石川美智代の特集記事をこれまで4回にわたって掲載したが、本誌でも特集②で緊急座談会を組んだことでも分かるように、他にも石川を知る元社員や関係者の多くが会社に連絡してきて、誰もが一様に記事に納得し、自分も同様の評価をしていたという声が圧倒していたという。石川の評判は驚くほどに悪く、誰一人として石川を庇う声はない。
部長が石川と再婚したことで、石川自身は完全に勘違いして社内で傍若無人に振舞い、公私混同が甚だしい言動が繰り返されるのを目の当たりにして来た元社員や関係者が石川をよく言うはずがないのである。そして、彼らが一番に驚いていたのは部長の多額の使い込みであり、それを石川が帳簿を誤魔化し続けることによって発覚を先延ばしにして来たということに尽きた。使い込みによって2件の大口の保険が失効することで、会社は大変な被害を被ったが、石川は自分の夫の不祥事に寄り添うどころか、まるで自分には責任がないと発言していることが、さらに元社員や関係者の怒りや非難に火をつけている。何より、日常で帳簿を付けていれば、すぐにも不明金が発生している事に気付き、部長に疑念をぶつけて確認するのが当然なのに、石川は何もせず会計事務所にも報告をしなかった。誰も気づくはずがないと高を括って継続させた誤魔化しは、もはや犯罪である。
今回、会社が石川に金銭を伴った責任を求めている問題の中で、石川が一人で責任を持って管理していたダイヤの一部紛失盗難は、被った損害が930万円にも上っているが、これも、不可解な点が多々あって、部長から保管管理を引き継ぎながら在庫のチェックを一切しないまま放置しておいて、ある日、途中入社したNから言われたと言って、必要もないのにNと一緒に在庫確認をしながら、それを社長に報告もしないで、再び放ったらかしにするという行動は明らかに無責任だ。次いで、平成28年から同29年にかけて会社に出入りしていたMという男が会社の金を窃盗したとみられる80万円に加え、同時期に発生した帳簿上の不明金163万473円等を合わせた256万873円がある。特に帳簿上の不明金は、Mが使い込んでいた、というより部長の使い込みを石川が帳簿上で誤魔化していたのをMへの嫌疑にすり替えたのではないかという疑いいが濃厚であった。さらに、石川が会社に勤務している間、自分が受け取る給与を自分で計算して計上するという状況にあったため、石川が作成した給与計算の明細やタイムカードを改めて精査してみると、例えばタイムカードを押さずに出社時と退社時を手書きしたものが数多くあったり、交通費が年によってまちまちになっているなど、極めていい加減で杜撰であることが判明した。そのため、石川に対しては事実上の過払い金が発生しているとして返還を求めることになっている。
これまでの特集で触れて来たとおり、石川は、これらの請求について全く無責任な言動を繰り返してきた。特にダイヤについては、途中入社したNにダイヤの在庫チェックに立ち合わせたことを最大の理由にして、紛失盗難はNがやったことで全ての責任はNにあると強弁した。しかし石川は、自分はやっていないのだから、他にはNしかいないと言う前に、自身が上司の部長から引き継いで以降、ダイヤを一人で管理してきた責任を全く無視している。また贈答品の管理についても、在庫票がいつの間にか無くなっており、実際に保管してある数が適正であるかがチェックできない状況にあり、これも石川が管理責任を問われる重大な問題になっている。部長からダイヤと贈答品の管理を引き継いでからというもの、石川は原則1カ月に一度は在庫チェックすべきものを一度も行っておらず、ダイヤについては前述のNを立ち会わせてチェックしたのが初めてだったようだから、無責任も甚だしく、またNを立ち合わせたこと自体も本来は全く必要ないことだったから、完全に責任放棄と言わざるを得ない。それに、ダイヤの一部が紛失盗難にあっているという事実が判明したのも、石川が唐突に在庫チェックをしたことによるが、何故、それまで放ったらかしにして来た在庫チェックをその日にやったのか、石川は皆が納得する説明をしていない。
