鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士への質問状

鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士への質問状(1)

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読者から数多く寄せられている投稿の中で、どうしても鈴木義彦と長谷川幸雄元弁護士に答えてもらいたい、鈴木と長谷川には真実を語ってほしいという趣旨のご意見、ご質問が多いため、一部は本誌で要約したが「鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士への質問状」としてお届けする。もとより、本誌の特集記事に一度も反論していない鈴木が真正面から答えるとは思えないが、参考までに本誌の把握している事実関係を述べることにした。

1 宝林株800万株の取得資金3億円は誰が出したのか?
〔本誌〕鈴木の主張は三転も四転もしたが、平成18年10月16日の和解協議の場では、鈴木自身がA氏が出したことを認めた。これは鈴木が認めた数少ない事実の一つである。ところが、裁判官がそれさえも採用しなかったのはあまりに不自然だった。この事実認定を誤らなければ、平成11年7月30日の15億円の授受についてもA氏への返済に充てるなどという誤った判決にはならなかったはずで、裁判官が明らかにおかしいと言わざるを得ない。

2 親和銀行事件で逮捕される3日前にA氏から逮捕情報を聞いて8000万円を借りた時、土下座して涙まで流して「このご恩は一生忘れません」と言ったが、それは演技だったのか?
〔本誌〕鈴木がA氏の会社を訪ねた目的がピンクダイヤの持ち出しにあり、「念書」まで用意していたことで分かる。8000万円の借用書で返済日を10日以内としていたが、その約束を実行することは事実上不可能であることをA氏は承知で鈴木を助けた。そうした機微が鈴木にはどうして分からないのか。A氏から金を借り、ピンクダイヤを引き出すために土下座をして涙を流して懇願し、揚げ句「西さんには内緒にしてください」と頼んだ。

3 A氏と同じ名目で故西義輝の奥さんからも1800万円を借りているが、借用書を奥さんに渡さなかったのは返す気がなかったからか?
〔本誌〕鈴木は金を借りる際に可能な限り書面を残さない、署名をしない等を徹底していて、後でトラブルになることが頻繁にあったと側近は言う。西の奥さんからの借用でもその性癖が出た。つまり返す気などさらさらなかったのではないか。

4 A氏に言い値の3億円で買ってもらっていたピンクダイヤモンドと絵画を平成10年5月28日に「売らせてほしい」と言って持ち出したのは逮捕されるのが確実と実感して金に換えようと思ったのか? 絵画は別の債権者に担保として入れていたことが後日判明したが、これも、現品を返すことも販売代金を払うことも考えていなかったのか? ピンクダイヤを持ち出すにあたって「念書」(預かり書)を用意していたが、天野裕(当時エフアール常務)は、鈴木が白紙の右下に「ここに名前を書け」と指示されて書いたと言っていたが、エフアールの名前を使う時には、いつもそんな調子か? エフアールの代表取締役として、外部の取引先に文句を言われたことはなかったのか?
〔本誌〕A氏の耳に逮捕情報が入っていたということは、鈴木はすでに警視庁の監視下に置かれ、事情聴取を受け逮捕される実感を持っていた可能性が高い。そうした中で、A氏に言い値で買ってもらっていたピンクダイヤを「売らせてほしい」と言って「念書」まで用意するのは、おかしな話である。しかも、トラブルが発生した場合には会社の責任にして、自分の逃げ道を作っている。鈴木の発想は卑怯で悪質だ。そもそも逮捕される人間に金を貸したり、ピンクダイヤの販売預託に応じるような人間がA氏のほかにいるはずがない。世の中広しと言えどもそこまでやってくれる人は一人もいない。ここまでやってもらった人間に対して鈴木はよく考えるべきだ。

5 親和銀行事件で逮捕起訴されて後に保釈された際、何故家族の住む自宅に帰らなかったのか? 愛人宅では朝から痛飲して自暴自棄に陥っていたのか?
〔本誌〕鈴木は逮捕直前に西にエフアールの存続と愛人と子供のことを頼んでおり、西は天野裕(当時常務)と共にエフアールの債権者との交渉を続ける一方で愛人宅には毎月50万円~60万円を届けながら世話を焼いていた(この金もA氏が出している)が、鈴木が保釈後に愛人宅に身を寄せたのは、債権者から身を隠すことにあったことが考えられるが、刑事被告人となり有罪での服役となれば、再起はほとんど見込めなかった。西からA氏を紹介してもらって、A氏に事実上高利の債務の肩代わり返済をしてもらい、最悪の状況から救われたはずだ。

6 西が宝林の筆頭株主が持ち株800万株を手放すという情報を聞いたのは平成11年2月頃だったが、西からその話を聞いて、どういう反応を示したのか?
〔本誌〕西が残したレポートによると、宝林が倒産する可能性は無いという調査結果が出て、株式の取得に前向きとなったが、鈴木が「今の自分には資金の用意もできないし調達する当てもない」と言うので、西が「A氏に相談して、何とかする」と言い、実際にもA氏から3億円の借り入れができ、西が売買交渉に入ることになった。この経緯からも鈴木は執行猶予の身であったので全く身動きできない状況にあったことが分かる。

7 西が宝林株の取得を決めたとき、西とどのような計画を練ったのか?
〔本誌〕西は宝林株の取得に当たり、証券会社の平池某課長との間でユーロ円建転換社債の発行により外資系投資会社が発行株を引き受け、取得した株を市場で高値売りすれば利益は外資系投資会社名義で確保できる、というシナリオをつくり、それを鈴木に相談したという。すると、鈴木は、外資系投資会社の手配、および外資系投資会社による宝林株の売買契約は自分の方でやると言った。このことから分かるように、鈴木は取得する宝林株を自らの手中に置くために売買契約を鈴木自身が差配することにしたのだ。一番肝心の部分をコントロールして鈴木が主導権を握ろうとしていることに西は気づいていなかったのではないか。西は鈴木が刑事被告人であるため宝林株売買に関与している事実を隠すことに専念したようで、交渉の場(特に売買価格 1株37円)を切り盛りした。

8 平成11年7月8日にA氏の会社を訪ねたのは、株取引の資金支援依頼だったが、その時は誰がA氏を説得したのか?
〔本誌〕平成11年5月31日に宝林株800万株の売買契約が成立して後、西と鈴木は市場で宝林の株価を高値に誘導しようと図ったようだが、利益を確保するまでには至らず、資金も安定的に確保できなかったことから西がA氏に相談しようと言った。鈴木は「社長には西会長も私も多額の借金をしているから、金を出してくれとは言えないし、無理ではないか」と弱気な言葉を返したが、西が「ともかく当たってみるしかない」と言ってA氏に相談することになった。同年7月8日、西と鈴木がA氏の会社を訪ねた。資金支援要請の口火を切ったのは西だったが、実際に熱弁を振るってA氏を説得に係ったのは鈴木だった。「証券市場では、ここ3、4年で20~30億の授業料を払ってきているので、絶対に自信があります」「それに、これが上手くいかないと、私も西会長も社長に返済ができません」等々と言う鈴木の話を聞いて、A氏は鈴木と西の依頼に応じ資金支援を承諾した。すると、西が「今日のことを書類にしておきましょう」と言って、西が書面を作成した。それが「合意書」である。

