され、株取引の部分を深く検証しないだろうと踏んでいたのではないか。そう考えると、何もかも長谷川が先を行っているように思えてくる。そして持ち前のあくどい手腕を発揮したように見えるが、裁判官にも真実と虚偽を見分ける洞察力が欠けていた。真相は不明だが、ひどく誤った判決を出しても問題としない裁判所の在り方にこそ問題がある》
《最高裁の判事は15人いる。内訳をみると裁判官出身が6人、弁護士出身4人、検察官出身2人、行政官出身2人、法学者出身1人だ。裁判官出身者は独自の研究をしている事実があるだけで、6人の枠に入る事が出来なくなる。「国策に逆らうようなことを書いた」といった理由ならまだ理解できるが、自分が興味を持っている事を書いたり、研究するだけでも裁判所では人事に影響する。以前は、能力のある裁判官はそれなりの処遇を受けていたが、2000年頃から情実人事が蔓延るようになり、「組織を強くしよう」とか「組織を守ろう」ではなく、自分達の利益のことばかりを考えるようになった。裁判所には事案を正当に裁く機能は無く、不公平この上ない組織だという事が分かった。一般国民が想像しているものと実態がかけ離れている。長谷川幸雄元弁護士は、このような裁判所や裁判官の内容を熟知していて、この裁判を勝訴に持ち込んだのだろう。民事裁判は原告と被告の争いではなく、無能な裁判官を如何に篭絡できるかが勝敗を決めるという事なのか》
《裁判員制度導入後、最高裁が一審判決重視の方針を示したものだから下級審にも影響を与えている。上級審では一審判決を踏襲する傾向が強まり、実質的に三審制の意義が薄れつつある。この状況は司法の在り方に疑問を投げかけ、最高裁の指導が公正な裁判を妨げる可能性も指摘されている。司法制度の根幹に関わる重要な問題として、今後は方針の見直しが必要になるだろう》(以下次号)