宝石業界で「竹林利治」が今も府中3億円事件の犯人と囁かれる謎

宝石業界で「竹林利治」が今も府中3億円事件の犯人と囁かれる謎(1)

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〔竹林利治は宝石貴金属で担保金融〕
昨年8月に「府中3億円事件を計画、実行したのは私です」と題した小説がネット上の小説投稿サイトに掲載され、騒然となる事態が起きた。日本犯罪史上で有名な事件の一つに数えられるこの事件は、その後、昭和61年11月に三菱銀行有楽町支店で起きた現金強奪事件、平成2年6月に東京練馬区内の工務店社長宅で起きた強盗事件と区別するために「府中」という冠がつけられているが、3億円事件と言えば、やはり昭和43年に起きた東芝府中工場の社員へのボーナス支給で運送中だった日本信託銀行の現金輸送車が襲われた、この事件を誰もが思い出すほどである。
実は、竹林利治という男は特に宝石業界では「間違いなく事件に関係しているに違いない」と言われるほどあまりにも有名だったという話は誰もが時効から50年経った今も覚えているという。警視庁が公表した犯人のモンタージュ写真に余りに酷似していたことに加え、竹林が宝石貴金属を扱う業界で仕事をする前にはオートバイの修理を業としていたことや、警視庁のローラー作戦に引っかかり事情聴取を受けたという話がいつの間にか広がり、高額の宝石貴金属を扱えるような資金も人脈もない中で突然のように業界に入り込んできた経歴に誰もが違和感を持ったからだったという。事件はすでに時効になってから40年以上も経過しているのに、前述したとおりネット上で大騒ぎとなるほどだから、竹林が何か真相の一端を知っているのではないかとさえ思われる。

ところで、ある資産家が竹林と面識を持ったのは意外に古く、知人の紹介で竹林が「時計を買って欲しい」と言ってきたのがきっかけという。時計は極端に高額のものではなかったようだが、数十万円から数百万円のレベルであったという。そうした付き合いが続く中で、竹林は盛んに投資を勧誘するようになった。特にゴルフ場の会員権については非常に熱心で、会員権業者まで連れてきて「確実に利益を出せます。最低でも元金は保証しますから」と資産家は説得され、資産家は筑波カントリークラブの会員権10口(約3500万円)を始め東相模(現上野原)2口(約2400万円)伊豆ゴルフクラブ1口(2000万円)富士河口湖カントリークラブ1口(約1500万円)などを購入した。しかし、会員権の購入はあくまで投資だから転売益が出なければ意味はなかったが、会員権業者は口約束ばかりで転売は一向に成果が出ず、それどころか元金の保証さえ怪しくなるという事態が起きてきた。

〔偽りの「元本保証」で客を釣る〕

しかし、竹林はこの会員権業者を紹介すると同時に、別の投資案件として株式運用を勧めてきたという。資産家は、株式相場には関心が無かったが、竹林が余りに熱心で「投資した元金は必ず保証するから」という約束をしたので、それならばリスクはないと考え株の購入に踏みきった。竹林は当初、投資資金は3億円と言っていたが、資産家が株式購入を決めると3億5000万円と言い直したが、約束したことだからと考え、資金を竹林に渡して運用を任せることにしたという。竹林は三洋電機ほか複数の銘柄を提示したが、実際に運用した資金の多くが三洋電機に振り向けられたようだったが、資産家がいくら竹林に現物(株券)を渡して欲しいと言っても、色々理由をつけて結局は現物を見せることもなかったし、また、電話で竹林に状況を確認したときには「今は2億5000万円ほど儲かっていますよ」と答えたので、「そろそろ売り時でしょうから、売ってください」と言うと、竹林は「自分も同じ株を買っているので勝手なことは困る。任せた以上は全て任せてくれ」と言って売却しようとはしなかった。株の取引については詳しく承知していなかった資産家は竹林がそこまで言うのならばと待つことにしたというが、竹林が資産家に利益を配当することはなかった。ちなみに竹林は自分も三洋電機株を買っていると言っていたが、株券を渡すこともなければ株券の現物を見せたことも一度もなかったから詐欺同然のやり方であり、竹林が高値で売り抜けるために資産家を騙した疑いは濃厚だった。

