《人は無責任なことを際限もなく言う。それは世の中の条理かもしれない。人間は嫉妬深いものだとも思う。しかし、他人事とはいっても泥棒だけは見逃すことは出来ない。これは、貧富の差も老若の差も男女の別も関係ない。鈴木は今、多くの国民から自分の悪事で巻き込んだ家族を「泥棒の子供、泥棒の孫」と言われている人間のクズになっている。いくら莫大な資産を残してやっても子孫に汚名を着せては却って本末転倒だ》
《和解書を作成する時、その時点で470億円もの利益を上げていた事を西は承知していたらしいが、何故その事実をA氏、というより和解協議の場で明らかにしなかったのだろうか。鈴木は利益をA氏と西の前で最初は50億円と言い、その後60億円と訂正した。裏で鈴木と西の間でどんな事情があったというのか。実際の利益金額を隠し通した西でさえ、鈴木から約束の報酬は受け取っていないではないか。それにしても和解協議の場においてもA氏に本当の事を言わず、しかも実際の利益の約1/8の金額を言って騙すとは、鈴木という人間は悪質極まりない。西がこの時事実を話さなかった事が不可解だ》
《鈴木よ、いくら金があっても家族が世間から白い眼で見られて平気なのか。将来ある子供や孫たちに大きな負い目を背負わせて良いのか。家族共々、海外で暮らす計画を立てているならそれは甘い考えだ。今やネットニュースやYouTube動画で情報が海外にも拡散している。それを証拠に海外からの投稿も増えているらしい。そして、再審裁判が行われれば、数々の犯罪が明らかになる。今度こそ、警察や検察、国税の捜査の手が間違いなく伸びることになる。世界のどこに行っても居場所がなくなる。逃げ通せる可能性は無い事を知るべきだ》
《詐欺行為について、鈴木の場合は単独犯だというところに他の詐欺との違いがある。西という仲介者がいたが、途中で自殺してしまった。西がA氏と長年の付き合いがあることを利用してA氏に鈴木を信用させ、計画を実行するまで繋ぎ役を務めさせ、それなりの分け前も渡していた。しかし、西は鈴木が自分をも騙していることに気付いて分け前を要求した。鈴木は西に対して疎ましさを感じ、秘密漏洩の危機感を持つようになった。そして友人の青田と共謀して西に精神的な重圧をかけ続けて自殺に追い込んだ。西の自殺以降は鈴木の独壇場となった。しかし、A氏も疑惑を持ち始め、合意書の履行を迫るようになった為、長期間行方をくらました。A氏は仕方なく提訴したが、その裁判で鈴木は弁護士の長谷川と共謀し、西と天野氏の自殺を利用して証拠を捏造し、虚言を弄して裁判官のA氏への心証を徹底的に悪くするという卑怯な手口を使って裁判を勝訴に持ち込んでしまった》
《警察や裁判所は法の番人であり、自らは法を厳守しなければならないのは当然の事だ。問題なのは、この二つが矛盾することがあることだ。麻薬、賭博、売春捜査で過剰な捜査をして悲劇が起って悪徳警官と呼ばれたり、裁判官が立身出世のために判決を忖度してヒラメ裁判官と呼ばれたりすることは、必ずしも法を犯しているわけではない。警察署や裁判所では「最も良い警察官や裁判官は目立つ動きをしない事」と言われているという。大多数は我々一般市民を守り、法を守る為には積極的に仕事をするよりサボル事が一番という事らしい。これでは正義感や使命感が強い警察官や裁判官は育たない》
《品田を始めとする裁判官たちが重要な証拠を検証もせず、判決の筋道に邪魔になると感じた証拠は全て排除している。これは訴訟法上の概念で、事実認定や証拠評価について裁判官の自由な判断に委ねるという「自由心証主義」に任されている結果ではないか。裁判官の専門的技術や能力を信頼しての考えに基づいているらしいが、これがとんでもない結果を及ぼしているのが現状だ。この「自由心証主義」は品田裁判官が担当した理由と相まって裁判所に都合の良い判決を導いてしまった最大の原因であると思う》
《鈴木は昔暴走族だったが、富士流通(エフアール)を創業した頃、会社の幹部を全て暴走族時代の仲間で固めていたという。そして鈴木が絶対的立場にあったとの事だが、何とも信じ難い。酷薄で度胸もなく何より配下の人間を思い遣る優しさなど欠片もない人間がそのような重要な立場にいたとすれば、おそらく周りの人間は弱みを握られていた等、何かしら無理矢理に身を置くしかなかったのではないか。同じ暴走族だった天野氏に鈴木は怪しい資金繰りを指示していたらしいが、何か問題があっても部下を庇うどころか部下のせいにするような人間だった。鈴木の周辺で不可解な事件が取りざたされているが、こんなに多くの事件が身近で起こっているのに、鈴木の口から周りを心配するような様子が一切みられないのは何故か。自分が潔白ならば、自分の身にも起こるのではないかと警戒する様子や側近を心配する様子が伝わってきても良さそうなものだ》
《他人に情を掛けられたら感謝し、礼を尽くそうとするものだ。家族に対しては愛情を注ぐものだ。鈴木は、金さえあれば情も愛も買えると思っているのか。今、鈴木の悪行を連載で取り上げているネットニュースが複数あり、読者からの投稿文が多数になり、海外まで拡散しているらしい。本人の行方が明らかでないために記者達は家族へ取材の網を広げようとしている。家族の実名や写真が掲載されるようになったら普通の生活が出来なくなると思うが、鈴木は平気でいられるのか。恩人であるA氏に礼を尽くして謝罪することを考えられないのか》(以下次号)