9 「合意書」を交わす際に、株取引は宝林株くらいしか頭になかったのか?また書面の項目の中に「今後の全ての株取引」とあるが、2人は株取りきは買い支え資金が潤沢にあれば勝てるという確証があった、と言うことか?
〔本誌〕「合意書」の銘柄欄は空欄であったが、鈴木は、宝林株に始まりその後も次々に銘柄を仕掛けていく中で、この「合意書」を作成するのは飽くまで3人の秘密であるから、自分たちが仕掛ける銘柄は万が一にも外部に知られたくない、という説明だった。鈴木は特にこの点を強調していた。そしてA氏、西、鈴木の3人がお互いに責任を果たし、もし「合意書」に違反する行為があれば、その者の取り分はなく、またこの「合意書」の効力は今後の株取引の全てに及ぶという条項が盛り込まれた。

10 西から紹介を受けてA氏と会って間もなく融資を受けることになったが、A氏が要求もしないのにエフアールの手形を担保に出したのは何故だったのか? しかも融通手形を常用するなんて粉飾の典型だから、その当時、エフアールが経営危機に陥っていること、従って同社の手形に担保価値がなかったことはA氏に説明したのか?
〔本誌〕エフアールはすでに経営危機に陥り、どの金融機関からも融資を受けられないどころか10日で1割以上の金利を取る金融会社からでさえ相手にされなかった状況にあった。それ故、鈴木が手形を持ち込んだのは、A氏から融資を継続的にしかも頻繁に受けるための工作ではなかったか。手形は商行為を伴わない融通手形で、発覚すればエフアールはすぐにも上場廃止の憂き目にあうため、西はA氏に「手形は絶対に金融機関に回さないでください」と言う書面を渡していた。A氏は「こんなもの(手形)は必要ない」と言っていたが、貸付の金額が分からなくならないために預かった程度で、信用だけで貸していた。それは、A氏が逮捕前に8000万円を貸した事でも分かるはずだ。

11 平成9年10月15日に3億円をA氏から借りたが、何に使ったのか? 主債務者をエフアールにしたのは、後で「エフアールに請求しろ」という積りだったのか? A氏から借りるときに西が同行したのか?
〔本誌〕もちろん、西は同行していた。A氏が「借主がエフアールになっているが?」と尋ねると、鈴木が「書き直します」と言ったが、A氏は双方が分かっていることだから、このままでも良いと言った。それはA氏が西から鈴木への融資を頼まれた当初から、鈴木個人への貸付ということを3者が分かっていたことである。
鈴木がA氏に融資を依頼する際に、あらかじめ借用書や念書などの書面を用意しているのは何か思惑が隠れているのではないか。3億円を借りる際の借用書には1億円の証券を担保にすることが但し書きに書かれていたが、その後、西が「鈴木の資金繰りで使わせてあげてくれませんか」という依頼をしてきて、A氏が応じたため無担保状態になった。A氏はもともと借り手が返済すると信用して担保を要求することはなかったから、鈴木の資金繰りに協力すると考えていただけであった。鈴木は借用書に金利年36%と書いていたが、その後、A氏は年15%の金利(遅延損害金は年30%)で十分だと言って書類を西に渡したくらいだった。(以下次号)

鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士への質問状(2)

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前号に続き「鈴木義彦および長谷川元弁護士への質問状」(2)を掲載する。

1 鈴木は親和銀行事件で逮捕された時、その後、保釈されるまで拘留されていた期間、何を考えていたのか? 西は故田中森一弁護士を親和銀行に紹介して顧問に据えた関係から事情聴取を受けたようで、その際に銀行幹部との面談模様を収録したビデオを見せられたと言っているが、西を主犯(スケープゴート)に仕立てようと考えていたのか?
〔本誌〕西は親和銀行から新規に融資を引き出すための相談を鈴木から受け、その際に鈴木から辻田徹元頭取に対する美人局の経緯や総会屋、暴力団の関りを聞いた。そして、旧知の関係にあった故田中森一弁護士を紹介し、鈴木が同人を親和銀行の顧問に据えるよう画策し、総会屋や暴力団を排除する見返りに新たな融資を引き出していった。親和銀行での不正融資が発覚して、西が事情聴取でビデオを見せられたのは、西自身が語っている通りで、誰がそのようなビデオを収録したかを考えれば、鈴木の差し金と言わざるを得ない。

2 平成11年当時は、まだ刑事被告人の身であり、平成12年に執行猶予を受けてからの4年間も活動には制約を受けたはずだが、その間にどれほど海外諸国と日本を往復したのか? 裁判所や法務省にはどういう名目で届を出したのか?
〔本誌〕この辺りの事情は本誌でも詳しく聞きたいところである。過去に面識のあった吉川某という証券担保金融業者が、紀井が取得株の売りを指示するために鈴木が用意した東京都心のマンションに日々の利益金を届けていた様子を紀井自身が語っているが、吉川は鈴木の指示で主にフランスに渡航して現地で鈴木と合流していたという。吉川が利益金の運び屋だった時期があった。しかし、吉川もSECに監視されるようになり、慌ただしくパリへ逃亡した。

3 宝林株を始めとしていくつもの銘柄で故西田晴夫とタッグを組んだようだが、西田とは利益の分配でどういう話し合いがあったのか? 特にアイビーダイワの株取引では西田の側近の白鳥某女がSECに目をつけられて海外に逃亡したようだが、手引きしたのか? その後も連絡を取り合っていたのか?
〔本誌〕宝林株を始めアイビーダイワほか複数の銘柄で西田は鈴木とタッグを組んで株価を高値誘導した。そうした状況下で鈴木がさらに西に株の購入を依頼し、株価が上がったところで紀井が売りを仕掛ける。大きな利益が出るはずだった。西によると、アイビーダイワは西田の側近だった白鳥女史が鈴木に持ちかけたものであったというが、当然、SECの監視下に置かれた白鳥女史の動向を知ることは鈴木にとっても必須だったに違いない。白鳥女史の逃亡先が証券担保金融業者の吉川某と同じパリだったという点は注目すべきところだ。

4 平成11年7月30日に西がA氏の会社に15億円を持参するにあたっては、A氏にいくら渡すか、西と協議をしたのではないか? その時に利益はいくら上がっていたのか?
〔本誌〕西のレポートによると、7月下旬の時点で確保された利益は約50億円あったが、宝林株の取り引きに係る収支の明細をA氏に報告して利益を3等分するという考えは鈴木にも西にもなかった。宝林株の取引で予想外の利益を獲得したために、鈴木は西をたぶらかして利益を折半しようと持ちかけていた。「A氏に利益を分配すると、自分たちの手元には何も残らない」と言う鈴木の誘惑に西は乗ってしまった。そして、今後の株取引に向けた準備金の確保という名目からA氏に渡す分を10億円と提案する鈴木を退けて西が15億円で押し切ったという。それにしてもA氏の力が無ければ何もできないのに、最初から約束を破っている。2人ともまともではない。