約半年ほど続いた株投資で竹林が利益を出していないことに業を煮やした資産家は一旦精算するよう竹林に要請した。そして「元金保証は最初からの約束だから3億5000万円は返しなさい」と念を押すと、竹林は「分かりました」と言ったものの、後日資産家に渡した返済金は1割の3500万円を引いた3億1500万円だった。竹林はその3500万円については明確な説明をせず「手間もかかったので、これしかお返しできない」と頑なだった。資産家とは何年も付き合いがあった中で飲食代等を一度も払ったことがなかった竹林の横着さを知ってはいたが、納得のいかない資産家は「今まで利益を貰っているのならばともかく、売り時を失して約2億5000万円という利益を得られなかったのは竹林さんの問題だろう?元金保証を約束したのだから、利益はともかく元金を全額を返してもらいたい」と言った。

埒が明かないまま竹林が席を外した合間、事務所に同行した資産家の友人(Y氏)が資産家と竹林のやり取りを聞いていたが「社長、ここは取り合えず受け取っておいた方がいいですよ。取りっぱぐれてしまう危険性があります」とアドバイスをしたことから、資産家は友人のアドバイスに従うことにしたという。資産家は「今日のところは受け取っておくが、残る3500万円の処理をどうするか、近日中に説明して欲しい」と言って、その場を終えた。

プロの投資家につながり、仕手筋まがいの株式売買を勧める人間の大半は、自分の儲けだけを考えて誘い込んだ相手には損をさせることもいとわない、という発想を持っている。竹林はまさにその部類の男で、仮に勧誘した資産家に億円単位の損失を与えても平然としているような男だった。そうした竹林の汚いやり方に、竹林の紹介で資産家が知り合ったF氏も忠告を発したことが数年前にあったが、このとき資産家はF氏から「知人2人が竹林をどうしても許せないと言っている」という話を聞き、不測の事態が起きてはいけないと考えて、F氏になだめてもらったという。そうした経緯を竹林は知ってか知らずか、人の恨みを買うような利己的な言動を繰り返していた。

宝石貴金属の買い取りで永らく付き合いが続いた竹林に対して、資産家はゴルフ会員権業者とのトラブルを、全責任を持つと言っていたのに解決しようともしない対応にも怒りを覚える中で株式の運用投資そのものも嘘でノミ行為を仕掛けたのではないかとさえ疑いを持った。竹林はその後、資産家と会うのを避けているが、他にも竹林に被害を蒙った人たちが多くいる模様で、資産家の耳にも聞こえていた。金融の取立ては冷酷さが際立ち、葬儀の香典も全て集金するようなことを平気でやったという話は有名だ。中には「お小遣いを毎月20万円上げる」と言って騙された女子学生もいる模様で、この女子学生は金に困って仕方なしに約束したようだが、何回も騙されたショックで学校を辞め東北の実家へ帰ったというから、竹林の悪事は底が知れない。それ故にそうした被害者たちも、「竹林から謝罪がないときには奥さんを始め親族から回収する方法を色々と考えている」という。(以下次号)

宝石業界で「竹林利治」が今も府中3億円事件の犯人と囁かれる謎(2)

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竹林利治。本誌(令和元年12月19日付)で既報の通り、府中3億円事件の犯人に擬せられたとして宝飾品等の金融の業界ではあまりにもワルで有名な人間だ。竹林が、警視庁の公表した犯人のモンタージュ写真に酷似していただけでなく、宝飾品の業界に入る前にオートバイの修理業をしていた経歴があり、また突然のように金回りが良くなったと周囲から訝られたことが、事件に結び付けられる要因ともなったが、竹林は宝飾品等の金融を業としながら、一方では闇金融や株投機ほか儲かると聞けばなんにでも手を出すようなところがあって、しかも自分の利益を出すために周囲を巻き込んで関係者に損失を出させてもお構いなしというあくどさを持っていることでも名前が知れ渡っていたようである。株投資やゴルフ会員権等、全て元金保証を謳って金を集め、投資家には現株を渡さないというやり方を何十年も続けてきた。金融にしても葬儀に乗り込んで香典を取り上げたり、金目のものは何でも取り上げるほどあくど過ぎるやり方で有名な男だ。

