〔Rよ お前と話すことはもう何もない〕
これは伊東市内に住む高橋重雄という人物が、利岡が会社役員に対して起こした訴訟に関連して綴ったものだが、非常にリアルで利岡を知る人間ならば誰もが共感するのではないか、と思われる。以下、できる限り原文のままを再現する。
《利岡よ、もう俺と坂本に関わるなよ。昔はあれだけ住吉の親分だとか強気で言っていたが、メッキは剥がれたんだぞ。
お前は、自分の取り分が少しでもあったらすぐに取りに行くじゃないか。会社役員から借金の事実があって、自分の顧問料としての取り分があってだよ、相殺してもまだ自分の取り分があったら、いつもならすぐに取りに行くじゃないか。なんで裁判なんだよ。可笑しいだろう、何時もだったら『捕まってもいいから行くべ』って感じで行ってたじゃないか。
それを、裁判でしかも原告だってか、無理無理、お前の嘘が通用する時代じゃねえよ。お前な、俺の家を担保っていうか、最後に400万の金を作るとき、なんて言ったか覚えているか。俺の前で『必ず、俺(利岡)が金を作って来てやるから今回、家を担保に出してくれ』って言っておきながら、最後はどうしたんだ。家を担保にしてっていうか、名義を書き換えられて作った金だぞ。その金を渡してからお前は金を持ってきてくれたか。お前、返済期日だって知ってたろう。最後、家を取られないように最大の難所を助けてくれたのはお前じゃなく坂本だぞ。(注:金澤は、さらに高橋が別に1億円以上の被害を利岡から蒙った話を周囲にしていた模様だ)
今、お前の側近のようにしている金澤だってよ、一番最初にお前のことを裏切ったんだぜ、坂本に相談してきたのは金澤で、会社役員のところに連れて行ったのもお前の悪行を言い始めたのも金澤なんだぞ。
当時、お前、言ってたじゃないか。『金澤は絶対に俺を裏切ってない、誰だと思う高橋』って。俺が『金澤じゃないのか』って言ってやってもお前は信じなかったな。
金澤なんか、こっち来たりそっち行ったりで、ただお前を利用してるだけじゃん。坂本はな、お前を信じて命を預けたんだぞ。分かるか。その間、お前、坂本に何してやった。毎月毎月来る日も来る日も、神経すり減らしてよ。金も渡さず、それで親分かってんだよ。金だけじゃないけどな。ま、いいや。坂本の事は心配すんな俺が面倒みてっから。
みんな気付いたんだよ。お前が張ったりで生きて来たことに。(略)確かに裕福じゃないが、お前といる時よりも楽に暮らしているよ。なんせ、金の無心に来るやつがいなくなったからな。それに仕事の成功報酬だって綺麗なもんさ。とにかく俺に関係のない裁判で俺のことをとやかく見下げた言い回しで自分を有利にするような事、よしてくれないか。迷惑なんだよ。
もう、俺らに関わらないでくれ。二度と家にも来ないでくれ。今後、俺にも女房にも娘家族にも一切連絡しないでくれ。それと、金澤を使って俺のところに電話させるのも止めてくれ。他の人間も全部だ。他にも色々電話で言っていたが、お前と話すことはもう何もないんだ》
以上が、高橋が利岡に宛てて綴った書面である。利岡が伊東にはいられない状況を自ら作ったという実感が伝わってくるが、利岡は移り住んだ先の群馬でも懲りずに同じことを繰り返している。そうであれば、Rは群馬にもいられなくなる日はそう遠くないのではないか。(以下次号)