5 A氏の会社に15億円を持参するとき、何故鈴木は同行しなかったのか? A氏から株取引の詳細を聞かれては困ると考え、西にうまくやるように頼んだのか? A氏の心遣いで西とそれぞれに5000万円を受け取った時、何を思ったか? A氏が合意書に基づいて3等分すると言ったときに、西が「自分と鈴木の取り分は社長への返済の一部に充てます」と言ったが、それは最初から西と打合せ済みのセリフだったのか?
〔本誌〕A氏と西、鈴木が3人で面談や会食する時、鈴木はほとんど寡黙で自分から積極的に語ることはなかったというが、宝林株取引で予想外の利益を確保した鈴木はすでに利益を独占する思惑を膨らませており、それ故、A氏との接触も徹底的に西に代行させていた。実際に鈴木はこの15億円をA氏への債務の返済金だったと主張するようになったが、その思惑がすでにこの時にあって、西に単独で持参させたことが窺われる。

6 翌日の7月31日に西とA氏の会社を訪ねた時、株取引について詳しい説明をしなかったのは、すでに合意書を反故にして利益を独占しようとする思惑があったからか? A氏から受け取った5000万円について礼を述べていたが、どんな心境だったのか? 2人はA氏を騙していて受け取ることに抵抗はなかったのか?
〔本誌〕鈴木は西と共に15億円のうちの取り分をA氏への返済に充てることを確認し、併せてA氏からの心遣いで西と鈴木がそれぞれ5000万円を受け取ったことに礼を述べた。ところが、その裏で鈴木は西に「合意書」の破棄を執拗に迫り、その報酬として総額10億円の報酬を渡すとともに、西も鈴木からの報酬に目がくらんでのことかA氏には「(鈴木は)都心の1DKのマンションで頑張っている」とか「海外に出かけているが、株取引は長い目で見ていただければ、必ず利益を出します」と言って煙に巻くような発言ばかりをして具体的な報告を避け続けた。本当に悪党どもだ。

7 平成11年9月30日付でA氏に「債権債務はない」という確認書を出してもらったが、それは西の入れ知恵か? 前年に鈴木が拘留中のとき、西と天野裕が同社の決算対策でA氏に頼んで手形の原本を預かったという話を天野から聞いていたと思われるが、確認書は西が言わなければA氏がそこまで協力していた事実を知らなかったのではないか?
〔本誌〕鈴木は西から手形の原本と確認書を受け取った際にA氏に電話で「無理をお願いして申し訳ありません、本当に有り難うございました」と礼を述べた。「確認書」については、西の会社(東京オークションハウス)で毎年のようにA氏にやってもらっていることを鈴木は西から聞いていた。但し、鈴木の頭の中は、この「確認書」を使ってA氏への債務をゼロにしてしまおうということは平林や長谷川との打ち合わせの中で構築された悪だくみであったが、その後の平成14年6月27日付の借用書の存在で辻褄が合わなくなってしまうために、乙59号証にみられるとおり、もっともらしい虚偽のストーリーを構築した。これは長谷川の提案だと思われるが、明らかに犯罪だ。また、その後の株取引で鈴木はエフアールを銘柄に選んでいるが、転換社債発行や第三者割当増資をさせるためには、監査法人の承認を取らなければいけないという思惑でいっぱいだったのは間違いない。

8 夫婦で殺された霜見誠は新日本証券に勤務していた時代から、いわゆる仕手筋との関係が深かったようだが、鈴木とどんな付き合いがあったのか? 霜見の関係者によると、平成13年から同14年当時には密接な関係にあったというが、それは事実か?
〔本誌〕霜見夫妻殺人事件が報道されているさ中に、東京国税局が霜見誠が主宰してリヒテンシュタイン国に拠点を置く「ジャパンオポチュニティファンド」の銀行口座の洗い出しのためにスイスのプライベートバンクに照会をかけたという報道がなされた。同記事はファンドの真のオーナーが鈴木(記事ではイニシャル)であるとしていたが、その後の情報は出ていない。霜見夫妻が事件に巻き込まれた背景は依然として未解明のため、鈴木は積極的に知り得ている事実を語るべきではないのか。

9 一連の株取引を青田光市はどこまで知っていたのか? まさかカヤの外というわけではなかったと思うが、知られてはまずいこともたくさんあったのではないか?
〔本誌〕鈴木は株の売りを任せていた紀井に「利益については青田に絶対に言うな。あの男は口が軽いからだめだ」と口止めしていた。鈴木は自分の“汚れ役”として青田を重宝がっていたようだが、青田は金のためなら何でもするといわれている。鈴木の関与が指摘されたステラ・グループの本社には青田が勤務している姿が毎日のように目撃された。鈴木にしてみると、本音は関与させたくなくとも、青田が出しゃばれば「駄目だ」とは言えなくなっていたのではないか。A氏による訴訟提起で、青田は鈴木の弱点を握り金をせびっている現場があるが、鈴木はノーとは言えない弱みが沢山あり、青田の海外での悪事にも鈴木はプライベートバンクから送金している。青田は悪事で上げた利益を地下銀行を使って日本に送金している。

10 西が志村化工株の相場操縦容疑で告発を受けると知ったのはいつのことだったか? 知ってから西とは何回会って口裏合わせをやったのか? 鈴木には利益を独占管理している強みがあったから、西は罪を被ると考えていたか?
〔本誌〕志村化工株の相場操縦容疑でSECの告発を受けた東京地検が捜査に乗り出したことから、鈴木は何度も西に会って「私の名前を出さないでほしい」と懇願した。得意の土下座までして「(罪を償って出所したら)西会長の言うことは何でも聞くから」と言った鈴木に、西は株取引の利益の1/3は最低でも払うという約束をさせて、英文の書面を作成した。西は、それまで株取引の現場で鈴木に煮え湯を飲まされていたようで、それを一気に挽回できると考えたのか、逮捕後の取り調べでは鈴木の関与を否認して口を噤んだが、鈴木は自分さえ助かれば西との約束は何時でも反故にできると考えていた。案の定、西との約束は果たさなかったどころか、西を自殺にまで追い込んでしまった。取材班は30年以上も取材と執筆の仕事をしてきて、鈴木ほどの悪党は見たことがないというのは全員の一致した意見だ。この人間は恩義と言う言葉を知らないのか、大悪党と言われても返す言葉もないはずだ。鈴木は今まで掲載してきた多くの特集記事に何一つ反論していない。数多くの証拠や何本もの録音テープの存在で反論できないというのが実情ではないか。(以下次号)

鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士への質問状(3)

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鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士に答えてもらいたい、鈴木には真実を語ってほしいという趣旨の読者からのご意見、ご質問を「鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士への質問状」としてお届けする3弾目である。もとより、本誌の特集記事に一度も反論していない鈴木が真正面から答えるとは思えないが、参考までに本誌の把握している事実関係を述べることにした。

1 西が逮捕されて起訴されるまでの間、鈴木はビクビクしていたのではないか? ジャパンクリサイスファンドというペーパーカンパニーの代表者だった武内一美も逮捕されたが、武内にはどれほどの約束をしたのか? 利益を独占するために、どれほどの犠牲者が出ているか、自分でも実感していると思うが、犠牲者に対して何も言うことはないのか?
〔本誌〕武内は外資系証券会社に勤務しているときに鈴木にスカウトされたが、志村化工株でどれほどの利益を確保したのか、それが有罪判決を受けても帳尻が合うと思うほどのものだったのか。ジャパンクリサイスファンドもまた鈴木が用意したペーパーカンパニーの一つに違いなく、武内がスケープゴートにされたことも間違いない。鈴木は逮捕されずに利益を享受してのうのうと日々を過ごしていることに武内は怒りを感じていると思うが、鈴木を怖がって何も言えなかったのではないか?。

2 平成14年6月27日付の15億円の借用書を、鈴木は直筆(A氏に送った手紙と同じ筆跡)で書いているが、その前に西と会ったか? 会ってA氏に対する債務の処理について話をしたか?
〔本誌〕西は志村化工株の相場操縦容疑で逮捕起訴された後の平成14年6月に保釈され6月20日にA氏と会った。その際にA氏より鈴木の債務処理について尋ねられたが、西が「今後の株取引で大きな利益が見込めるので鈴木の債務を減額していただけませんか」という依頼をした。その時点で鈴木の債務は元本28億円に年15%の金利分を加えると40億円超となり、また遅延損害金の年30%で計算すると60億円を超える巨額だったが、西はそれを25億円にして欲しいという。西がそういう依頼をするからには、当然、事前に鈴木と打ち合わせをしていなければ減額の話はできなかったのではないか。西は逮捕前に鈴木と密約を交わして株取引の利益の1/3以上を受け取る約束が出来ており、また逮捕後の金銭的な補償も約束されていたから、鈴木の言いなりでA氏に依頼したことが窺える。

3 15億円の借用書を書くに当たって、鈴木は突然「西に社長への返済金10億円を渡している」と言ってA氏を驚かせ、A氏が西に確認すると西も渋々認めたため額面が15億円となったが、10億円の話は西と打合せ済みだったのか?
〔本誌〕A氏は10億円の話を聞いて、鈴木に対し「10億円という大金を返すのになぜ同行しなかったのか? 仮に大事な用があったとしても、電話くらいはできたはずだ」と鈴木をたしなめた。すると、鈴木はただ「スイマセン」と言って頭を下げた切り、しばらく顔を上げようとしなかった。そして、鈴木は「年末までにお支払いしますので10億円にしていただけませんか?」と切り出した。A氏は驚き、内心では鈴木が何を考えているのかを訝ったが、「12月は私も慌ただしいので、24日までにできるなら、その金額で良い」と応えた。ただし、40億円超の債権額を25億円にしたのは株取引の利益分配が大きくなり、確実に分配されることが前提にあったからだった。

4 平成14年12月24日、鈴木は紀井を伴って10億円をA氏の会社に持参したが、その時、A氏から領収書を取らなかったのは何故か? それだけの大金をどうやって調達したのか?
〔本誌〕鈴木が本当に10億円を持参したことにA氏も驚いたようだが、鈴木が「スイスの投資家を騙した金」と言った。A氏は株取引で鈴木が隠匿していた利益総額を知らなかった。後日、A氏が西に鈴木の持参した金の出所について尋ねたが、西は「鈴木が言っていた話の通りのようです」とだけ答えたが、この時点ではかなりの利益が上がっていたが、スイス人を騙したというのは西と口を合わせた作り話だった。

5 西が平成14年6月に保釈された後、西に約束した金銭的な面倒を何故打ち切ったのか? 打ち切るならば何故、西に約束した利益分配を具体的に進めなかったのか?
〔本誌〕西は平成15年7月30日に懲役2年、執行猶予3年の判決を言い渡されたが、それから2か月後の9月に鈴木は西を呼び出して、「西さんへの毎月の生活費の支払いをそろそろ止めたい」と通告した。それに対して西は「執行猶予が解けたら、(利益分配の)契約を実行してもらいたい」と西が言うと、鈴木は利益分配に関しては具体的な話を一切出さなかった。鈴木の話はウソだらけで株取引の利益分配ではA氏を外しているから論外であり、借入金は10億円ではなく、鈴木が西をたぶらかして債務を減額させた上に「西に社長への返済金10億円を渡している」とウソを言った。この10億円を返済金とするなら、正確な情報を下にA氏と協議をしなければならず、そもそも鈴木と西が勝手に決めることではなかったはずだ。西はそれ以降、紀井経由でなければ鈴木との連絡が取れなくなってしまった。

6 平成18年10月に西は鈴木から利益分配金を受け取るために香港に出向いたが、鈴木の代理と称するTamという男から薬物の混入したワインを振舞われ、意識を失った。鈴木は本当に西を殺そうとしたのか?
〔本誌〕平成18年9月に何回か鈴木と面談を重ねる中で、鈴木が10月2日に香港で約46億円を日本国内の銀行振り出しの保証小切手で支払うとした。現地でTamに会えと指示したのは鈴木だった。10月4日、香港のリパレスベイでTamと待ち合わせ、Tamの車の中で小切手の受け渡しを行った後、勧められたワインを飲み、西は意識を失い、その後の記憶が全くないという。
西が鈴木との面談で香港に向かい、指示されたTamと会った経緯からすると、西が事件に巻き込まれたのは鈴木の仕掛け以外に考えられないのではないか。

7 平成18年10月13日にA氏から「合意書」を見せられると、鈴木は「株取引の実績はない」と否定して、A氏は西に騙されているとまで言った。鈴木は何もかも自己中心的で、西まで悪者にしたが、それで乗り切れると思っていたのか?
〔本誌〕A氏が「合意書」を見せると、鈴木は驚いたが、合意書に基づいた株取引は行っていないから忘れていたととぼける始末だった。合意書には「今後の全ての株取引」と明記しているだけでなく、A氏が「合意書の話は、鈴木さん、あなたが私に買い支えをやって戴けないと、2人とも借金を返すことができないと言ったことを忘れたのか」と言うと、鈴木は黙ってしまった。さすがに西が同席していなければ、話が平行線をたどるだけとして3日後の10月16日に3人で会うことが決められた。西が香港で事件に巻き込まれた原因が鈴木にあったことはほぼ間違いなかったことだが、鈴木はどこまでも開き直ってシラをきったので、すぐに合意書に基づく株取引の利益の話になった。

