《鈴木と西は、宝林株で約160億円の売買利益を出せたことで舞い上がってしまったのか。次の銘柄への準備にかける経費を引いても100億円以上の純利益があったと思う。三等分しても33億円ずつだ。何故ここで合意書に基づいて協議しなかったのか。2人の取り分を全て債務の返済に充当すると手元には残らないが、A氏の手許には100億円が残るではないか。とりあえず鈴木の債務は消える。A氏の性格からして全額回収して「これで終わり」という事には絶対にならなかったと思う。2人と同じような強欲な人間ではない事をよく知っている筈だ。ところが鈴木は持ち前の強欲さが出て、利益配分からA氏を排除して西を裏切らせた。鈴木は合意書の重みを充分に承知していた。そこで、10億円という莫大な報酬を餌に合意書を破棄するよう西に持ちに掛けた。10億円の魅力に負けて西も冷静な判断が出来なかったに違いない。2人は金に眼が眩んで人道を完全に外してしまった》
《鈴木の強欲ぶりには驚愕させられる。宝林株の取引において実際に上がった利益は約160億円である。それに対して鈴木は、一人当たり5億円の分配しかしていない。その後、株取引の全体の取引においては総額470億円超の利益が上がったというのに、それを60億円で誤魔化そうとした。更には宝林株の取引のみ「合意書」に基づく株取引であると渋々認める始末の悪さだ。鈴木は、どれだけ欲の皮が突っ張った人間なのか》
《鈴木が罪に問われることになれば、長谷川、平林、杉原、そして青田もまた罪に問われることになるのではないか。鈴木の金はそもそも無申告で脱税した裏の金になる。長谷川は鈴木から高額の報酬を受け取っているに違いないが、それを申告していなければ、即脱税の容疑がかかるし、裁判での偽証の罪にも問われるだろう。また偽証は犯罪疑惑の隠ぺいになるが、長谷川が真実を知らなかったと強弁しても通用するはずはない》
《品田裁判長は、合意書破棄の経緯については訴状を読んで知っていた筈であった。この経緯を無視して鈴木の主張を全面的に認めた。そして、矛盾に満ちていようと強引な理屈をこじつけて合意書を無効にしてしまった。品田裁判長は、常に物事の点だけしか見ていない。裁判官としてあり得ない欠点の持主だ》
《西は鈴木に籠絡され共にA氏を裏切り、利用され、挙げ句の果てには自殺に追い込まれた。西には同情の余地が少しはありそうだが、元々が西自身もA氏に100億円以上の借金があり、金目的でA氏に擦り寄っていた節が見られる。多分鈴木にそういう所を見透かされ付け込まれたのではないか。金を巡って騙し騙され、欲に取り憑かれた鈴木が一番の魑魅魍魎ではないか》
《鈴木が親和銀行事件で逮捕された直後から、西はエフアールの天野常務(当時)に協力して株主や債権者に頭を下げて回り、エフアールの会社存続はもちろん上場維持への協力を頼んだというが、そうした中でA氏とは都心のホテルのロビーで面談をした際に、A氏から「何か協力することがあれば遠慮なく言って下さい」と声をかけられたことにひどく感激した。他の株主や債権者に罵倒を浴びせられ、殴られたこともあったようだから、A氏の言葉が身に染みたのだろう。鈴木は天野氏からその話を聞いていて、和解虚偽の時にA氏に礼を言っている。A氏が鈴木だけじゃなく会社までも救ったことを知りながら、鈴木の底知れない裏切りは決して許せるものではない。やってはいけないと分かっていてもやる、鈴木のあくどさは間違いなく人の恨みを買い、鈴木に取って取り返しのつかない事態となる。「一寸の虫にも五分の魂」という格言があるが、鈴木には魂のかけらもない》
《品田裁判長は、合意書を無効にした為に、株取扱についての争いは、A氏の主張の全てを認めるわけには行かなくなった。それで事実が歪曲され、裁判の行方は一方的に鈴木優勢の様相となった。これは、明らかに品田裁判長の裁定ミスで済まされることではない。鈴木の弁護団は、嵩にかかって虚言を弄して事実を捻じ曲げて行った。A氏側の弁護士がこれを阻止できなかった事が敗訴する大きな要因を作ったと思う》
《裁判では弁護士長谷川が監修し、意図的に真実を逸脱させる為に嘘と模造で構築された「質問と回答書」(乙59号証)が裁判に多大な影響を与えたが、刑事事件と違い民事訴訟では誰が書いたか怪しげな文書でも証拠として出せるということ自体がおかしな話である。証拠がなくてもイメージで争えるのが、今の日本の民事裁判だ。出鱈目ばかり考える長谷川の様な悪徳弁護士が通用することこそ日本の法曹界が腐っている証だ》
《これほど主張や証拠を無視して判決を下すなど、見たことも聞いたこともない。これでは訴えを起こしたA氏側に非があり、訴訟などするべきではないと言っているようなものではないか。何故、品田裁判長はそんな思い込みをしたのか。何故、品田は鈴木の虚偽の主張や証言に疑念を持たなかったのか。疑念を持ったとしても、判決にしっかり反映させなければ意味はないから、自ずから判決の内容が大きく変わっていたはずだ。品田裁判長は裁判官を即刻辞めるべきだ》(以下次号)