竹林に騙されたある資産家の場合も、竹林に盛んに投資を勧誘されて、「確実に利益を出せます。最低でも元金は保証しますから」と説得されたことで竹林の誘いに応じた。しかし実際には利益が出るどころか損失が大きくなったことから投資金の回収に入ったが、竹林は言を翻し続けた揚げ句に元本から手数料分を取って当資金を資産家に戻すという横着さを見せた。特にゴルフ場の会員権について竹林は勧誘には非常に熱心で、会員権業者まで連れてきて資産家は筑波カントリークラブの会員権10口を始め東相模(現上野原)2口、伊豆ゴルフクラブ1口、富士河口湖カントリークラブ1口などを購入した。しかし、会員権の購入はあくまで投資だから転売益が出なければ意味はなかったが、会員権業者は口約束ばかりで転売は一向に成果が出ず、それどころか元金の保証さえしない事態が起きた。資産家が竹林に会員権業者の紹介者であることや「元本を保証する」と言った責任を果たすよう求めたが、竹林はまともに対応せずに知らぬ存ぜぬを繰り返したのである。会員権業者から資産家を勧誘した手数料を受け取っていた。こんな人間と知り合ったら、普通の人間は全ての財産を騙し取られると思われる。何人にも取材したが、こんな悪党には騙されないように十分注意しなければならない。

そしてまた竹林が資産家に勧めた株式運用の投資案件でも、竹林が「投資した元金は必ず保証するから」という約束をしたので、株投資にはほとんど興味はなかったものの、竹林の言う通りならばリスクはないと考え株の購入に踏みきった。資産家が株式購入を決め資金3億円を竹林に渡して運用を任せることにしたところ、竹林は三洋電機ほか複数の銘柄を提示した中で、実際に運用した資金の多くが三洋電機に振り向けられたようだった。ところが、資産家がいくら竹林に投資した株式の現株を渡して欲しいと言っても、竹林はさまざまな理由をつけて現株を見せることさえせず、電話で竹林に状況を確認したときにも「今は三洋で2億5000万円ほど儲かっている」と答えたので、資産家が売却を指示すると、竹林は自身や仲間との共同歩調を取ってもらわなければ困る、任せた以上は全て任せてほしいと言って売却しなかった。しかし、資産家は竹林の言うままに待ったが、竹林は遂に利益を配当することはなかった。竹林のやり方は、株券を渡すこともなければ現物を見せたことも一度もなかったから詐欺同然であり、しかも高値で売り抜けるために資産家を騙した疑いは濃厚だった。株式の運用投資そのものも嘘でノミ行為を仕掛けた疑いさえ持たざるを得ない手口である。

株投資は約半年ほど続いたが、資産家は竹林に精算を求めた。元金保証が最初からの約束であるため3億円の満額返却を求めたところ、当初は「分かりました」と言った竹林だったが、後日資産家に渡した返済金は2億7000万円だった。竹林は差額の3000万円については明確な説明はなく、ただ「手間がかかったので手数料を戴く」としか言わない。それまでに竹林から勧誘された投資で利益が出ているのならばともかく、それが一切ない中で株投資では三洋株でみすみす約2億5000万円の利益を棒に振ったことで、竹林に大きな不信感を持った資産家は、元金保証の約束を守ることを強く求めたが、一向に埒が明かないために「今日のところは受け取っておくが、残る3000万円の処理をどうするか、近日中に説明して欲しい」と言って竹林の事務所を後にした。

竹林は仕手筋まがいの株式売買を勧める人間の一人で、自分の儲けだけを考えて誘い込んだ相手には損をさせても平然としている。仮に投資を勧誘した資産家に億円単位の損失を与えても平然としているような男だった。竹林の汚いやり方に「知人2人が竹林をどうしても許せないと言っている」というF氏の話が資産家の耳にも聞こえ、不測の事態が起きてはいけないと考えて、F氏に知人2人をなだめてもらったことがあったという。そうした経緯を竹林は知ってか知らずか、人の恨みを買うような利己的な言動を繰り返していたのだ。

竹林はその後、資産家と会うのを避けてきたが、他にも竹林に被害を蒙った人たちが多くいる模様だが、資産家はゴルフ会員権業者とのトラブルや株投資問題等を、元金保証で全責任を持つと言っていたのに解決しようともしない竹林のやり方は詐欺としか言いようがない。金融の取立てでも竹林の冷酷さは際立ち、葬儀の香典も全て集金するようなことを平気でやったという話は有名で、竹林の悪事は底が知れない。それ故にそうした被害者たちの間では、竹林から謝罪がないときには家族や身内に影響が及ぶという現実をどれほど実感しているか、懲らしめる必要があるとまで怒りが噴き出しているという。女子学生にも1か月いくらと決めて援助交際を仕掛けておきながら何カ月もの間1銭も払わないという最悪のクズ人間だ。
「不良関係の人間からも、この男は絶対に許さないと言われているほどだ」という情報が関係者に寄せられているという。(以下次号)

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