8 A氏と鈴木の面談から3日後の10月16日にA氏の会社で3者協議が開かれたが、鈴木は「合意書」の破棄を西に迫った事実を認め、宝林株の取引が合意書に基づいたものだと認めたのに何故合意書に基づいて3等分しなかったのか?
〔本誌〕3者の協議は、A氏が鈴木との協議の場を作り、鈴木に「合意書」を見せて株取引での利益について尋ねた。鈴木は当初は否定し続けたが、鈴木は遂に合意書に基づいて宝林株の取引を行った事実を認めたが、すでに利益を分配していると言い出した。平成14年6月27日に鈴木が15億円の借用書を作成した際に、「西に社長への返済金10億円を渡している」と言った、その10億円についても、実際には合意書の破棄を目的にした西への報酬だった事実を西が鈴木に突き付け、「それだけは認めろ」と言うと、鈴木はそれも認めた。ただし、鈴木も西も株取引で得た利益の総額については口にしなかったため、A氏はこの時点でもまだ利益総額が470億円ということを知らなかった。

9 A氏が株取引の利益がいくらあるのかを鈴木に尋ねると、鈴木は最初は50億円と答えた。そして、A氏と西に25億円を支払うと約束した。すると、A氏が、利益が50億円でA氏と西に25億円ずつを払ったら鈴木の取り分はないではないか聞くと、鈴木は慌てて60億円と言い変えた。協議の終了後に紀井に電話して「100億以内で済んだ」と言ったというが、A氏と西に支払う分が25億円ずつと別にA氏への20億円で済んだと、内心でホッとしていたのではないか?
〔本誌〕和解協議での利益にかかるやり取りは質問部分にある通りで、協議を終えると鈴木はホッとしたのか、帰り際にA氏に握手を求めたほどだった。そして、鈴木が紀井に電話をした事実は紀井自身が語ったもので、紀井自身が承知していた利益総額は470億円以上であったから、鈴木が「100億以内で済んだ」と言うのは、本当に鈴木のやり方は強欲というより完全な騙し以外の何物でもない。納得できる数字で落ち着いたと理解できる。鈴木は紀井に「香港の件はバレていないだろうな?」と確認しているが、鈴木が海外に流出させた利益の送金先(ペーパーカンパニー名義の口座)のことと紀井は言う。

10 和解時に、A氏には別途20億円を支払うと約束したのは、西より「A氏が知人から借りた金の一部にしかならない」と言われ、鈴木としてみればA氏にお世話になったという気持ちからだったと思うが、もしそうであれば、合意書で何回も懇願したのだから奇麗に3等分するべきだ。本来ならば金主が一番リスクが大きいので70%以上を取ると聞いているが?
〔本誌〕鈴木は和解協議の場で、A氏に対して「2年以内に20憶を払います」と言った際に「今、大きなことを始めています。見ていてください」と言う話をした。それがおそらくステラ・グループ(旧アポロインベストメント)の業務拡大や新たな事業構想だったのだろうが、同社は平成20年までにSECの強力な監視下に置かれたこともあって、鈴木が期待するような状況にはならなかった。

11 和解協議の後、鈴木は何回かA氏に電話を入れ、また1週間後の10月23日にもA氏の会社を訪ねて、和解書で約束した支払いを追認したが、それが何故豹変して和解書を反故にしたのか? 鈴木は後日、和解書は強迫や心裡留保で署名させられたと言い出したが、それが本当ならば、このように一人で来社するなどの言動は有り得ないはずだ。
〔本誌〕鈴木はA氏への電話で、西が株取引で被った買い支え損を正確に知りたいと言い、A氏が西と紀井から聞いて58億数千万円と答えると、「それを差し引いて利益を3等分しなければいけませんね」とまで言って和解書で約束した支払いを追認したのである。それが、何故、豹変することになったのか。鈴木がA氏に手紙を送ってきたのは約5日後で、手紙の日付は11月28日になっていた。これは後日判明したことだが、鈴木と青田光市とのやり取りで、青田が「Aにそんな金を払うことはない。俺に任せてくれれば何とかする」と言って「和解書」を反故にしてしまうよう口説き、鈴木もそれに乗ったということであった。

12 西田晴夫が大阪地検に逮捕された時、事情聴取を受けることはなかったのか? 西田が逮捕された平成19年当時、旧アポロインベストメントを中核にステラ・グループと商号を変えて業態を拡充させていた。いつも裏に潜んでいる鈴木は青田光市を前面に立てて青田を毎日のように出勤させていたようだが、西田の逮捕でその構想もとん挫したのではないか?
〔本誌〕鈴木はエフアールと言う上場企業の代表取締役を務めたが、真の事業家ではなく、同社の株価を高値に誘導して第三者割当増資などで資金を調達し、創業者利得を得ることくらいしか頭にはなかったようである。合意書を交わして株取引を開始して以来、巨額の利益を海外に隠匿する中で、ステラ・グループでも転換社債の発行や第三者割当増資等で海外のペーパーカンパニーが多く登場するという株取引と同様の構図が見え、その中には霜見誠の名前も見え隠れした。そうした動きが活発化した平成20年から同21年にかけて西田晴夫が大阪地検特捜部に逮捕される動きが重なっていたのである。鈴木は間違いなく金融庁や検察にマークされていた。(以下次号)

鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士への質問状(4)

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鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士に答えてもらいたい、鈴木には真実を語ってほしいという趣旨の読者からのご意見、ご質問を「鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士への質問状」としてお届けする4弾目である。もとより、本誌の特集記事に一度も反論していない鈴木が真正面から答えるとは思えないが、参考までに本誌の把握している事実関係を述べることにした。

1  A氏側の代理人(利岡正章)が暴漢に襲われた事件は、本当に青田光市が仕組んだことだったのか?
〔本誌〕利岡を襲った暴漢は稲川会習志野一家の構成員で、青田は同一家のNo.2の楠野伸雄とは30年来に付き合いがある。利岡は全治3か月の重傷を負ったが、示談を申し入れてきた暴漢の組長に対しては退院後に事件の真相を明かすよう迫ったが、これはうまくいかなかったものの、青田が楠野に対して「自分との付き合いはなかったことにして欲しい」と口裏合わせを依頼したり、平林弁護士が同一家の木川孝始総長に最低でも2回以上も面談している事実が判明していることから、青田と鈴木の事件への関与が極めて濃厚であることは間違いない。(注:取材では稲川会の別の組織の幹部の何人もが証言しているが、ただし、同じ稲川会のことなのでと困惑気味だった。青田が依頼したことは間違いないと言える)

