これまで長期にわたって鈴木義彦に係る取材班の多くの記者が関係者たちから聞き取りを何回も重ねて集めた取材データを十分に精査したうえで整理して公開する。
《平林、長谷川の両弁護士は、平成9年8月から同10年5月28日までの間にA氏が鈴木に貸し付けた約28億円(ピンクダイヤ、絵画、高級時計の横領分を含む)について、こじつけや言いがかりも同然の内容で釈明を求めたりA氏が約28億円を鈴木に貸し付けたことも事実なのに、裁判官は虚偽を構築した長谷川の術中にはまってしまい、重要な証拠を採用せずA氏の主張を退けた》
《青田光市は暴力団(習志野一家)の構成員たちを金や飲食で手なずけ、車を買い与えたり海外旅行に連れて行くなどして、A氏の代理人である利岡正章を襲わせたのは疑いが極めて高い。利岡の状態が全治3か月の入院と分かると、今度は習志野一家のNo.2(楠野伸雄)に「付き合いはなかったことにして欲しい」と口止めした。20年から30年もの付き合いが続いて、それを無かったことにできる訳がない。青田のやることは全てが暴力的で、恐喝、強迫、窃盗ほか何でもありの状況で、いつ事件が表面化してもおかしくはないが、長谷川は裁判で利岡の診断書を医学大辞典まで引っ張り出して分析するような体裁を取ったり、「事件は偶発的に起きたもの」と反論したが、そうであれば青田が口止めに動いた事実はどう説明するのか》
《鈴木はピンクダイヤモンドと絵画をA氏の所に持ち込んで、A氏に言い値の3億円で買ってもらった(絵画は持参していない)のに、鈴木が所在を不明にした後の交渉や裁判では平成9年10月15日の3億円の借用書を使って「ピンクダイヤと絵画を買い受けた際に作成した借用書で、借用書記載(但し書きですぐに内容が分かる)の3億円の授受はなかった」と言い出した。鈴木が平成10年5月28日(逮捕3日前)に「売らせてほしい」と言ってA氏からピンクダイヤを預かった際に鈴木は手書きの「念書」を用意して「預かりました」とまで書いており、3億円の借用書についてはその7か月も前のことだから、全く整合性もなく支離滅裂だった。いくら鈴木が金を払いたくないと考えたとはいえ、平林の主張は幼稚で嘘がすぐにバレるものばかりだ。それを何とか補強したのが長谷川だったが、長谷川の嘘のトリックは巧妙だが、A氏に対する誹謗中傷(反社会的勢力の金を使っているとか、そのトップの実名を何回も出すなどありもしない虚偽の構築をしている)が度を越していて、到底許されるべきものではない》
《鈴木は紀井氏に提供した仕事場(都心のマンションの一室)を何度も変えた。芝公園や麻布十番ほか数か所を転々としたのはSECや国税の目を逃れるためだった。鈴木が株取引に関わっていないようにするために西をコントロールして前面に出し、株を大量に買いささえなどして目立たせたのは、いざという時に西を隠れ蓑にする算段だったろうが、志村化工株取引では、土下座までして西に罪を被らせることに成功し、鈴木は検察の手から逃げのびた。本当に卑怯な人間だ。それで、利益の最低でも1/3を渡すという西との約束を反故にした。鈴木は罪を他人になすりつけたり強欲さも異常としか考えられない。西を自殺に追い込んだ責任は絶対に取らなければならないほど責任は大きい。長谷川はそんな鈴木の代理人を務めたが、長谷川は恥知らずというよりここまで悪賢い弁護士はいないという多くの関係者や読者からの意見が圧倒的だ》
《A氏の代理人の利岡正章が鈴木の父徳太郎を説得して、鈴木がA氏との面談をするよう働きかけたが、鈴木が独り占めした金を父親や妹のマンション購入や身内のために消費しているので完全に息子の言いなりだった。父親は利岡には「息子と青田は悪いが、息子の相談相手になってほしい」などと利岡には言っていたが、本心は違っていた。鈴木に頼まれた西が会社で徳太郎を雇う形を取り、毎月60万円という高額の給与で西にも世話になっていたから「線香を上げに行く」と言っていたが、それも口先だけのことで、息子を説得し諌めるどころか逆に息子に伺いを立てるような状態にあると言わざるを得ない。この事件はこのままでは日本史上最悪の事件として、未来永劫にわたって歴史に残ることくらい分からないのか。徳太郎は天野氏を「まともな人間」と評価していたようだが、息子(義彦)のせいで死亡したのだ》
《志村化工株取引で、東京地検は鈴木を本命視していたが、西が一人で罪を被ったために取り逃がした。その後、鈴木に対する国税当局や検察(警察)が継続して監視の目を注いでいる。鈴木がどれほど巧妙に巨額の資金を隠匿して、マネーロンダリングをやっても、必ず綻びが出る。取材班の多くの記者が動き記事が発出され続ける中で、関係当局に温存されてきた情報もつながり実を結ぶ。鈴木には世界中のどこにも居場所はなくなる》
《鈴木が裁判で債務は完済されたとか合意書に基づいた株取引などなかったと言うなら、何故、宝林株を売ることができたのか。A氏の主張に対して全面否定を繰り返したのは、平林や長谷川が構築した虚偽のストーリーを丸呑みしたからだろう。それほどまでに鈴木は強欲だと言うことだ。しかし、だからと言って、鈴木の周辺で多くの人間が犠牲になり自殺したり不審な死を遂げたり、あるいは行方知れずになったりしているのは決して看過できるものではない。自己破産や自殺の道しか残されていなかった鈴木の窮地を救ったA氏をとことんまで裏切り、さらに利益を独り占めした金を何としてでも出さないという発想は餓鬼そのもので、人ではない》