会社に出入りしていたMが会社の金を窃盗した事件についても、部長が社長から「Mには1万円以上の金を触らせてはいけない」ときつく指示され、石川もそれを承知していた経緯がある。それにもかかわらずMは朝の出勤途中にある銀行のATMから金を引き出し、何食わぬ顔で会社に顔を出していた。部長がMによる窃盗に気付いたのは、Mが失踪した後であったというから、話にならず管理責任が問われて当然だった。 平成28年当時、石川に対する評判が余りに悪いために、部長が一旦は石川を退職させることになり、石川の事務を松本が引き継ぐ部分があったとはいえ、金銭に関わることに関しては日々の出納帳への記載に留め、通帳とキャッシュカードは部長が管理するのは当然だった。さらに、不可解なことは、Mが失踪後に改めて石川が部長から呼ばれて、帳簿や銀行の入出金、支払伝票等を調べたところ、さらに163万円余の使途不明金があることが判明したという話だ。日々の小口台帳をMが付けていたのは事実にしても、それを定期的にチェックする作業がなぜ行われなかったのか。請求書と領収書、振込用紙等で支払の確認および小口台帳との擦り合わせが行われていれば、Mによる不正はすぐにも発覚したはずだ。それが、実際にはMの失踪後に石川の調べにより発覚したという事実経過が不可解過ぎる。しかも、部長と石川は夫婦だから、最低でもMの挙動について何らかの会話が全く無かったということは有り得ないだろうし、石川にしても経理全般を担当して、それを部分的にしろMに引き継がせた経緯や責任から考えれば、部長に確認を求めるのは当たり前のことだった。
そして、石川の給与(アルバイト料)計算とタイムカードのチェックから、石川が非常にいい加減、というより自分に都合よく給与計算をしていた事実が判明したのである。自分に都合よくとは、タイムカードを押さずに出社時と退社時が手書きになっている日が相当数あり、また、本来は勤務時間が午前10時から午後6時となっていながら、早い出勤時間の分と遅い退社時間の分が超過勤務として時給計算に盛り込まれているのもあった。
こうした給与計算とタイムカードのチェックについて、タイムカードが残存している平成29年から石川が辞めた今年の7月下旬までを調べてみると、合計で約190万円の過払い金が発生していたのである。しかし、これは、タイムカードが平成29年までしか残っていなかったから、そこまでしか遡れなかったが、実際には本社を新宿センタービルから移転した平成14年当時まで遡る必要が当然考えられ、直近の4年間に留まらず約20年近く同じことを継続してやっていたに違いないと考えられる。ともかく、判明分の過払い金については、すでに触れた通り石川に請求すると告知していた。
前回の特集④で触れたように、石川はダイヤの紛失盗難に関わる責任処理について「兄に相談する」と言って、兄の住む故郷(宮城県気仙沼市南が丘)に帰るとしていたが、その後の結果報告では、社長に「兄はそんな大金は払えない、と言っていました」という非常に無責任極まりない言い方をし、しかも石川自身も何も具体的なことに言及しなかった。そのため、石川の兄に事の顛末を伝え、兄として妹の責任処理に協力する意思があるかどうかを尋ねる手紙を送ったが、兄から来た返事は、妹が自分で処理することで、自分が責任を持たなければならないことではないという、あまりにもつれないものだった。石川の兄妹とはそういう関係なのか、というより妹が部長と共に長年にわたって会社を食い物にして来た大きな責任を、未だ十分に理解していないのではないか。石川の兄は地元で石川電気商会という電気工事の会社を経営しているが、そういう立場にあれば、石川のやってきたことがどれほどひどいもので、会社を食い物にした実態をすぐにも分かるはずである。
しかしそれも、今後、石川に対する民事、場合によっては刑事での責任追及の中で、石川自身はもちろん兄も実感するに違いない。(つづく)