2  A氏が金銭面でどれほど鈴木の窮地を救ってきたか、鈴木自身で自覚していることだけでも挙げてみろ。鈴木は土下座をして涙を流しながら「このご恩は一生忘れません」と言った。A氏に感謝する場面を順番に思い出してみるが良い。それでも、今までと同じくA氏を悪者にしたままでいるのか?
〔本誌〕平成9年8月頃に西が鈴木をA氏に紹介してから、平成10年5月28日までの約10か月で、A氏が鈴木に貸し付けた金額は約28億円になる一方、合意書を交わした後、鈴木と西が開始した株取引でA氏が出した株価の買い支え資金は総額で207億円にも上る。鈴木が獲得した利益は、鈴木が西に指示して大量の株購入をさせ、株価が高値になったところで紀井が株を売り抜けた結果であったから、A氏の協力が無ければ鈴木の利益は確保されなかった。そうした経緯を含めれば、全てがA氏のお陰と言って良いものを、鈴木は自らの強欲を満たすためにA氏を足蹴にするような真似をしてきた。それは絶対に許されることではない。

3 平成10年5月28日までに鈴木がA氏から約28億円を借りたのは、手形はコピーとしても、借用書ほかの書証類がA氏の手元に全て揃っているから間違いないと思う。それに手形も、エフアールの決算対策で原本を渡すときに「債権債務はない」という確認書をA氏に便宜的に書いてもらったものを鈴木が悪用した。鈴木は何故、元金約28億円の債務を15億円で「完済した」と言えるのか?
〔本誌〕鈴木が悪用した「確認書」(平成11年9月30日付)はA氏がエフアールの決算対策のために便宜的に作成したもので、そもそも同日に金銭の授受はなかった。それに、西が同日、A氏に宛て「鈴木に渡した確認書は便宜上作成したものである」との確認書を書いている。前年にも天野常務から手形を預かりたいという申し出があり、A氏は応じたが、天野は当然だったが監査終了後に返却した。鈴木の言う15億円は返済金ではなく、株取引の利益分配の一部であって、西が持参したのは平成11年7月30日だったから、期日も金の趣旨も違う。

4 鈴木は本当に度を越した悪党と思う。金銭の貸借で借金の5%とか10%の金額を「今なら、知人から借りてでも返せるが、この先は無理だ」と貸主に言って、貸主の足元を見るかのような交渉をするのが常套手段という。そんな手法をどこで身に着けたのか? しかも、後腐れが無いように、貸主に預けた借用書ほか書類の一切を回収するという話を自慢気に側近に話しているという話を聞けば、鈴木が「債務は完済した」とか「合意書に基づいた株取引はなかった」という話などウソだらけにしか聞こえない。鈴木はいい加減に真実を明らかにしたらどうか?
〔本誌〕鈴木は、和解協議の後でA氏に何回か電話を架け、直接A氏の会社を訪ねて、「和解書」で約束した支払いを追認していた。その時点では鈴木にも約束を守るという意識が少しはあったと思われるが、A氏に2通の手紙を送って、約束を留保して支払いを留保すると言ったところから豹変が始まった。A氏の関係者によれば、青田が「Aにそんな金を払うことはない」とけしかけたことで、鈴木の強欲に火が付き、さらに平林英昭弁護士も報酬目当てで「確認書」を最大限に悪用する手はずを整えていったに違いない、という。仮にそれが事実としても、鈴木が約束を守らなかったことが一番の問題で、青田や平林が作り上げたでたらめのストーリーに同調してウソにウソを重ねた鈴木が最悪の選択をしたのは間違いないのだ。乙59号証にもある通り、長谷川弁護士は、鈴木の嘘を補強するために「西から聞いた話」としてもっともらしい作り話を構築したが、正に死人に口なしを悪用した最たるものだった。「反社会的勢力をバックにした高利の金貸しで、約束を守らないと殺される」等という作り話を、何故裁判官は鵜呑みにしたのか、全く不可解である。貸付けをしても担保を取らず、催促もしない、さらに相手が困っていれば金利をゼロにすることもあったA氏を指して「(A氏に)家族ともども殺される」などという長谷川と鈴木の造り話を真に受けたかのような判決を出した裁判官に対して、裏取引があったのではないかと思われても仕方のないことである。鈴木という人間は、自身の強欲のためにどれほど多くの人間を犠牲にしたことで人格を疑われているか、知るべきだ。

5 鈴木が警視庁に逮捕される3日前にA氏を訪ねたのは、鈴木自身に逮捕される自覚があってのことだったのか?
〔本誌〕平成10年5月28日に鈴木からA氏に電話が入ったが、何の前触れもなかったことで、鈴木が「少し時間を取って戴けませんか」と言った。A氏にはすでに鈴木が逮捕されるという情報が入っていて、鈴木が訪ねてきた際にそれを伝えると、鈴木は持参した借用書を出して8000万円をA氏から借りた上に、言い値の3億円で買ってもらっていたピンクダイヤモンドと絵画を「売らせてほしい」と言ってピンクダイヤモンドを持ち出した。絵画は一度も持参しなかった。間もなく逮捕される鈴木にそこまでやってくれる人間は絶対にいないが、一方で、鈴木は金に換えようという思惑しかなかったに違いない。借用書に書かれた返済日は数日後の6月3日で返済は実行不可能だったし、またピンクダイヤと絵画の持ち出しでは「念書」を用意していたが、そこには鈴木はもちろんエフアールが責任を持つと書かれており、鈴木はいざとなれば自分の責任を放棄してエフアールに全てをかぶせる算段をしていたのだ。そして、実際にもA氏との対立が表面化した後の鈴木は、エフアールの責任を強調した。しかし、貸付の相手は最初から鈴木個人と分かり切ったことで、A氏はエフアールの大石高裕、天野裕という鈴木の2人の側近とは面識も無ければ電話で話したことも無かった。

6 乙59号証はいくら何でもひどすぎる。反社会的勢力を背景に債権債務の二重払いをA氏に強要されたとか、人としてやってはいけないことばかりを鈴木は述べているが、判決を書いた品田裁判長は鈴木側に確認もしなかったのか? 確認書を盾に「完済した」と言った手前、平成14年6月27日付の借用書の整合性を取るために、長谷川と2人で乙59号証を作成したが、このようなやり方は許されるはずがない。鈴木にとって他の都合の悪い部分も全て乙59号証のひどい嘘で打ち消そうとしている。
〔本誌〕鈴木は証人尋問で陪審の裁判官から15億円の借用書(平成14年6月27日付)について聞かれた際に、乙59号証を追認するように「西が殺されるというようなことを言って、自分に危害が及ぶというのもありましたけど、よく考えれば、払わなくても良かったのかもしれない」と答え、さらに「暴力団の名前とか出ましたけれど、それはどれくらい現実味がある話なのか」と聞かれると、鈴木は「(信ぴょう性が)ありました」とまで答えた。品田裁判長たちは明らかに鈴木と長谷川が創作した乙59号証を重要視したために、あえて鈴木に質問したと思われる。鈴木と長谷川には深刻かつ重大な責任が発生しているというのは、まさにA氏の請求が棄却された大きな原因を、この乙59号証がもたらした点にあるといえるが、ここまでやれば、犯罪ではないのか。絶対に許されないことだ。