《鈴木の利益の海外流出について真相の一端を承知している茂庭進(元山一証券出身)やフュージョン社の町田修一は、鈴木からどれほどの恩恵を受けたのか。相当なものを受け取ったから、口を噤んで来たのだろうが、鈴木に実体のない外資系投資会社を100社前後も提供した上に裁判でウソの陳述書を平気で書いた町田、そして利益の海外での隠匿に加担した茂庭の2人は知っている事実を墓場まで持っていけるはずがない。鈴木にとっては今や時間の問題と言われているが、その時は目の前が真っ暗になるのではないか》
《鈴木はA氏に送った2通の手紙の中で「私一人で立案し稼いだ資金を国内外の移動という、現在最も難しいことで、なぜ、一人だけでやらなければいかないのか」と書いているが、一人で立案し稼いだとはとんだはき違えで、誰が鈴木に頼んだと言うのか。株取引の最初の銘柄である宝林株の取得は西の働きによるもので、A氏が宝林株の買取資金や株価の買い支え資金を出さなければ利益は確保できなかったし、その都度3等分しないといけない金をA氏に無断で海外に送金したり運ばせたりして、ここまで恩を仇で返すような自分勝手な人間はいないと多くの関係者、取材班の意見である。志村化工株でも西が罪を被らなければ鈴木も間違いなく東京地検に逮捕されていた。国内外の資金移動を最も難しいことというが、鈴木が勝手に利益を海外に流出させ隠匿しただけの話で、自業自得というほかない。そうした脱税ほかいくつもの違法を繰り返した鈴木の犯罪行為を長谷川はすべて承知のうえで弁護を引き受けたのだろうから、鈴木同様かそれ以上に全ての責任を負わなければならない立場にあるのは当然のことだ》
《鈴木は人との関りでウソをついて利益を自分に誘導することを常習にしてきた。そうでなければ、交渉の場でも裁判でも嘘に嘘を重ねるような恥知らずなことはしないはずだ。長谷川も鈴木と同じ類の人間で、裁判に勝つためには手段を選ばず、鈴木の嘘を丸呑みしてさらにA氏を誹謗中傷してまで裁判官に鈴木の主張の正当性をアピールした。鈴木も長谷川も絶対に許されるものではなく、その責任を果たさぬ限り本人はもちろん家族や身内にまで未来永劫にわたって影響は及ぶ》
《鈴木は和解書で約束を留保する理由に「紀井の裏切り」と「3年間に及ぶ西の全てが嘘の作り話をはっきりさせず、西の罠にはまり、安易に和解してしまった」と言って、A氏から借金を重ねる中で金利を含め一切返済しなかったのは誰か。合意書を交わして宝林株の取引を介した当初からA氏を裏切ったうえに西をたぶらかして利益折半の密約を交わしたのは誰か。揚げ句、密かに海外流出させた利益を独り占めして最終的には西をも裏切って自殺に追い込んだのは誰か。裁判で鈴木が嘘に嘘を重ねる主張のシナリオを構築した長谷川は、場合によっては鈴木よりも罪は重い。何故なら、鈴木には思いつかないし考えられもしない嘘を提案した張本人は長谷川以外にはいない。乙59号証は見事であるが、鈴木はA氏に世話になるだけなっておいて人間とは思えない。このようなやり方を金のためなら平気でやる人間はまずいない。鈴木の責任は当然として長谷川の無責任で好き放題なやり方が許される訳はない》
《鈴木と長谷川は西が自殺した後までも西を利用して鈴木の嘘を正当化しようとした。死者をもてあそぶように悪用するのはもってのほかで、人間としてやってはいけないことだがさらに長谷川と鈴木は「西から聞いた話」としてA氏を誹謗中傷した。そうしたやり方も決してやってはいけないことだ。鈴木はA氏に対して西を徹底的に「ウソつき」とこきおろしたが、鈴木は西よりもウソの数は少ないかもしれないが、嘘の大きさやあくどさは西の比ではないと関係者全員が口を揃えている。しかし、長谷川は鈴木の嘘をどこまで擁護して正当化したことか。その手段として「死人に口なし」の作り話を構築して西を最大限に悪用した。鈴木と長谷川は死ぬまで償いを続けても西は報われないだろう》
《A氏が株価の買い支え資金を総額で207億円出した点について、品田裁判長は判決で「(株取引が継続した)7年以上の間に(A氏、西、鈴木による)協議や金銭の授受が2回しか行われず、平成18年10月16日の三者協議に至るまでの間に、三者間で協議が行われなかったから一層不自然というほかない」と一蹴したが、実際に鈴木が所在を不明にし続け、西を使って嘘の経過説明と報告をさせ続けた結果、A氏には一つも正確な情報が無くカヤの外に置かれた状況があった事実や、A氏の交渉代理人に就いた利岡正章が鈴木の父親に約2年間、鈴木本人と会えるように接触する中で地元の手土産を持参したり本を届けたり、あるいは一緒に食事をするなどしたり、さらに2か所の興信所に調査を依頼したことで、数千万円に費用が掛かっていること等に裁判官は何ら関心を寄せていない。それでは審理を尽くしたとは決して言えず、そのような状況に裁判官を巧みに誘導したのが長谷川であったが裁判官にはいつまでも問題が残る》(以下次号)