7 これまでの鈴木に関する記事を読むと、鈴木は何故一つも反論をしていないのかが不思議でならない。今の時代、一旦情報がネット上に拡散すると、その情報が定着することはあっても消えることはないから、反論すべきは反論しなければいけないと思う。先ごろにもネット上での炎上で自殺とみられる犠牲者が出て話題になったが、痛ましいと思うと同時に本人の家族にも多大な影響が出る。そういうことを鈴木や長谷川は何も考えず、ただ陰に隠れ逃げ回っているようだが、家族や身内の将来を一切考えていないのではないか?
〔本誌〕本誌の記事に対しては、先に「記事削除命令に対する本誌の見解」と題して、4回にわたり特集を組んだ。そこにも触れている通り、申立人(鈴木と思われる)は卑怯にも通信業者に対して記事削除を申立てただけで、本誌には一切抗議も反論もない。というよりも、鈴木には一切反論できないと考える。鈴木が唯一よりどころにしている訴訟の判決は、A氏の請求を棄却したからと言って、鈴木の主張は誰が見ても決して認められるものではない。つまり、本誌が再三指摘している、裁判官の事実認定に誤りがあるという点に判決は何も答えていないのだ。

8 鈴木や長谷川のウソがはっきりとしたとき、この2人や他に平林弁護士、青田はどういう責任が取れるのだろうか?
〔本誌〕長谷川幸雄が弁護士登録を抹消して、自分には責任がないかのような対応をするつもりでいるなら、それは大きな間違いであることを指摘してきた。何よりも重要なことは鈴木自身が自らの非を認めてA氏をはじめ、鈴木の周囲で犠牲になった人たちへ謝罪をすることだ。そして、全ての真実を明らかにして果たすべき償いをすることは人間として最低やることだ。少しも家族や身内のことを考えないのは不思議に思う。鈴木に係る情報は決して消えることはなく、逆に拡散する一方である。

9 辻田頭取に対する美人局の仕掛けは青田光市が深く関与したとのことだが、そもそも青田とはいつ、どのような経緯で知り合ったのか?
〔本誌〕青田光市の名前が鈴木から出たのは親和銀行の辻田徹元頭取に対する美人局で、ラブホテルでの女性との場面を盗撮したのが青田だったと西が鈴木から直接聞いていた。青田は元興信所に勤めていたというが、口が軽い。多くの事件で本当にいい加減な対応しかできず、最悪な人間だという評価しかない。

10 宝林の筆頭株主が持ち株800万株を売却するという話を西から聞いた時、何を考えた? 刑事被告人の身で大っぴらに活動できないと思ったか? 第一、債権者から身を隠している中で株の購入資金をどうやって調達できると思ったのか?
〔本誌〕全ての交渉を西に任せ、西はA氏にしつこく懇願したが、その後のやり方は普通のあくどさではない。誰もが驚くだけでは済まないほどの事件で、歴史の1頁に残るのは間違いない。

11 フュージョンアセットマネージメントという会社とはどんな付き合いがあったのか? タックスヘイブンに拠点を置くペーパーカンパニーを多数用意して西と株投資に臨むというのは誰の発想か? 宝林株の取引だけでも3~5社も用意したようだが、最終的に利益が160憶円以上も上がって、どうやって隠しこんだのか?
〔本誌〕海外にペーパーカンパニーを数多く用意して、それぞれ役割を持たせながら利益を隠匿する、という手法は鈴木だけの知恵でできるものではないはずで、フュージョン社の協力は不可欠だったに違いない。日本国内では茂庭進や吉川某に管理や利益の“運び屋”をやらせた。全てが鈴木の指示だった。

12 株取引で獲得した利益が証券担保業者からマンションの一室に運び込まれた時、札束が詰まった段ボール箱が積み上がっていくのを見て、何を感じていたのか? SECや国税当局の目を逃れて、利益を海外に流出させるノウハウは誰から教えてもらったのか?
〔本誌〕宝林株の取引で約160億円という巨額の利益を出して、西も鈴木も目がくらんだのは間違いない。鈴木は自分の強欲さから「この金は俺一人のものだ」とでも考えたか。実際にそれを実現させていったのが弁護士の杉原正芳や茂庭進ほかであった。こうした一人一人の知恵が結集して鈴木もノウハウを身に着けたものと思われる。そんな鈴木を誰が許せると思うか、という投稿が多数寄せられている。(以下次号)

鈴木義彦及び長谷川幸雄元弁護士への質問状(5)

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鈴木義彦、長谷川幸雄は未だに何一つ反論も抗議もせず、沈黙を続けている。本誌の取材に協力してコメントを戴いた多くの関係者の話や読者投稿を総合して、以下簡単にまとめた。

多くの読者投稿にも出ているが、特に鈴木、種子田は、いろいろ掲載されてもほとぼりがいつか徐々に冷めると考えているかもしれないが、特集記事の掲載はもちろん読者投稿も今後も増える一方と感じられる。このような悪党どもには、大事なものを失う被害者の気持ちを考えず、しかも懇願され涙を流されて可哀想に思い協力して助けてもらっているにもかかわらず、本当に悪すぎるやり方である。その騙した金で家族や身内が良くなるという考え方は大きな間違いで、問題のない財産を正当に相続するのと違って、このようなやり方は批判や非難されるだけではなく、やってはいけないことだ。他人に迷惑をかけた金銭は、きちんと返済するのは当たり前のことである。
他人の善意に付け込み騙し取った金を子供たちに引き継がせることなどあってはならないことだ。それでも自覚も反省もせず姿勢を正さないときは、家族や身内も同様の責任を負うものとして実名を列記すべきだ。他人から騙し取った金は受け取らない、という気持ちは人として大事なことであり、犯罪者の金を受け取った時点で共犯と言われても仕方がない。それが健全な社会の基本であり常識である。(読者投稿でもこのような意見が圧倒的多数を占めている)

鈴木の代理人であった長谷川幸雄弁護士、種子田の代理人であった関根栄郷弁護士……、関根は銀座の一流クラブで種子田と夜ごと遊びほうけていた。ホテルのラウンジで関根が若い女性と一緒にいるところを何回も取材スタッフにに目撃されている。種子田には弁護士が15人ほどもいたが、種子田の人間性で関根以外は全員辞めている。
長谷川もこのままではネット上だけでなく、各種の媒体を通して世界中に悪事が拡散したまま、最悪の弁護士として死後も消えることがなく残る。自殺寸前にあった鈴木をここまで助けてくれたA氏に対する長谷川と鈴木のやり方は人間としてあまりにも悪すぎる。長谷川、鈴木の家族や身内には後世にも絶対に良い影響はない、という読者は圧倒的に多い。

鈴木の強欲さは、紀井氏の陳述にもあるように尋常ではない。紀井氏は鈴木から利益を折半すると言われて株取引に誘われながら、実際の分配金は1/100以下にされ、周囲の人間からはよく7年も続いたと不思議に思われた。鈴木は株の売りを全て紀井氏に一任していたが、長谷川と鈴木は「ただの電話番だった」と言って、紀井氏の重要な証言を排除して裁判官を騙した。騙された裁判官も審理にまともに取り組んでいるとは思えず、裏で何かあるとしか考えられない。鈴木は日頃から借りた金を1/10にも1/20にも値切り「今しか返せない」「今なら他から借りられる」というセリフで債権者を説得すると周囲に自慢していたが、紀井氏もそれを聞いていた一人でいい加減うんざりして、すでに限界を超えていたようだ。平成18年10月16日の和解協議の直後に、鈴木は利益約470億円を3等分するはずが2人分で100億円以内で済んだと喜んで紀井氏に電話していた。もっとも、合意書に基づけば鈴木の取り分は一切なかったから、上出来と思ったに違いない。鈴木がそんな電話をした事実がありながら、何故強迫や心裡留保になるのか。本当にひどすぎる裁判だ。しかも、和解協議の数日後に鈴木が金額を書いていない和解書が欲しいと言って、青田が京王プラザホテルに取りに来たが、その時点で何故、警察に被害届を出さなかったのか。しかも、西が自殺した後にA氏と西の家族が鈴木の父親宅を訪ね、父親と鈴木の妹も同行して最寄りの警察署から鈴木を呼び出してもらっても、鈴木はいい加減な理由をつけて「今は行けない。明日にもA氏には電話する」と言い、警察署には来なかったし、翌日以降もA氏には電話は1本もなかった。鈴木にとっては「強迫を受けた」と訴える絶好の機会であったはずなのに、自分からそれを拒否したのだ。そのような事実があって何故、裁判官は強迫と認定できるのか。
鈴木がA氏に2通の手紙を送って所在を不明にした後に交渉の代理人に青田と平林が就いたが、青田は全く無責任な男で、おそらく「アンちゃん(鈴木のこと)、金なんか払う必要ないよ」などと鈴木をけしかけて、鈴木もその気になり、さらに強欲になったと思われる。長谷川は鈴木の嘘をもっともらしく裏付けるために、乙59号証にあるとおりの悪辣な虚偽を構築したが、絶対に許されることではない。

今回の事件で鈴木と長谷川は、本当に反省して謝罪しない限り収まりがつくはずがない。鈴木の強欲さで、何人もの人間がそれぞれ犠牲になっている。(ほかにも生死に関わった人が何人もいる)
長谷川は実際にはない話で鈴木の嘘をもっともらしく構築した。乙59号証。これは、判決を大きく左右した。鈴木は平成14年3月頃にA氏に呼び出されて会ったと言っているが、100%架空の話である。これほど重要な出来事について期日を特定できないのがそもそもおかしい。それでも鈴木が絶対に自信があると言うなら、A氏の関係者は平成14年3月1か月間のスケジュール表を出す用意もあるという(過去40年分を保管している)。西が香港から帰国した後にA氏が鈴木と会ったのは、平成18年10月13日に西から紀井氏の電話番号を聞いて初めて電話した時くらいで、A氏は鈴木の電話番号すら知らなかった。それ以前は平成10年5月28日、鈴木が親和銀行不正融資事件で逮捕される3日前に突然来社した時のみである。しかし、それでもA氏が呼び出したと言い張るのなら、A氏が呼び出すからにはA氏が鈴木に話すべきことがあったはずだが、書面の内容は全く違っていて、鈴木の嘘を長谷川と2人でもっともらしく作り上げた内容のものでしかなく、A氏側からの話は何一つ無かった。そして約3か月後の平成14年6月27日に3者(A氏、西、鈴木)が会った時にも、乙59号証に書かれた話が一切出なかったのはおかしすぎる(ウソの話を西の前でできるはずがない)。長谷川の悪賢さは群を抜いているが、こんな分かりやすい嘘をついている。それにしても、何から何までA氏に世話になって、こんな話を作る2人(特に鈴木)はまさに度を越えた人でなしだ。

青田は無責任この上ない人間だ。おそらく自分と平林が代理人になり、A氏に払わないで済ませたら、かなりの大金が礼金として裏でもらえると考えたに違いない。それに強迫、心裡留保等と言うが、和解協議に同席もしないで、全く逆の話を作りあげた責任は重い。青田は和解協議の際にビルの1階で待機していたと言っているが、1階には何時間も待機できるような場所はない。さらに、鈴木が帰る際にはA氏がビルの出入り口まで見送ったが、青田の姿はなく、鈴木が乗ってきた車の運転手しかいなかった。

マリアクリニック事件、数年前のタイの事件でも常に反社会的勢力の人間たちをタイに同行させ脅しに使っている。その工作資金は鈴木の海外口座から大金が振り込まれた。青田は事件でだまし取った金を地下銀行を通じて日本に送金しているほかにも多くの問題がある。

平林はA氏との最初の面談で「50億円で手を打ってくれませんか」と言ったくらいで、少しまともな所はあったが、これを後から脅迫、心裡留保と言い替えたり、習志野一家総長との面談が2回以上あったり、債務金額を3回も4回も言い替えた。交渉は問題だらけで、高額の報酬目当てで鈴木の「金を払いたくない」という要請に応えようとして虚偽の論述を繰り返したことは明らかだった。合意書には違反をしたら取り分は一切ないということが明記されているが、平林は「こんな紙切れ一枚」と弁護士とは思えない言い方をした。

鈴木は和解書作成後にA氏に送った2通の手紙で「大変お世話になった」「男として一目も二目も置く男にほとんど会ったことがない」と書いているが、強迫や心裡留保に当てはまるような文言はどこにもなかった。(読者から寄せられるご意見で共通しているが)記事に書かれた内容とそれを裏付ける証拠により、長谷川も鈴木も一切の反論はできないと考えるが、それでも言い分があれば反論を聞きたいものである。同時に、真剣に反省し謝罪することは絶対に必要であることも忘れてはならない。

これら4人の悪党ぶりに対して家族や身内の実名は出すべきで、この4人とも脱税している疑義がもたれている。特に鈴木の脱税はケタ違いだ。
今回の裁判は長谷川が中心となって構築した虚偽で裁判には勝訴したが、品田裁判長を始め控訴審(東京高裁)を含めた残る5人の裁判官にも大きな責任があり、誤った判決を出した事実は未来永劫、歴史に残り続けることは間違いない。長谷川、鈴木の責任は大きすぎ、日本の法曹界にとって大きな汚点とはなるだけに、それがこのまま自然消滅することなど決してあってはいけない。これまで日本の法曹界は馴れ合いが横行しているという国民の声を聴くべきで、鈴木を巡る事件は過去最大級の最悪事件として永久に残るに違いない。(以下次号)

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